スタンフォード大の学生が授業で作ったFacebookアプリ拝見

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OpenSocialアプリ初ハック、45分で発生

スタンフォードが今学期、Facebookアプリの開発を勉強したい学生のためにクラスを開講した話はここでチラッと書いたが、その授業にお邪魔する機会を得た。本日(米国時間11/1)の授業はちょっとユニークで、これまで開発したアプリについて学生がプレゼンを行うことになっている。

もちろんこのクラスの存在は今となってはやや皮肉で、今日はグーグル新同盟OpenSocialのニュースが続々出ているのだけど、あちらはベーシックなHTMLとJavaScriptのスキルさえあればアプリは書ける。が、Facebookでは開発者は新たにFBMLというマークアップ言語を習得しなくてはならない。この習得もクラスで求められているポイントだ。

でもスタンフォードの授業はどんなソーシャルネットワークのプラットフォームのアプリ開発にも共通して関わるコンセプトに大半の時間を割いているので、そうそう簡単に授業内容が無効になることはない。むしろ最近のOpenSocialの進展で強化されるのではないかと。

授業では結局なんだかんだで約25点のアプリの勉強をしてきた。1点につきプレゼンは約2分半。課題は「最大限にユーザーを引き寄せるアプリを作れ」というものだから、どれも非常にシンプルなものだった(次回の課題はユーザーエンゲージメントがテーマとか)。Facebookアプリも概してそうだが、スタンフォードのアプリも過半数は娯楽用(トリビアだったかな?)。Facebookはただ単に面白いだけで癖になってる人が大部分という気がするので娯楽用でもマイナスにはならない。割り当てられた時間内にまともな機能のアプリをまとめられたんだから、たいしたものだ。

さっそく「続きを読む」にスタンフォード大生の自作アプリをザッと発表順に紹介しておこう(長文です)。もう大体はFacebookでライブになっているのでリンクもはっておいたけど、なんせ開発中なので完全には動かないものも全然動かないものもある。念のため。

Commonalities – プロフィ情報を基に、友だちと自分の共通項がいくつあるか教えてくれる。

Compliment Box – 自分のプロフィとカンバスの両方で「お世辞」をつけたり、受けたりできる。お世辞は定型をそのまま使ってもいいし自分で作ってもOK。

Cooties – “ラリったゾンビのごとく”友だちに広まる“cooties(菌)”。cootieはユーザーAからユーザーBにうつると、新規ユーザーのプロフィ情報を反映して新しい種が生成される。将来は地理伝播状況、ソーシャルネットワーク内分布図の実現も。

Dodgeball – 友だち目掛けてドッジボールをぶつける。投げて1時間以内にレスがあれば一緒にドッジボールが楽しめる。球が当たるとスコアに勘定される。投げる球をたくさん仕込みたい人は友だちもたくさん招待しなきゃならない。

Get Wasted – オンラインの“バー”にドリンクを加えて、ミックス。友だちのドリンクを見て自分の冷蔵庫に加え、どんなミックスができるか試して遊べる。

Funny Images – オモシロ画像をプロフィに載せて友だちと共有できる。プロフィ専用ウィジェットにはボタンが複数ついていて、そこを押すともっとたくさんの画像が出てくるので、そこで「面白い/面白くない」と評価レーティングも可能。ユーザーが自分のオモシロ画像もアップロードできるようにすることも検討中。

Good Eats – 友だちにおすすめのレストランのリストを作り、仲間内で最もおすすめが集中したレストランを見たりタイプ別にソートできる。

KissMe – 友だちにキス。基本、相手を招待してアプリを使ってもらうのが前提となるが。ユーザー数(10万人)で見ると、クラス中で一番人気のアプリみたいだ。

MASHWB – 友だちとMASH。友だち2人をピックして、2人が一緒になったらどんな人生か想像してやる(どの車を買い、どこに住むか、子どもは何人か、など)

MatchMaker – 友だちを妙な角度から結びつけて遊ぶ(“天国のような”、“クローゼットのゲイ”、“酔った勢いで失態”、“ミッシング・コネクション”など)。 友だちがどう自分を他の人に結びつけたか見て、感想をレスする。

PhotoGraph – StumbleUponのFacebookフォト対応版といったところか。普通は見過ごしてしまう友だちの写真が発掘できる。気に入った写真はボタンクリックで保存すると自分のプロフィに出てくる。

Pickup Truck – 友だちにピックアップのラインやアクションを送って返事が来ると、やり取りがFacebookのメッセージのようなスレッドになる。

Polls – 友だちに何でも好きなことを聞き複数選択回答を与える。聞きたい質問は自分で書いたり、“サプライズ・ミー”をクリック。アンケートと集計結果(円グラフ)はプロフィールページに表示となる。

ScribbledPhotos – Facebookの写真にヒップホップの落書きみたいなGraffitiのエフェクトをかける。ただ写真を選んで上にピンクのマーカーで落書きを入れるだけ。自分の写真と友だちの写真、両方でできる。

Send Hotness – 友だちの中から最もセクシーな10人を選び、友だちを招待してランキング作りを手伝ってもらう。ランキング表示には最低10人の招待が必要。

SocialBuzz – 友だちとアイテムを共有。友だちに好みのものをあげ、ある領域で評判を稼ぐ。今は楽曲共有がメイン。

Super Status – Facebookのステータスメッセージそっくりだが、こっちは自動的に動詞が“is”にならない。ステータスメッセージに友だち用のタグ機能も追加検討中。

The Giving Tree (旧称“The Gumball Machine”) – 第3世界にP2P融資を行うKivaに掲載中のビジネス情報をFacebookに。最終目標はFacebookからKivaに寄附が送れるようにすること。

Tournaments – トーナメント表を作って友だちと競争する。対戦相手が罵倒できるウォール付き。

Wall of Shame – ムカつくことを最大5つまでプロフィにリストアップできる。何がムカつくのか、ムカつく理由、ムカつくURLの所在。自分の仲間内で一番嫌われているものを見ることができる。

War – 昔ながらのトランプを友だちとFacebookで。アプリの宣伝では、みんなのニュースフィードで優先してもらえるFacebookの動画アプリを活用した。

Animated Gifts – 友だちにアニメーションのギフトを送る。

Guess Who – 昔ながらのボードゲームをオンラインで。友だちのプロフィ画像をゲームのピースに使い、写真をクリックしてみんなをひっくり返して遊ぶ。

Car Overload – ネットの車愛好家のコミュニティ向けアプリ。自分の車と、その付属パーツを追加。パーツはオンラインの自動車再販サイトから集める。友だちとパーツを共有し、パーツについてコメントをつけ、自プロフィールに自分の車を掲示。

学生のプレゼンと、あとはBlake Commagere(Facebookでトップのサードパーティー製アプリの開発者。写真)がクラスに寄って、Facebookアプリ開発で得た教訓について手短かに講義を行った(彼もzombiesに噛まれている。責めていい[訳注:上のcootiesのようなゲーム])。彼はユーザーをアプリに引き寄せる主要手段は招待状だと強調しながらも、アプリをインストールしてない人にもFacebookがアイテム表示を許可するようになったら、ニュースフィードが宣伝では主力になるだろうと語った。(今はインストールしたアプリから入るメッセージしか見れない)。

彼はまた、今どれだけ多くの会社がブランド認知構築に役立つアプリを作るエンジニアを求めてFacebook開発者のドアを叩いているか…についても話した。企業の方も才能ある人材求めて必死らしく、高い報酬も喜んで出し、作ったアプリの所有権はすべてデベロッパー本人に帰属する厚遇だという。話のポイントをまとめると、優秀な人材不足が起こっている、開発者は今どき外に出て自分から何かしなくては・・・と焦る必要はない、ということか。

最後にひとつ。Facebookにはあってもなくても変わらない“poke(突っ込み)”機能があるのだが、彼はこれにも幾つか面白い面があるという。つまりこの機能の底流にあるのはセクシュアルなトーンであり、突っ込み行動を追跡すれば求愛行動はもっと良く理解できる、何故ならこれは“バイナリ”ではないからだ、と自説を披露した。(例えば相手が突っ込み返してくるのをどれだけの時間待っていられるか、これは恋愛の度合いを知る大きな判断材料となる)

BlakeのOpenSocial観: これ以上仕事が増えるとさすがの彼も疲れ切ってしまいそうだが。Facebookのプラットフォームより底が浅いように見えるが時間をかければ改良するだろう、というのが彼の考え。彼はFBMLのパワーを認めており、APIコールに依存するプラットフォームには重要な弱点があると見ている。

Crunchbase: Facebook

[日本語版より]世界最高峰の頭脳が考えるアプリは、さて、いかがでしたでしょうか。アプリ作る方はご参考に。本講には日本からも朝日・桧山記者が参加されているようです(ゾンビとCootiesの菌の話をされていたので…たぶん/UPDATE: 桧山記者が取っているのは文系のウェブ研究のクラスだそうです。FB、Twitterが終わって今度はSecondLife…楽しそう!)

[原文へ]

(翻訳:satomi)