TechCrunch公認推薦「ハイテク大統領」はオバマ氏とマケイン氏に決定

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今の政局を動かすリーダーたちがローテクなことは悲しい*ほどハッキリしている。彼らはなぜテクノロジーが我が国の経済・文化にとって重要なのかさえ、よく分かっていない。

これはなんとかせにゃあかん…というわけで、ここでは何ヶ月か前から2008年大統領選候補に取材し、テクノロジーに関する10の主な政策課題についてオンレコで自らのポジションを語ってもらった。

[インタビュー記事]
バラック・オバマ(Barack Obama)
ジョン・マケイン(John McCain)
ジョン・エドワーズ(John Edwards)
ミット・ロムニー(Mitt Romney)
マイク・グラベル(Mike Gravel)
デニス・クシニッチ(Dennis Kucinich)

12月にはTechCrunch読者が10の主要政策課題で最良の政策を打ち出した候補に投票できる「ハイテク大統領予備投票(Tech President primary) 」を行うことを告知し、投票は昨日(米国時間1/28)無事終了となった。投票結果はこちら。民主党はバラック・オバマ候補が得票率60%で1位(次点はジョン・エドワーズ)、共和党サイドはロン・ポール候補が得票率73%で1位という結果だ(次点はジョン・マケイン)。

この結果は読者がどう候補を評価しているかを知る重要な手がかりだ。この結果に独自の分析を加え編集部では各党から以下2氏を公認推薦候補に決めた。:バラック・オバマ候補(民主)、ジョン・マケイン候補(共和)

バラック・オバマ上院議員 – 民主党

オバマ上院議員は他のどの候補よりもテクノロジーの政策定義に時間と労力を割いた。11月にはテクノロジー問題に対する自らの政策ポジションを記した白書を発表しており、その2週間後には1対1で膝を突き合わせてインタビューも行った。

氏は堅固なネット中立性支持派だ。就任したら最初の1年に真っ先にこの問題を取り上げ優先課題として取り組むことを約束している。氏はまた、子どもたちの技術教育と技術へのアクセス向上を図るインテリジェンス・プログラム(情報推進事業)を提案している。氏は、700MHz帯オークション公開に向けたルール策定でFCCが十分に踏み込んだ内容を提示したとは考えていない。1年に発行されるH1-Bビザの数を増やしたいと考えている。再生可能エネルギー源の研究を強力に支持する一方、二酸化炭素(Co2)排出規制には市場ベースの現実的アプローチを採用している。

しかしもっと大事なことは、オバマ上院議員が未来を楽観している点で、このオプティミズムが他の候補には欠けている。アメリカはこれまですごいことを成し遂げてきた。これからだって、すごいことを成し遂げていける。リーダーたちがこの国で生まれ育った企業家と移民企業家を支援している限りは。いや、少なくとも彼らの前途に立ち塞がらないでいてくれる限りは。

一部セクターでは就業機会が損なわれるかもしれない。しかし、テクノロジー業界の成長は経済の前進を牽引する原動力になりうる。オバマ上院議員はそれが分かる人に思える。氏はハイテクの問題提起や、シリコンバレーのリーダーとの対話にかなりの時間をかけている。他の民主党候補にも、テクノロジーの問題でオバマ候補のポジションに近い政策を打ち出している候補もいたが、それは真のリーダーシップや問題洞察というより「me too(ほかが言うから私も)」で言っているような印象を受けた。

オバマ上院議員は意見を広めるのにネットを活用する点でも相変わらず長けている。このオンラインの支持急増については今月ここでも報告した

Senator Obama is the candidate of optimism and leadership, and he will be getting my personal vote.
ジョン・マケイン上院議員 – 共和党

民主党からオバマ上院議員を推薦候補に選ぶのは比較的容易だった。問題は共和党で、こちらは一筋縄ではいかない。何故なら政策課題に対するポジションをベースに見ると、誰ひとり完璧な候補はいないからだ。リードしているのはロムニーとハッカビー、マケインの3氏だが、いずれも弱点がある。TechCrunchの予備投票で大勝したのはロン・ポール候補だが、氏のテクノロジー政策にも難点がある。ネット中立性断固反対というだけではなく、氏の場合、周波数割り当てのルールにFCCの過剰な介入は禁物、という立場なのだ。

こうした問題は共和党が一般法則から生まれている。つまり「市場に決めさせろ」という原則だ。これは私の自由奔放主義指向には合うが、モノポリー型市場でこれをやると本当に厄介な問題が出てくる。 インターネットや携帯電話のプロバイダーは市民にほとんどチョイスがない傾向にあるので、こうしたケースでは政府を使って公平かつオープンなアクセス実現を強制する方が経済成長が刺激されるものなのだ。共和党は大気汚染(二酸化炭素排出)や代替燃料の研究など“環境”問題を避ける傾向がある。最後に、連邦政府が直接教育に介入することには躊躇もあるので、公立校で理数科目を増やすといった問題、デジタルデバイド対策(特に学校へのコンピュータやインターネット導入)に連邦政府から予算や補助金を出す問題は避けている。従って政策と言っても、テクノロジーに敏感な有権者に敬遠されるような内容になっている。

共和党候補全員の政策とTechCrunch読者による投票結果を検討し、推薦候補はマケイン上院議員とした。少なくとも氏はわれわれのインタビューに対し、他のどの候補よりもオンレコで答えてくれた。

氏はネット中立性問題、携帯周波数ルール、デジタルデバイドとは距離を置いている。再生可能エネルギー研究助成のための一部予算案には否決票を投じている。

それでも氏は、ネット中立性とモバイル周波数割り当ての問題について自分は放任の立場だが、そこから生まれる不公平についてもちゃんと問題提起していくとの姿勢を明らかにした。これは他の共和党候補が頑として認めないポイントだ。インターネット税、H1-Bビザ、中国の人権侵害問題やその他の問題に対する政策ポジションもテクノロジー擁護の色合いが濃い。逆にロムニー候補は(そこまでではないがハカビー候補も)、こうした問題について自らの政策を語ろうという気配さえ見せなかった。

マケイン上院議員はまた、他のどの候補よりも政権を動かす真のリーダーとしての経験に優れている。氏は今選挙では年長の政治家だが、その経験が大きくモノを言う。最後に、彼のビジネスを是とする指向性は、米国のテクノロジー経済の推進にも寄与するだろう。

因みにマケイン候補はコンピュータのことは「無学」だと取材で白状したが、これは氏の世代では珍しくない。あれ以来、氏はテクノロジーに強いブレインで側近を固めた。これなら遊説先で「series of tubes」*と頓珍漢なこと言う事態も避けられるだろう。正直言ってマケインがコンピュータつけるかつけないかなんて私にはどうだって良いのだ。私が大統領に求めるのは情報経済を支援する正しいトップダウンの政策を持っている人だ。それか先にも触れたように、われわれの前からどいて、こちらのやりたいようにやらせてくれる賢い大統領だ。

選挙の詳しい情報は、Yahoo選挙特設ダッシュボードPolitical BaseTechPresident (←TC編集部とは無関係です)でどうぞ。

*訳注:リンク先の動画はテッド・スティーブンス議員のネット中立性の弁論「Series of tubes」。テクノリミックス版もあります。氏はネットワークの進化を支えるキーパーソン50の末席にもチラッと出てる重鎮です。

[原文へ]

(翻訳:satomi)