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Blist―簡単なウェブ・ベースのDBアプリを準備中

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私は最近2008年早くにも公開予定のBlist (「ブリスト」と発音する)というアプリケーションのデモを見る機会があった。これはDabbleDBTrackviaのライバル的なサービスで、ユーザーがオンラインで簡単にデーベースを構築・管理できるツールを提供する。

Blistの当初のターゲットは、本物のデータベースシステムやAccessを利用するスキル、ないし時間がないためExcelなどの表計算ソフトをデータベース代わりに利用しているユーザーだ。Blistの利用にはSQLの知識さえ必要ない。SQLはデータベース操作に一般に使われている言語で、最近われわれが紹介したオンラインデータベースのZoho DBもSQLの知識が必要だ。Blistの運営会社では、このサービスをさらに堅牢化し、データベースシステムのデベロッパーにも魅力的な機能を付け加えて、最終的には伝統的なデータベースをすべてオンライン化したいとしている。最後にはファイアウォールの内側に収まったデータベースはなくなり、全部ネット上に移行させるというのが目標だ。

Blistの計画はなかなか野心的なものだ。単に使いやすい優れたデータベース操作のユーザーインタフェースを開発するだけでなく、自然災害でもデータが失われないよう、地理的な遠隔地に自動的に複製を作成するなどの高度なデータベース・アーキテクチャーを併せて開発しようとししている。このシステムは全面的にSaaSベースのアプローチで、ユーザーが別のアプリケーションから利用できるAPIの提供も含まれる。Blistが実際に既存のデータベースシステムを代替するときには、このAPIは従来のアプリケーションに対して提供していたのとまったく同様、データベースを作動させなければならないわけだから、非常に高度な能力が必要とされる。BlistのCEO、Kevin Merrittは、このAPIは将来はきわめて広範囲な操作に対応させる予定だが、当初はXMLベースの比較的シンプルなものなると述べた。

Blistが当初からいきなり大規模デーベースを代替することは無理だろう。そこで立ち上がりが成功するかどうかはユーザーインタフェースの出来にかかっている。BlistのUIが直感的に使いやすいものでなければ、非ギークの一般ユーザーはExcelに戻ってしまうだろう。私が見た簡単なデモからすると、Blistは事実非常に機能豊富で使いやすそうに感じられた。スクリーンショットでご覧のとおり、BlistはTechCrunch40カンファレンスの応募スタートアップのデータを処理するのにも利用できる。BlistはDabbleDBに比べて、フル機能のデスクトップ・アプリケーションに近い高い能力があるようだ。サポートするデータ・タイプは現在14種類だが、近々さらに拡張される予定。データの表示では、表形式(Excelのような)、ページ形式(フォームを使って項目内用の編集が可能)、カレンダー形式(日時に関連したデータについてはカレンダー形式のレイアウトが可能)がサポートされている。

Blistが本格的データベース・アプリケーションといえるのは、データの表現にさまざまな「レンズ」を適用できる点だ。レンズというのは伝統的なデータベースのクェリーに当たるもので、ユーザーはさまざまな条件でデータベース中のデータを検索・表示できる。しかも面倒な文法を覚える必要がない。表示フォーマット中のデータフィールドを変更するだけでクェリーが生成される。現在のところ、レンズ機能はビューを変更できるだけだが、レンズ機能によってデータそのものの操作ができるようになればさらに有用性が増すと私は思う。これが可能になれば、GUIベースのデータベース・ツール、たとえばMySQL Query Browserなどに迫るものとなるだろう。

Blistはオンライン・サービスなので、オンラインでのデータの配信と共有の機能も用意されている。Blist上のデータベースは標準的なインタフェースを通じて簡単に他のBlistユーザーと簡単にデータを共有できる。Blistのユーザーはインターネットにウィジェットを通じてデータを配布し、閲覧者はウィジェットを通じてデータベースから一定のデータを参照することができる。ブロガーが何かの分析を発表する際、利用した元データも公開したいとしよう。ブロガーはBlistウィジェットを作成して記事にエンベッドするだけでよい。ウィジェットにはサンプルデータが表示され、閲覧者がクリックするとデータベース中のオリジナルデータにアクセスすることができる。たとえば、このサービスを利用すれば、私がホワイトレーベルのSNS構築サービスの情報を要約した際に作ったような大きすぎて扱いにくい表を作らずにすむ。その代わり、オリジナルデータをすべて見ることができるBlistウィジェットを1個貼っておくだけでよい。これらのウィジェットは他のウィジェットの多くと同様、ウェブ上のどこにでもエンベッド可能だ。

Blistは$15B(150億ドル)のRDBマーケットに挑戦しようとしているわけだが、肝心の料金体系についてはまだ方針が決まっていない。(一般ユーザー、企業ユーザーの双方に課金することは決めている)。当面は北米市場を対象として、そこから徐々にマーケットを拡大していく予定。Blistは現在まで外部資金を調達していないが、おそらく早急に資金調達を行うことになろう。

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(翻訳:Namekawa, U)