Ijji.com―カジュアルなオンライン・ゲームの未来像?

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FacebookのフォトギャラリーがAjax化。ページビューは落ちるか。

ijji.jpgわれわれはTechCrunchでさまざまなカジュアルなゲーム・サイトを紹介してきた。これは注目を集めている専門マーケットで、特にニンテンドーのWiiが大ヒットしてからというもの、ゲームオタクから入門編の説明を受けるだけでも4時間もかかるような複雑なものではないシンプルなゲームなら喜んで参加する巨大な層が存在することが証明された。

韓国の企業NHNの背景は立派なものだ。NHNの発表によれば、同社は韓国ではインターネット企業の筆頭の位置するという。日本と中国でもゲーム市場で巨大な存在であり、中国では1億7千万の登録ユーザーを集めているという。アメリカ現地法人のNHN USA Incは2006年にオンライン・ゲームのポータルijji.comをローンチした。それ以来めざましい成長を記録しており、Alexaは世界で580位、さらに注目すべきことにアメリカで256位だという。(そう、Alexaのデータは信頼性に問題があり云々、は私も承知している。しかし、いくらAlexaでもこれほど上位に入るには、少しはトラフィックがなくてはなるまい)。

Ijji.comは、ポーカーやチェスといっ伝統的なゲームの他に、このサイトのオリジナルゲーム、ウォー・ゲームのSoldier Frontや、シューティング・ゲームGunzなどいくつかをホストしている。私はこの週末、サイト独自のドライビング・ゲームDrift CityをSomething Awfulで見つけ、まずは試してみることにした。

「カジュアル・ゲーム」とはいうものの

たいていの人はカジュアル・ゲームといえば、すぐにプレイできるものと思うだろう。しかしDrift Cityがカジュアル・ゲームとは、誰かの悪い冗談に違いない。まずサイトは私にプレイにはIE7が必要だと言ってきた。(Windowsのことは書いてなかったが、当然ということなのだろう)。やむなく私はMacのバーチャル・マシンでWindowsを起動した。

次のハードルは700MB超えのダウンロードだ。ゲーム自体はこれほど巨大な独自ソフトウェアの上で動くのになぜIE7が必要なのかは私の理解を超える。それにIjji.comはダウンロードを扱うのにまともなサーバをケチっているらしく、私は2Mbのケーブル接続だが、700MBをダウンロードするのにほとんど4時間もかかってしまった。しかもこのアプリのWindowsインストーラーはダウンロード速度も完了予定時間もいっさい表示しない。ダウンロードに関してユーザーが選択できる唯一のオプションはP2Pによるファイル共有をオフにするだけだ。ただしこれをオフにするとダウンロードが遅くなるという警告が表示される。例によって理由は不明。しかし私がBitTorrentから何かダウンロードするのに4時間もかかったためしはないから、どのみちファイル共有オプションを利用しているユーザーはいないのかもしれない。

ijji1.jpgインストールの過程でなにかやたらに窓が出る。それからXFireとかいうゲーマー同士のコミュニケーション・ツールをインストールしようとする。これはゲームには必要ないので私はキャンセルをクリックして、やっとゲームの開始にたどり着いた。

ゲームをプレイする

これは無料ゲームなので、トップレベルのグラフィックスは誰も期待しないだろう。事実グラフィックスはトップレベルではない。年長のユーザーなら昔のアーケード・ゲームでOutrunというのを思い出すかもしれない。ちょっと雰囲気が似ているが、必ずしも悪い印象ではない。

ユーザーは普通の車に乗って北太平洋に所在する何やら鉱山がある島の市街地を走りまわることになる。(イントロのスクリーンでは何かそんなことが書いてあった)。Second Lifeとかそういったバーチャル世界モノと同様、プレイヤーは他のプレイヤーとコミュニケーションが図れる。ドライビング自体は、矢印キーを使うだけのことで、ギアはオートマだからシフトの必要もない。コントロールキーで車はブーストがかかって速くなる。シフトキーで名前の由来のとおり車をドリフトさせることができる。これは「The Fast」や「Furious 3: Tokyo Drift」に似ている。

ijji2.jpg

ビギナーには最初簡単ななタスクが与えられる。どこそこの地点まで行ってアイテムをピックアップし(これは単にその地点の上を通り過ぎるだけでよい)、出発地点に帰ってくるというもの。あたりには他のプレイヤーが運転する車とシステムがコントロールする車が多数ゆきかっている。面白いのは他のプレイヤーの車や物体に車をぶつけることだ。ただしそれをするとブーストによるパワーを失ってしまう。

あるレベルを超えるとプレイヤーは車をアップグレードすることができる。色を変えたり、何かをどこかへ届けるというような新しいタスクをこなしてさらなるアップグレードの資金を稼いだりできる。

同時にこの時点でプレイヤーはレースに参加する資格ができる。ここでSNS機能を利用してプレイヤー同士でチームを作るなどの協力ができる。レースには別のコースが用意され、さまざまな新しいチャレンジが与えられる。

全体としてl

最初、Drift Cityをインストールしてプレイができるようになるまで、あまりに時間と手間がかかったので、私はゲームもNHN社もクソミソにけなしてやろうと構えていたのだが、実際にDriftCityをプレイしてみると、案外にも楽しめた。Drift Cityは小さいときから最先端のゲームで鍛えられてきた世代向きではない。たぶんもう少し上の(インストールに手間ががかるのは別として)年代のカジュアルなゲームを楽しみたいユーザー向けのアプリケーションだろう。

しかしこれは未来のカジュアル・ゲームの姿なんだろうか? Ijji.comは現在Kongregateのようなカジュアル・ゲームのスタートアップが提供するより一段完成度の高いゲームを提供するのに成功している。一方でDriftCityはSecond LifeやProject Entropiaのような本格的バーチャル・ワールドに比べればずっと参入障壁が低い。プレイが簡�
�で低解像度(大部分は2D)のバーチャル・ワールド、たとえば「Club Penguin」や「Habbo Hotel」が子供(それもだいたい女の子)がターゲットであるのに、Ijji.comは特に高い技術や継続してプレイする必要のない気楽なゲームを、年長の男性をターゲットとして提供している。もしAlexaの数字がいくぶんか信じられるのであれば、これは「未来の」というより「現在の」カジュアル・オンライン・ゲームと見てよいのではないだろうか。ファンの数もさらに増えていきそうな気がする。

以下はSomething Awful (このゲームの評価は -27)の制作したビデオだ。ゲームの特長を十分に伝えているとはいえないが、Something Awfulのビデオの例に漏れず、なかなか面白い場面がある。


Crunchbase Kongregate

Crunchbase Habbo Hotel

Crunchbase Club Penguin

(2番目のスクリーンショット: Something Awful

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(翻訳:Namekawa, U)