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Ask、ユーザーの個人情報を消去可能に―しかし状況は変わらず

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ask_eraser.pngAOLの検索情報の大量漏洩やら、「Beacon」広告プラットフォームの失敗やら、オンライン上でのプライバシーに関する懸念は絶えない。Askが、ユーザーが自分に関するデータを積極的にコントロールできる「AskEraser」というサービスを始めたのはよく理解できる。 ユーザーがこのサービスに参加すると、AskEraserはそれ以後、ユーザーの検索フレーズ、それに関連したクッキーなどの情報をAsk.comのサーバから消去する。この際、IPアドレス、ユーザーID、セッションID、ユーザーが入力した検索の全文などすべての付随データも削除される。ユーザーのプライバシーに関する懸念は速攻で解消される。たいへんいいアイディアだ―もしユーザーがAsk.comでひんぱんに検索していればだが。

問題は、Ask.comを使っている人がほとんどいないという点にある。9月のComscoreの発表によると、Askは6月の全検索トラフィックのわずか4.7%を占めるに過ぎず、しかも8月にはさらに4.5%へと低下している。

プライバシーの尊重はこの現状になんの影響ももたらしていない。Google、Microsoft、Yahooもこの3月からプライバシー確保の措置を取っている。個人情報は最長18ヶ月(Yahooの場合13ヶ月)で削除されることになった。Askもこの「18ヶ月ルール」を7月に発表している。何年も前から検索エンジン大手はこういった生ぬるい「プライバシー保護」措置しか取っていない。

マスコミはオンラインで集められた個人情報のプライバシーが侵害される隠れた危険を暴く記事を熱心に書いてきたが、一般ユーザーの反応はというと「見ぬこと清し」だ。DoubleClickは何年も前からIPアドレスも含めたユーザーのデータをスパイしていることで名高い。「参加拒絶 opt-out」オプションはあるのだが、あいまい至極なので、Beaconでさえプライバシー保護の鑑と思えるくらいだ。(ちなみに、ここからopt-outできる)。GoogleがDoubleClickを買収して、Googleの検索関連の情報がDoubleClickonのサイト広告の情報と合体してプライバシーの状況はますます悪化している。Facebookがユーザーがユーザーデータを利用しようとしたとき初めてユーザーが反乱を起こし、Facebookを大いに慌てさせた。しかし、こういったプライバシー侵害は市場シェアに全然響いていない。私が知るかぎり、誰一人として、プライバシー問題を理由に、GoogleやFacebookを使うのを止めた人間はいないのだ。

一般ユーザーは無料の優秀なサービスを利用するためには喜んでプライバシーを犠牲にするということが明らかになりつつあるようだ。

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(翻訳:Namekawa, U)