検索する人の友だちを見て全然違う検索結果を出すエンジン「Delver」

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delver-logo.png探す人の友だちが誰かを見て、その友だちのウェブ上の行動とコンテンツに応じて検索結果を変える。―そんな検索エンジンがあったら、どうだろう?

本日(米国時間1/28)、DEMOカンファレンス会場でイスラエルの新会社「Delver」(旧称Semingo)がステルスから公開となり、ちょうどそんなセマンティックなソーシャルグラフを取り入れた検索エンジンの近日公開を発表した。

Delverが解決を目指すのは検索を取り巻く主な課題2つ。まず1点目は今の検索エンジンが検索者本人のアイデンティティーを考慮しない点で、例えばティーンもシニアも検索語が同じなら検索結果も全く同じになるところだ。2点目は今の検索エンジンでは自分のソーシャルグラフ(交友関係)に所属する人たちが作った情報や言及した情報を検索できないこと。これは現実問題ソーシャルネットワーキングがやってることは人を互いに繋げること止まりであり、それ以上のことになると、なんら大きな機能的な価値は提供していないので、かなり重要なポイントと言えそう。つまりいくらFacebookに300人、MySpaceに200人、LinkedInに100人友だちがいても、それは何一つ情報探しの助けにはならないのだ。

そこで登場したのがDelverで、「New York」を検索するとDelverの検索結果には、自分の知り合いがNew Yorkについて書いたブログ記事やFlickrの写真、YouTubeの動画、Deliciousのブックマークなどがポップアップしてくる。

delver1-small.pngこの技術は2005年から開発を続けてきた。検索技術とセマンティックス、自然言語プロセシング(NLP)をひとつに合わせている。

Delverではまずウェブをクロールし、ユーザーの社会的人脈の位置関係を把握するところから始める。ソーシャルネットワーキングのプロフィやブログ、ブクマク、写真、動画共有サイトで見つけた情報は検索者のソーシャルグラフに相互リンクを張りながらオン・ザ・フライ(on-the-fly)で構築していく。

こうして個別に土台を作った上で、Delverでは検索者のソーシャルグラフに応じ検索結果の優先順位を決める。こうすることで、探してる本人が知りたい情報に近いものを出せるようレレバンシーの改善を図っているのだ。ソーシャルグラフはちょうど指紋のようなもので一人一人違う。なので、Delverでは検索クエリーが同じでも全然別の検索結果が出てくる。検索結果には、検索者本人のコンタクト先の人たち全員の経験が反映されるのだ。

Delverの利用はサインイン不要。自分の名前を入力するだけでいい(よくある名前の時は現在地の市など追加の個人情報を入力する)。メールアドレスという人気のソーシャルグラフも利用者のソーシャルグラフの所在を割り出す手がかりに活用している。

登録ユーザーは自プロフィールを申告し、関連付けたい情報ソースの認証情報を入力も可能だ。例えばFlickrアカウントのユーザー名とパスワードを提供すれば、Delver側ではこのアカウントをこちらの所有物と判断し、他のユーザーから申告があっても拒否してくれるのだ。認証はさておき、わざわざ他人に成りすます人なんているんだろうか。Delverのクロールはパブリック(一般公開されているもの)なのでプライバシーの問題はないし、ユーザーも他人に成りすましても何の得にもならない。例えば、自分がDelverにマイケル・アーリントンのソーシャルグラフを提出したらどうだろう。返ってくるのは彼にぴったりの検索結果であって、僕のものではない。しかし今書いたようにアーリントンは簡単に自プロフィールが申告できるし、申告したら成りすましの問題もそれまで、なのだ。

Delverは2007年6月創業で、現本社はイスラエルのHerzelia。米国支社は今春オープン予定だ。社員20人を率いるのはLiad Agmonで、データ紛失予防分野のセキュリティ会社「Onigma」の共同ファウンダー兼CTOだった人。Onigmaは創業2年足らずでMcAfeeに$20M(2000万ドル)で売却している。

Delverのプライベートベータ版サービスは3月開始だが、TechCrunch読者のみなさんには必ず一番乗りで試せるようにしたいと思っている。

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CrunchBase: Semingo

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(翻訳:satomi)