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Viacom、仇敵YouTube以外のみんなに動画の愛をせっせと配る

big-think-logo-2.png政治、学術、科学、ビジネスの世界のビッグネームをフィーチャーした新しいビデオサイトが、ベータ版で今日(米国時間1/7)公開された。そのサイトの名はBigThinkで、Peter Thielと前ハーバード大学長Larry Summersが投資者となっている。Summers、Thiel、Nantucket NectarsとPlum TVの起業家Tom Scott、TVプロデューサー(Spin CityとFamily Ties)Gary David Goldbergに加え、個人的に投資した南アフリカのVC(かつ主な投資者でもある)David Frankelから200~300万ドルほどのエンジェルラウンドを調達した。

このサイトは知的なビデオを探す場所となることを目指している。たいていの場合、それぞれのビデオには皆が知っている知識人または専門家がひとりで映っており、真っ白な背景の前に立ち、内容をひとつに絞った質問に3~5分で答えるものとなっている。BigThinkは85人の「ゲスト」による2000のビデオクリップを用意してスタートした。そこには上院議員John McCainの二大政党制に関するビデオ、心理学者のSteven Pinkerの人間性に関するビデオ、経済学者Paul Krugmanの将来の世代が今の世代を嫌うかどうかに関するビデオなどが含まれている。SummersThiel自身のビデオもある(サイトに投資しているのだから当然だ)。Wikipediaの共同創立者Jimmy Wales、Wall Street JournalのWalt Mossberg、EngadgetのPeter Rojasのビデオだってある。(下にあるのは、Waltおじさんがインターネットは政治を変えるという意見の誤りを暴くビデオ)。

 

サイトには2000のビデオクリップがあるとはいえ、今はまだ物足りなく思える。しかし、ビデオはかなりの勢いで増えていくだろう。公開されたビデオの他に、すでに撮影済みで編集が必要な100時間のビデオがあり、また、毎日のインタビューを近々開始することになっている、と創設者のPeter Hopkinsは話す。照明のせいでピンクに見えるMossbergやRichard Bransonのような人もいるが、ビデオの質は概して良い。ただ、出演している知識人の中には、どんなに頭が良かろうともカメラの前に立つべきではない人もいる。ごちゃごちゃして見えないサイトのデザインは素晴らしいものの、ナビゲーションは改善が必要だ。例えば、特定の人の全てのビデオを探すのは難しい。

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サイト全体は知的なディベートのきっかけとなることを目的としている。それぞれのビデオは重要な考えをひとつだけ伝えるよう作られており、視聴者はビデオの評価、賛成か反対かの投票、コメントの追加、話し合って欲しい新しいテーマの提案をすることができる。「将来的には、視聴者から出演者への質問を募集し、選ばれたゲストにユーザーからのフィードバックに応えるよう依頼するつもりだ」とHopkinsはいう。視聴者は書面、ビデオ、またはオーディオスライドショーの形で質問を送ることができる。この双方向ディベートの質が、サイトの成功・不成功を決めるだろう。ディベートを刺激的だと考え何度も利用するか、利用をやめてしまうかのどちらかになるだろう。

BigThinkよりはるかに多くの知識人、政治家、ビジネス界の有名人の学会や演説会場でのビデオを集め、3分のビデオにまとめてサイトで公開しているFora.TV(これについては以前の記事を参照のこと)など、BigThinkは同じ視聴者を対象とする他のサイトと競合している。YouTubeがFora.TVと提携したことで、Hopkinsは自身の取り組みがより見えている。彼はメールにこう書いている:

私はForaのファンで、Foraはオンラインで入手可能なより質の高いコンテンツを作るという面で良いアプローチをしていると考えている。Foraは、コンテンツが作られ、それを未成熟な形で入手可能にしていく過程でそのコンテンツをキャプチャーする可能性を見出した。これにより、提供するビデオ数を拡大する驚くべき能力を持っている。作ったコンテンツに関していえば、BigThinkは特に8インチの画面で見ることを想定して製作されたコンテンツを提供することで他のサイトと競争している。しかし、今のところ、BigThinkはForaに匹敵するほどのコンテンツ数を準備することは予定していない。 BigThinkが他と異なり、そして区別したいのは、ビデオの出演者と同様にユーザーが活発に貢献する能力だ。Foraは一方向に多くの高品質のコンテンツを配信するものだが、BigThinkは双方向にアイデアを交換するためにいくつかの高品質のコンテンツを利用するものなのだ。

Foraにも、それぞれのビデオにフォーラム・ディスカッション形式でいくつか双方向性が組み込まれている。思うに、本当の違いはForaのコンテンツが長いスピーチを短くしたものであることが多いのに対し、BigThinkが製作と配信の主要な部分として3分のビデオクリップでスタートしているということだ。ひとつの疑問は、それが十分であるかどうか、あるいは必要な場合に短いビデオのかたまりを長いビデオの形式につなげる方法をBigThinkが考え付けるかどうかだ。それはウェブ上では問題にならないかもしれないが、もしBigThinkがDVDや通常のTVなど、他の方法で最高のビデオをまとめたければ、今すぐにその方法を探し出さなければならない。まあ、ただの提案だが。

それよりも大きな疑問は、絶えず存在するYouTubeという要因と、「頭の良い」ビデオのためのニッチサイトが必要かどうかということだ。確かに、YouTubeでもそんなビデオを見つけられるが、たいていはスタイルが異なっている。このイギリス人の教授の米国史に関する長ったらしい話と、現在YouTubeでトップビデオになっているこのAlexander HamiltonとAaron Burrのケンカのビデオ「Drunk History」(以下に貼り付けてある)のどちらを見たいだろうか。私も同意見だ。

Crunchbase:Big Think
Crunchbase:Fora TV

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(翻訳:Megumi H.)