オープンソースで利益を得ることのあいまいさ

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wordpress.jpgAutomatticのファウンダーMatt Mullenwegは、多数のオープンソースプロジェクトがコードから利益をあげていることについて反対の意を表明

Mullenwegが例として取り上げたオープンソースは二つ。一つ目はオープンソースフォーラムプラットフォームのVanilla。最近、サーバとアドミンのコストを得るためコードにリンクを含めるようにし始めた。二つめは、近ごろ売りに出されたPligg。

Mullenwegによる同エントリは、WordPressディレクトリがスポンサーテーマ(有料テキストリンクを含むテーマ)を含むことについて批判した7月 のエントリに続くものだ。

オープンソースプラットフォームが利益を上げることについての批判を受けての疑問とは次のものだ。「境界線をどこで引くのか?オープンソースかそうでないかの曖昧さ加減とは?」

この質問を考える際に重要となるのは、WordPressのように、オープンソースプラットフォームのオーナー達が、利益をあげる手段として採用するさまざまな方法をじっくり観察してみることだ。MullenwegはWordPressオープンソースプラットフォームコミュニティの共同設立者だった。今日、WordPressオープンソースコミュニティのでの主導的役割を維持すると共に、MullenwegはAutomatticの設立者で同サイトによれば「バーベキューの味見役チーフ」でもある。Automatticのビジネスモデルは二つの主要サービスに依存している。Wordpress.comとAkismetだ。

WordPress.comは、WordPressオープンソースコミュニティのコードベースに完全に基づいている。大半は無料利用できるが、トップレベルのユーザーには課金している。全体的にみて、収益性の高いビジネスではおそらく無いだろうが、多少の収益は存在する。Wordpressコード無しでは全く何も存在しない。

Akismetは、WordPressコードがコメントスパムの対応に失敗したケースに依存するサービスだ。同サービスは個人利用は無料、それ以外は有料となっている。WordPressのオープンソース活動の共同設立者で実質的にはトップとしての役割を担うMullenwegは、コメントスパムに対抗するイニシアティブをリード。その一方、彼はAutomatticのトップとしてWordPressが(コメントスパム対応に)失敗することで利を得ている。そして、これらを考えると「オープンソースプロダクトの失敗で利を得ている人物が、そのコード開発をリードすることは可能だろうか?」という疑問が生じる。

Mullenwegがしていることが間違っていると言うつもりは無い。事実、まだとても年若いのに、彼がこれまでに成し遂げたきたことは賞賛に値する。オープンソースから利益を得ることは、Mullenwegが大々的に反対しているスポンサーリンク(を時々提供すること)に比べれば、はるかにスケールの大きなことだ。Mullenwegが150,000以上に渡るスパムページをWordpress.orgに含めたと指摘を受けたのはそれほど昔のことでもない。あれは本当に単なる誤りだったが、世間で言われるように「ガラスの家に住んでいる者は石を投げてはならない」という言い習わしもある・・・。

真の疑問は、はたして、広告と利害の衝突に関して許容可能な線引きがあるのかどうかだ。Mullenwegを含め、誰でも自身の労力について報酬を受け取る資格がある。WordPressのテンプレートに奇妙な有料リンクを設定するのがMullenweg(の行動)と何らかの違いがある、あるいは彼の行動よりも悪いものかどうかについて、私は何とも納得がいかない。Mullenwegは、WordPressのスタンダードインストール全てに彼自身のブログへのリンクを挿入するだけでなく、オープンソースソフトウェアと、その継続的な失敗により生み出される深刻な課題から利益を得る会社の経営も手がけている。

ディスクロージャー: Text Link AdsはTechCrunchサイトのスポンサーであり、私自身もアカウントを持っている。Text Link Adsにとって、本エントリは好ましいものであるだろうが、執筆依頼などは受けていない。

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