eBayメグ・ホイットマンCEO退任インタビュー「日本を落としたことが一番の後悔です」

次の記事

ゲイツ「新たな資本主義が世界を救う」

meg-whitman.pngたった今、メグ・ホイットマン(Meg Whitman)CEOの電話インタビューを終えた。氏のeBay退任の後釜はジョン・ドナフー(John Donahoe)が引き継ぐ。

ホイットマン女史は電話で、在任中最大の成功(世界進出とPayPal買収)と最大の失敗(日本市場からの撤退)を語り、Skypeファウンダーたちのやや突っ込んだ話に触れ、Facebookが商用プラットフォームになれるかどうか、女史なりの洞察を語ってくれた。また、後任のジョン・ドナフーはeBayが定額商品に注力すること、ウェブ全体に販売商品の情報を広げる努力を続けることを宣言し、競売物件を巨大な広告インベントリと見る考えを明らかにした。

インタビューの内容は以下の通り。:

Q:この10年でやった中で最高のものを一つ選ぶとしたら、なんでしょう?

メグ・ホイットマン: 最高のムーブ、ですか、そうですね、やはり「ウェブを使って市井の人たちや中小企業にも商売できる力を与える(エンパワーする)」というピエール(創業者オミーディア)の発想は実に素晴らしいものでしたし、私自身が手掛けた中ではeBayの国際展開でしょうか。今やeBayは世界35カ国に幅広いグローバルネットワークを抱えています。2番目に良かったのはPayPal―つまりeBayの財布を買収したことですね。

Q: 最大の失敗は?
ホイットマン: 後悔はしないタイプの私でも、日本にプレゼンスを確保できなかったことは今でも後悔が尾を引いてますね。

Q: スカイプ買収については?

ホイットマン: スカイプのことは好ましく思ってました。今でもスタンドアローンの会社としては好ましく思ってます(=会社単体で見た場合)。—創業4年で$400M(4億ドル)ですからね。まだ生まれて4年にしてはスカイプは実にたくさんのことを手掛けてます。それはeBayやヤフー、Googleでさえ敵わないほど。 スカイプとeBayが一緒になれば2者の間にシナジーも生まれるだろうと、その可能性に私たちは賭けたのです。その読みが正しかったかどうかについては来年辺り結論が出るのではないでしょうか。

当社からスカイプに管理チームを送り込んでまだ3ヶ月ですし。それまではファウンダー数人が会社を運営していました。みなさん勇気は人一倍でしたが、しかし、彼らの目的はアーンアウトにあった(詳しくはここ)。

Q: 1998年ではなく今、この2008年にeBayをまた1からやり直すとしたら何をどう変えますか?

ホイットマン: いいですか。世界は(時々刻々と)変わっているんです。 eBayはeコマースの何たるかを確立してきた。でも、このeBayを作り直すいろんな手立てに関しては(後任の)ジョンの方が詳しいはずです。

ジョン・ドナフー: 1998年当時より今の方が確かに売り手と買い手の選択肢は広く期待値も高いです。でも、舵取りの原則は変わってません。—最大のバリューのものを幅広く豊富に取り揃えて楽しくお買い上げいただくこと、ですね。私はeBayでお客様がもっと簡単に安全にお買い物ができるようにします。次にやるのは、この素晴らしいオークションビジネスを増築し、ユニークで、かつ多くの商品を最高のかたちで処理できるフォーマットのものにすることです。

ただし定額商品には競売のアプローチを使っています。定額では以上のようなバリューが最適化できない。競売なら「時限つき」でベストなバリューが引き出せますが、定額でこれをやっても最高の商品が表に出てきません。


Q: eBayはアマゾン、ヤフーと並んでウェブの古参です。デスティネーションサイトの重要性はこれからどうなってくんでしょう?

ホイットマン: 多くのビジネスがそうであるようにここでもブランド力が本当に物を言う、そう私は思いますね。デスティネーションサイトにはデスティネーションなりの役割りがずっと残るでしょう。当社のデスティネーション(サイト)には8000万人ものユーザーが来ます。今後の事業でもこの人たちが大きなマジョリティーを形成していくはずです。

とは言え将来は当社も分散型コマースの分野に参入していかなくてはならない。競売とShopping.comから物件情報を他社のサイトにも分散することですね。ユーザーが来ないのなら、こちらから出向いていかなくては。当社は分散型コマースに反対の立場では全然ないのです。

ドナフー:  いろんな意味で当社の場合、買い手のみなさんが出先までリードしてくれるでしょう。当社では今、eBayのリスティング情報をFacebookやMySpaceのページ、各種サイトの商品アイテムにもっと簡単に掲載できるようにする作業も進めています。eBayのユニークな在庫は、使う側にも(他のソースより)ベターな選択肢を提供するんではないかと。

ホイットマン:  こういう具合に考えると面白いと思いますね。Faccebookの大成功を見るとします。私なんかは心の中でSNSではあまりコマース(売買)がたくさん行われていないと思ってしまうわけですよ。その点、eBayはコマースという錨(いかり)でひとつに繋がるコミュニティなんです。コマース専用のサイトがまずあって、その周りにコミュニティが出来上がっている。

まだ白黒ハッキリしないのは、その逆が起こりえるのか、人々がコミュニティのサイトに行ってコマース(商売)するようになるのかどうか、ですね。

ドナフー: 決済では、eBay以外の数千ものサイトに対し、より迅速かつ簡単な支払い決済処理を提供しています。定評という面でも、今後ますます今の評判を高めていくことができると当社では考えていますよ。

ホイットマン: PayPalにも定評を埋め込んで、ネット上どこでも自分のPayPal専用ウォレットを持って回れる、他の評価の側面も一緒に。そんな仕組みがあるんでしょうかね?

Q: 広告分野の競争に参入したいとお考えですか?

ドナフー: もう1日何百万件ものリスティング(掲載物件)があって、eBayの内外に他の広告も拡張しているのですから、もうとっくの昔に広告分野には参入してると言って構わないでしょう。ヤフー、グーグルとも提携関係にありますし、それ以外のところにもリスティング情報を出していく予定です。

[原文へ]

(翻訳:satomi)