FavoritはDiggキラーなのか

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Fav.or.itはロンドンからクルマで1時間ほどのところに小さなオフィスを構える小さなスタートアップ。しかし、その「機能豊富なコミュニティベースのフィードリーディングシステム」が、まもなく解き放とうとしている完全オリジナルのブログ閲覧とニュースフィードの試みは、ソーシャルブックマークの巨人Diggや、新鋭のCoCommentを脅かす存在にまでなるかもしれない。

[原注: この記事は、TechCrunch UK掲載の記事を短かく編集し直したものです]

Favoritはブログの閲覧とコメント付けをひとつにまとめたウェブアプリケーションだ。この革新的ともいえるウェブインターフェースを使うと、ユーザーはあらゆるRSSフィードを読んで、他のフィードと切り貼りやマッシュアップをしたり、いろいろなやり方で「スライス」することができる。

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この会社もまた、ウェブでいちばん悩ましいともいうべき問題、即ちRSSフィードの閲覧と記事へのコメント付けが別々ということを解決しようとしている典型的Web 2.0スタートアップだ。確かにどのブログ記事もコメントしようと思えばすぐできるようになっている。が、フィードにTwitterのようにコメントできて、名前やメールアドレスなども入力しなくてすむようになったとしたらどうだろう。コメントを書いて保存したら、また続きを読む。特別にやってもらったデモを私の目で見たので、Favoritにこれができることは間違いない。

Favoritは今週、投稿済みのブログフィード10,000本分のデータを使って、プライベートベータをローンチ予定だ。(ロンドンで行われるイベント、FOWAmashup demoでデモを行う)

フィードを「スライス」する

FavoritはRSSフィード閲覧の課題に「スライス」というコンセプトでアプローチしている。フィード中の各記事はカテゴリー分けされ、タグ付けされる。カテゴリーかタグかランク(またはその組み合わせ)を選ぶことによって、ユーザーは今よりずっと効率良くフィルターをかけて読むことができるので、普通ならよく起きる何百ものブログの何百もの記事をなめなくてはいけない「ホース」効果を回避することができる。

APIを使ってコメントを書く

FavoritはPHPとZendフレームワークをベースに、公開ベータテスト中にAPIを公開し、さらに多くのブログプラットホームに対応してサイトにコメントを送れるようにする予定だ。ファウンダーNick Halsteadは、このAPIによってFavorit外にもエコシステムを作りたいと考えている。

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もちろんここに大きな問題がある。サイトの生きる糧はトラフィックだということ。しかし、Favoritのおかげで、コメントを書くことへのバリアがなくなれば、ブログのコメントのターンアラウンドは速くなる、特に「ロングテール」の端にいるブログにとって。

注目度のトラッキングは投票に勝る

FavoritはJavascriptを使っているので、記事を読むのにかかった時間や、その前後にやっていたことを測ることができる。このデータは広告のターゲティングにも、データマイニングにもきわめて重要で、Diggの投票システムよりもはるかに適している。このサイトではいずれ、百万ヵ所のブログを注目度順にランク付けしたいと考えている。

実際に読者が読んでいるところをトラッキングするので、Diggのようにゲーム感覚になりつつあるものよりも、オンラインで何に人気があるのかが正確に反映される。
Halsteadは私に、FavortiがDiggとは違う生き物であることを再三強調していたが、この比較からは逃がれようがない。そして、注目度のメタデータを集める方が「投票」よりはるかに勝ることは明白だ。

ブログプラットホームも?!
Favoritはフィードリーダーに留まるつもりはない。ブログプラットホームでもある。「gadgets.fav.or.it」などのサブドメインを作れば、自分の記事をシステムに書き込むことができる。この仕組みを使えば、自分のブログからフィードを受ける他に、Favoritに直接記事を書くこともできる。Favoritのサブドメインブログに付けられたコメントは元のブログにも反映される。

全てがウィジェットベースなので、ユーザーは自分のFavoritのブログを、システムに組み込まれたいろいろなウィジェット(外部で作られたものが多い)で飾り付けることができる。ただし、背後にあるHTMLやCSSをいじることはできない。

収入源はここにある。Favoritはこのサブドメインブログを作ったユーザーと広告収入を分け合うことを考えている。

ただし、ユーザーが他人のフィードでサブドメインサイトを作ることもできてしまうという問題もある。

もしNikeのサブドメインにNikeに関するあらゆるものが集まってくるとすれば、このデータの利用価値を考えると、Googleが訪ねてくるかもしれない。弁護士も来るかもしれないが。
閲覧もコメントもシンプルなFavoritがは、フィードリーディングを、おそらくこれまでのアグリゲーターがやってきた以上に広いオーディエンスに広める力を持っている。そして、旧来の「投票」方式のソーシャルブックマークサイトを崩壊させてしまう可能性も。

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