YouTubeビデオの広告に依然プリロールなし、コンテキストなし

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youtube.jpgNewTeeVeeでLiz GannesがYouTubeのビデオ内広告について要約している 。 われわれもYouTubeが5月4日に主要なコンテンツの提供者に向けた広告収入の分配計画を発表したニュースをカバーした。その際、私はプリロール広告を実施する予定がない点を指摘しておいた。プリロール広告は未だに導入されていない。

Google/ YouTubeの新しいビデオ内広告については、AdbriteのInVideoサービスとの比較をすぐに思いつく。テキスト広告がビデオ画面にスーパーインポーズされる点ではどちらも同じだ。しかし似ているのは単にそこだけ。Adbriteのサービスは外部サイトへつながるテキストリンクが提供される。YouTubeの新しいサービスは簡単にいえば「ビデオの中のビデオ」に過ぎず、広告テキストをクリックしてもビデオ広告がプレイヤーに表示されるだけ。

YouTubeから収益を上げようとするGoogleの努力がこれで一歩を進めたことは確かだが、私には依然として不徹底に思える。NewTeeVeeに掲載されたサンプルがすべてを物語っている。MyChemical Romanceの音楽ビデオの下部にCingular/ AT&Tのテキスト広告のスーパーが出る。Cingularは新生AT&Tに違いないだろうが、それとMyChemical Romanceといったいどういう関係があるのか? まったく無関係だ。 コンテキストによって広告とコンテンツを適合させるメカニズムはいっさい働いていない。このビデオにせよ、他の音楽ビデオにせよ、ユーザーがビデオの視聴を中断してまでAT&Tの広告をわざわざ見ようという気になるだろうか?

ある意味、これは典型的なGoogle式の日和見だ。YouTubeの収益を改善する必要があるが、配信するビデオにプリロールやポストロールを挿入することには及び腰のように見える。代わりに現在は中途半端な方法、つまり視聴者に広告を見るかどうか選択権を与えると称するものの、実態としては視聴者が広告を見ないですませるような方法を採用している。

プリロール、ポストロールは、たとえばOnion News Network でのDewarsウィスキーのキャンペーンの場合のように、効果的に実施できる場合もある。もちろんいっそう重要なポイントは、視聴者が見ないですますことができないことだ。

誰もCMを好んで見るものはいないが、その広告主が現在われわれが消費するメディアの大きな部分を支えている。YouTubeはWeb 2.0を代表するユーザー生成コンテンツサービスに躍進したわけだが、経営的側面から逃れることはできない。Googleが支払った15億ドルを取り返すまでの道のりはまだまだ長そうだ。新しい広告サービスは多少の余分な収入をもたらすだろうが、大規模な成功を収めるとは私には思えない。

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