Mozilla、Weaveサービスでさらに世界を広げる

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Mozillaは今日の発表でさらに世界を広げた。Firefox (ブラウザ)やThunderbird (メール・クライアント)のような単なるデスクトップのソフトウェアからクラウド・コンピューティングの分野、すなわちウェブ・サービスの分野に進出してきた。

その新しいWeaveプロジェクトはユーザーの重要な情報、たとえばブックマーク、パスワード、履歴、プログラムの設定やカスタマイズ情報などをネットワーク上に保管してFirefoxアカウントから管理できるようにする。ユーザーはこの情報をハードディスクがクラッシュしたり、別のマシン(ネットカフェなど)からアクセスする際に利用する。

開発初期段階のWeaveにはここからアクセスできる。( ただしFirefox 3betaを利用する必要がある)。私自身は残念ながらまだサイアップできず、試せていない。(サインアップの確認メールが送られてこない)。

このサービスは明らかにGoogleやMicrosoftなどのユーザーの保有するデータをクラウド〔インターネット〕上に保存するサービスと競合する。(それにMacユーザーもすでに.Macを通じてネット上に情報を保存、ローカルのデータと同期を取ることができる)。Weaveをはじめ、これらのサービスの登場によって、いわゆる「ウェブOS」分野に多数の被害者が出ることになるだろう。というのもウェブOSの大きなセールスポイントがユーザー設定をその他の情報をネット上に保管してネットカフェなどから利用できることだったからだ。

提案されているアーキテクチャーやフォーラムに寄せられた活用事例などからみて、Mozillaはオンライン・ストレージ分野にまだそれほど深入りしようとしているようには思えない。 写真やビデオなどブラウザ自体に属さないコンテンツのバックアップを始めれば、こういったコンテンツをユーザーのためにオンラインで保管するサービス(Flickr、YouTube、Photobucketその他)と直接競合することになる。しかしこれらのサービスへのパスワードをオンラインで管理するというのであれば、デスクトップにデータのコピーを置いておく必要性を薄れさせるという点でFirefoxはサービスのプロバイダとユーザーをともに手助けすることになる。すべての情報をオンラインに置いてブラウザを利用すれば、どんなコンピュータからでも同じように情報にアクセスすることができる。またユーザーの「友達関係」を表すソーシャル・グラフのホスティングもFirefoxは始めるかもしれない。

Mozillaの将来ビジョンは明らかに、Windowsが大半のデスクトップOSのウィンドウズのOSであるように、インターネットのOSとなることだ。ウェブ・アプリケーションはすでにブラウザで普通に利用されている。次にはユーザー・データの一部がブラウザに関連したサーバに保管されることになる。GoogleとMicrosoftがユーザーのオンライン・ライフの主導権を争って巨砲を撃ち合っているわけだが、彼らも今後はMozillaの動向にも注意を払わねばならないだろう。Mozillaは非営利団体だが、そのブランドには純金の価値がある。またユーザーにいちばん近いところにいるのだから、ある日膨大なユーザーの囲いこみに成功するかもしれないのだ。

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(翻訳:Namekawa, U)