Facebook広告戦略に早くも反発が

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♪Prince、見境無く相手構わず訴える♪

facebooklogo7.gifFacebookがソーシャル広告計画を発表してから何時間もたたないうちに、激しい反発が始まった。プライバシーはどうなんだ? レレバンスは? (みなさんFacebookの話はウンザリなのはわかっているが、これはビジネスに関わる重要な問題なのでおつきあい願いたい)。プライバシーについていえば、Facebookにそういうものはない。つまり、ユーザーが公開しているあらゆる情報を、広告主は堂々とターゲティングに使える。そこをわかっておくように。ターゲットにされたくなければ、Facebookでは情報を公開するな、ということ。おそらく、もっと重要なのは広告自体のレレバンス[適切さ、関連性]に関わる問題だろう。

その点についてすでに見識ある批判がでている。まずNick Carrが口火を切って辛辣に総括している。「このメディアはスポンサーからのメッセージだ」。続けて、スプライト缶のアニメーションのファンになることが広告界の革命ではないだろう、と指摘する。

sprite-sips.pngよくできたシステムだ。まず、ユーザーに信用させ個人情報を出させておいて、それを広告主に売るだけでなく、ユーザーを広告の仲介役にまで使う。それでユーザーの見返りは?「Sprite Sips」のキャラクターアニメーションで遊べるだけだ。

Henry Blodgetが疑問を呈するのも無理はない。友だちに商品をおススメしてくれる人に広告主が金を払うのだろうか?(良い考えではなさそうだが、広告業界の連中のやることなど予測はつかない)

そしてUmair Haqueは、ユーザーのフィード(別名Beacon)として現れるFacebook広告が意にそぐわないものになる、と警告する

たしかに紹介の効果の大きさはみんな知っている。だがFacebookがやろうとしているのは本当の意味の紹介ではない。本当の紹介は自分の好みをバラまくことではない。Facebookがやっているのは好みのマッチングだ。この違いがわかるだろうか。

Beaconは本質的に偏向した市場原理だ。つまり、主導権は広告主にあって、(Facebookの歌い文句とは違って)そこにヒモ付けされた消費者に主導権はない。

Facebookが押しつけている「人工レレバンス」は中毒症状を起こしている世の広告主にとっての麻薬のようなもの。連中は、うまくいくと思えるものなら何でも、のどから手が出るほどヒットが欲しいのだ。

広告主がFacebookに乗っかっても、誰にもいいことがない、Facebook以外には。

マーケターや企業は消費者と本物の関係は結べない。

そして重要なのは、消費者がつまらない広告を受け取るだけでなく、送るハメにもなってしまうことだ。

どれも的を射ている。いちばん役に立つおススメをしてくれるのは、私が何かを必要としていたり、探していたりすることを知っている人だ。ふつうそれは会話の中から生まれる。「最近面白い映画見た?」「そうそう、ついこの間借りたビデオが…」とか。紹介してもらうのは必要なときだけでいい。友だちや知りあいが挙って、欲しくもないものを勧め始めたら、たちまちにしてスパムフィルターの対象が増えるだけだ。

ただ、この先どうなるかを言うにはまだ早すぎる。たしかにこの話に飛び付いた広告パートナーの多くは、顔の見えない消費者向け企業だ。果して私がSpriteChaseVerizonのファンになりたいということがあるのかどうかわからない(ちなみに私はこのブランド全部の消費者だ)。しかし、パートナーの中には理にかなったものもある。私はNew York Timesのファンを名乗ることがいやではない。

beacon-ads.pngソーシャル広告がうまくいきそうなのは、ニッチ商品や高級ブランドのように、自分らしさを見せるために人に言いたくなるようなものだろう。あるいは、すでにソーシャルな関係を持っている他のメディアサイトでもうまくいくかもしれない。

例えば、Epicuriousは、誰がFacebookメンバーであるかを知ることができるので、ある人が評価をつけたり保存したレシピを、Facebookの友人全員に(フィードを通じて)送ることができるようになる。この情報を共有したくなければオプトアウトできるが、私には今すでにフィードに入っているものとほとんど同じようなものに思える。「このレシピいいから、試してみて」。 New York Timesは、旅行の人気投票や映画の評価やレビュー、保存したりメールした記事で同じようなことをやろうとしている(ただし、オプトイン登録をしないと情報は共有されない。また誰から送られてきたのかもわからない)。これもミニフィードの精神に則っていると思う。「この記事は是非読むべきだ」とか。

しかし、こういうものは商品の宣伝ではない。むしろ、他のFacebookアプリケーションに近い。違うのは別サイトでの出来事を堀り起こしてくるところだ。これが、Facebook Adsがうまくいくためには広告主がデベロッパーのような考えを持つ必要がある、と私が考える理由だ。人の役に立つこと、参考になること、楽しいことをするためであれば、みんな喜んで自分の体験を世界に広めるはずだ。これを広告だと思って見た人は反発するだろう。これが、これまでのフィードにあったFacebookのおしゃべり(中身がないことも多いが、クセになることは確か)の流れと区別がつかないようなら、メッセージが届くチャンスは広がる。

Facebookのブランド
ージの画面イメージをいくつか貼り付けておいた(サムネイルはクリックすると拡大される)。

sprite-sips-fb.png
blockbuster-fb.pngchase-fb.pngverizon-fb.pngverizon-fb.pngnytimes-fb.pngepicurious-fb.png

Facebook

[原文へ]

(翻訳: Nob Takahashi)