グーグルの対Facebook作戦「Maka-Maka」とは?

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googleogo.gif対Facebook投資で苦杯を舐めたグーグルが、ソーシャルネットワーキングの戦場で大襲撃に向け自力で準備を進めている。グーグルプレックス内部で出回っている作戦コードネームは「Maka-Maka」(Makamaka?)。

Maka-Maka(マカマカ)は、自社アプリ全てにソーシャルなレイヤーを構築するグーグルのグランドプランを包括する。その詳細は既に一部リークしている。特にGoogle Readerのフィードエンジン(社内では Reactorと呼ぶ)を使って他アプリ用に「アクティビティ・ストリーム」を作る計画などはこちらの耳にも入っている。これはFacebookのニュースおよびミニフィードと同類だが、Maka-Maka(マカマカ)はそのずっと上をゆくものを作っているようだ。

Maka-Maka(マカマカ)は段階別に公開に踏み切る。所見は11月初頭。前ここで報じたように新APIを公開し、Facebookを“内側からひっくり返す”。このAPIのセットを使ってディベロッパーはグーグルのソーシャルネットワークOrkut、iGoogleなどにアプリを構築できるほか、最終的には他のアプリも作れるようになる。前記事をち復習してみよう。:

グーグルは来る11月5日新API一式を発表する。これでディベロッパーはGoogleのソーシャルグラフのデータをレバレッジすることが可能となる。とりあえず第1弾はOrkutとiGoogle(グーグルのトップページのパーソナライズ版)。そこからGmail、 Google Talkなど徐々に他のグーグルのサービスにまで拡大していく。

これまでに分かった情報では、グーグルが当初目指した11月5日の予定日には若干の遅れが生じる可能性も出てきた。「もっと時間が必要でしょう」と本プロジェクト担当の外部ディべロッパーが言っている。「厳しいでしょう」と別のソースも同意見だが、目下の予想では11月5日の週(たぶん8日か9日)に何か発表があり、一番可能性が高いのはグーグルの既存ソーシャルネットワークOrkut関連の内容に限定されるのではないか、という話になっている。また、このAPI発表と併せて、API上にアプリを製作するパートナーが50社ぐらい発表になるようだ。(Facebook用アプリを開発しているディベロッパーのトップ企業-RockYou、Slide、iLike、SocialMediaなど-はほとんどここに入っている。新顔も数社)

全視線がグーグルに集中しているわけだが、何か地を揺るがすようなものがゲートから飛び出してくることは期待しない方がいい。これらのアプリの多くは、Facebookで既に出回っているもののコピーキャットだ。(それはちょうどFacebook初期のアプリも他所のウェブからポートしてきたものだったのと同じ) この第1ラウンドではグーグルも、Facebookが積んだ掛け金に追いつく以上のことはしない。忘れてならないことだが、あのFacebookだって初日から最高のアプリが生まれたわけではないのだ。とりあえずFacebookは現状6か月分リードしている。

米国内におけるグーグル最大の問題はOrkut本体である。comScoreの統計によると、Orkutは世界全体では月間ビジター数2460万人だが、米国内は同50万人止まり。せっかくのクールなアプリも友だちが誰も使っていなかったら良くない。

そこでMaka-Makaでは、もっと大きなプランも隠し持っている。Maka-Makaはグーグルにとっても極めて重要な戦略的事業だ。その総責任者は上も上、グーグル全アプリの総括責任を務めるJeff Huber(エンジニア部門VP)だ。氏がオンレコで語ったところによると、グーグルは自社プラットフォームに開発者を封じ込めるのでなく、ウェブをプラットフォームとして活用する方向で競争プランを進めているという。実現のとっかかりとして最初からAPIは両側通行で導入するようだ。つまりどういうことかと言うと、グーグル用に製作したアプリは他のサイトに持ち出して使えるようになる、ということだ。(これがOrkut内部や他のグーグル内部のユーザープロフィール情報にまで範囲を拡大するかどうかは、プライバシー問題との兼ね合いもあり未知数だが、アプリそのものは外部に持ち出し可能となる)。さらに他ソーシャルサイトからのデータもグーグルのソーシャルアプリにインポート可能となる。

さらに大きなビジョンもある。グーグルの全アプリと全サービスをMaka-Makaでひとつにすることだ。グーグルのアプリを何個使っているかにもよるが、グーグルは既にわれわれの情報をかなり握っている。必要なのは、ただそれを一つにすること。連絡先はGmailにあるし、フィードはGoogle Reader、IMの友だちリストはGtalk、今後の日程はGoogle Calendar、ウィジェットはiGoogleにある。そして忘れちゃならないのが検索履歴…。 いずれグーグルは様々な方法でこれを全て一つにしていく。 また、ウェブのあちこちのソーシャルサービスに散らばっているこちらの個人情報も回収し、開発者にソーシャルレイヤーへのアクセスを与え、水面下でアプリを全部ひとつに繋げさせるだろう。

グーグルにとって本当のキラーアプリは何か? それはOrkutをFacebookのクローンに養成することではなく、全てのGoogleアプリをソーシャルアプリに変えることなのだ。そしてこちらが全く気づかないうちに「また1個別のソーシャルネットワークに入っていました」という状況をつくることである。

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