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BitTorrent DNA、もはや後ろめたいものではない

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BitTorrentのイメージはこれまで、なんとなく思わしくないものだった。BitTorrent自体は、P2Pファイル共有プロトコルに沿って著作権付きのコンテンツを販売してきた。しかし、「The Pirate Bay」のような合法とは言いにくいようなサイトからのダウンロードのほうが良く知られるようになってしまったからだ。海賊版にとって特に人気があるのは、ファイルをダウンロードしているユーザー間でファイル転送コストを分散できるためだ。

そこでBitTorrentでは、合法的なトレント実現に向けて、無料ファイルやストリーミング動画など、同サイトのパートナーが共有希望するファイルについてP2Pパワーを導入しようと試みている。「BitTorrent DNA(Delivery Network Accelerator)」と呼ばれるこの新サービスは、ユーザー間でのファイル共有をアシストするためにトレントを活用し、視聴者のコンピュータ間でのバーチャルネットワークを形成。人気ファイルのダウンロードスピードアップ化を図るために各ユーザーサーバを利用するというもの。

このアレンジメントは、サイズの大きなファイルをユーザー間で共有する点で、BitTorrentの現行サービスと良く似ているように聞こえる。しかしながら、DNAでの大きなちがいは、より透明度の高いサービスだという点だ。視聴者はファイルのトラッキングについて検索したり、トレントのダウンロードマネジャーと関わる必要が無くなる。その代わり、DNAサービス利用可能なサイトに関しては全て対応してくれる新BitTorrentクライアントアプリ(約330 K)をインストールするだけでよい。例えば、ユーザーがあるサイトで映画を半分鑑賞した、あるいは、あるファイルの半分までをダウンロードしたとしよう。そのような場合、DNAは、該当コンテンツのダウンロードを希望するその他のユーザーと、ユーザーが気付かないような方法で共有する。もし、ファイル共有によって自分の回線にかかる負担が大きすぎるとユーザーが思う場合には、コントロールパネルから「download acceleration」をオフにするとよい。

BitTorrentの主なセールスポイントは、バンド幅コスト削減だ。つまり、パブリシャーたちは、より多くの広告収入を得られることになる。同サービスのカスタマーたちは、コンテンツ配信の最大80%までをP2Pネットワークにシフト可能だ、とBitTorrentでは話していることから、節減できるコストはかなりのものになると予想されている。サービス開始にあたっての提携先の一つBrightcoveは、新サービス「Brightcove Show」で提供するサイズの大きな動画コンテンツ配信のためにP2P技術を利用予定だ。

BrightcoveではBitTorrentとチームを組むことで、自ネットワークにおけるウェブ動画パブリシャーたちが、放送番組レベルの品質を備え、閉ざされたシステムにつながりかねない特定のアプリケーションを必要とせずにフルスクリーン動画(できれば、HDレベルの品質に至るまで)をストリームできるようにしたい、また、そのことでJoostに対抗したいと考えているようだ。動画はウェブから直接ストリームされ、BitTorrent DNAクライアントアプリをインストールし、該当動画を鑑賞したあるユーザーのコンピュータから、その他のユーザーへと少しずつダウンロードされる。BitTorrentだけでは不十分な場合、コンテンツ配信ネットワークのLimelightからもサポートが受けられるようになっている。

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