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Monsterに二度サイトを売ったAffinity Labsファウンダー

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続く、グーグルからの亡命

求人情報サイト「Monster」が今日(米国時間1/4)、創業間もないスタートアップ「Affinity Labs」を$61M(6100万ドル)で買収したことを明らかにした。

Affinity Labsは警察官看護婦といったニッチな層を対象にサイトを運営している企業。サイトはどこも開設から数ヶ月しか経っておらず月間ユニークビジター数も合計たったの50万人だが、雇用主からの需要が高い職種にターゲットが絞れるのでMonsterにとっては魅力的な物件なのだろう。

サイトは基本的に型抜きクッキーみたいにデザインがおんなじ情報ポータルで、特定のデモグラフィー層に属する人たちを引き寄せる各種ソーシャルネットワーキング機能も備えている。Monsterは既に各サイトのトップに職探しの検索バッジ(以下サンプル参照)を置いてプレゼンスを確立している。

この買収で特筆に価するポイントは2つ。

1つ目はMonsterがだいぶ大枚張り込んだ割には、会社には巨大なユーザーベースもないし待望の技術実現化なんてのもない(単なるRuby on RailsベースのCRUDのサイトだというのは僕でも分かる)。

2点目はMonsterがChristopher Michelという同じ男から2度買い物したという事実だ。彼が2004年Monsterに$40M(4000万ドル)で売却したサイトは軍人のための情報ポータル「Military.com」で、今回の物件と買収の根拠も非常によく似ている。

それどころか、これは単なる偶然ではなく最初から同じ演技を繰り返すよう予め仕組まれていた、という話もこちらの耳に届いているぐらいだ。報道によると、SNS「Affinity Circles」は2006年スタート。1~2年という比較的短期間のうちに類似のサイトを一揃いMonsterに売却することで、MichelがMilitary.com売却で得た成功をもう一度そっくり再現し、成果を最適化するために作られた。Michelと親しい友人だったMonster CEOのAndrew J. McKelveyが2006年後半、会社のオプションのバックデーティング事件で引責辞任するまでMonsterには、Affinity Circlesに投資する計画もあったという。

McKelveyが去ってMonsterが投資を見合わせたため、Affinity Circlesは代わりにMayfieldからシリーズAの資金調達を行った。が、その後も引き続きMonster社員となったMilitary.comチームとポータルの開発を共同で進めてきたというわけ。

企業を立ち上げてMonsterに売るMichelの出口構想は、本日の発表で見事完遂した。彼はMonsterに質の高いトラフィックを送り込むサイトを構築する原動力となる人なので、Monsterが若い会社に張り込み過ぎたかどうかは、このMichelが会社に残留するかどうかで決まるだろう。

この発表では「最初から買い手がしっかり絞り込めているなら革命的な製品・サービスを作る必要はない」という事実が浮き彫りとなった(買い手とちょっとでも取引きの実績があれば損にはならないこともね)。 Affinity Labsはハイテク業界のマスコミが飛びつくものは何ひとつ作っていない。が、引く手あまたな職種の人にリーチしたいというMonsterの必要性を見越し、それにアピールするプロジェクトを素早く実行に移した。

今回のディールではまた、Monsterのような企業は社内開発が苦手で、デスティネーションサイトを自分たちで作るぐらいなら喜んで小規模なスタートアップを何社か買収するという、弱点とニーズが同時に表面化した。

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(翻訳:satomi)