ヤフー買収関連

Yahooの幹部はスーパーボールをキャンセルか―検討できるオプションはわずか

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予想されたことだったが、どうやらYahoo経営陣はMicrosoftの公式な買収提案をすぐには受け入れなかったらしい(しかし、少なくとも株主はやっと一息つけたんじゃないか。金曜日に株価が1/3も急上昇したんだから)。Yahoo側は競合する提案をする企業を見付けようと、この週末ずっと会議を続けているにちがいない(スーパーボールのチケットは土壇場でキャンセルしたんだと思う)。Yahoo関係者によると、そういう提案がなされないなら、Yahoo側は現在の1株$31から少なくとも$35~$40に買収の提示額を増額したいのだという。

しかし実際のところ、さまざまな要因が完璧に組み合わさって、近い将来MicrosoftがYahoo買収する、という流れになるだろう。それも、たぶん最初の提示額からの増額なしで。資金調達市場の緊縮の危機は、レバレッジド・バイアウトに十分な資金の調達が不可能だということを意味する(最近の最大のレバレッジド・バイアウトは$4B(40億ドル)台で、この取引をする金額には全く不十分)。Yahooは財政的に急速に悪化し続けており、買収の可能性がある企業に警戒心を抱かせている。事実、この買収はMicrosoftにとってのみ意味があり、他の企業にとっては、意味をなさない。

現実的に行く手を阻む可能性があるのは、この取引に対する政府の反対だけだ(Hart-Scott-Rodinoと関連するEUの規則に基づく米司法省の再調査)。あるいはYahooはホワイトナイトが現れて窮地から救ってくれるというかすかな望みを抱いているのかもしれない。現在、2006年暮れにYahooを去った元COOのDan Rosensweigが、NBC UniversalとFacebookの両社が絡んだ複雑な契約をまとめるために動いていると噂されている。詳細は以下に。

なぜMicrosoftの契約が筋が通っていると思うのか、という私の考えについては、Microsoftの提案の発表前、先週初めのFox Businessテレビでの私のコメント(3:30あたりから始まる)を見て欲しい。その中で、私はYahooが検索広告分野でGoogleとパートナー関係を結ぶか、Microsoftまたは他企業に身売りするかが必要だろうと話している。今や、YahooはそのGoogleとの契約を検討しているようだ。「Yahooは全ての検索広告をGoogleにアウトソーシングすることでキャッシュフローを年25%以上増やすことが可能だ、と金曜日のリサーチノートでCitigroup Global MarketのアナリストMark Mahaneyは試算した」WSJは書いている。

以下がYahooの取り得るオプションのリストだ。これらの全ては噂の域を出ないし、どれかが他のものより筋が通っているとは限らない。

News Corp.

金曜日、News Corp.は大慌てで提案をまとめ、提示した。我々が話したプライベートエクイティの関係者によれば、こんな提案は誰も受け手なし、ということだった。週末にどれだけ考えた上で、本当にNews Corp.はYahooを欲しいと思っているのかはっきりしない。もしYahooがバラバラに身売りされればその一部の買収に乗り出す可能性が高いものの、今のところはNewsCorp.を競争からはずしておこう。

Apple

$118M(1180億ドル)の企業価値を持つAppleは、この取引を実現するだけの時価総額がある。とはいえ、Appleは2002年以降企業を買収していないし、獲得するだけの価値があるものとしてYahooを見ていないだろう。皆この契約を歓迎するだろうが、実現はしないだろう。

純粋なプライベートエクイティ

今週末、プライベート・エクイティ・ファームは二分されている。数社は提案のアイデアをじっくり考えているが、公債市場が障害となり続けている。それ以外は、株取引から利益を得られるように、単に月曜日に競争買い付けが浮上してくる可能性があるかを判断しようとしている。News Corp.の提案について調べようと、今日、そのうちの何人かが突然私に電話してきた。しかしプライベートエクイティの入札が現実的だと考える人は誰もいなかった。

eBay

YahooとeBayは長きにわたって良好な関係にある。2000年3月のYahooによるeBay買収は、最後に細かい部分で合意できず公式に発表される前に反故になった(文化的な理由で、らしい)。当時Yahooの$70B(700億ドル)に対し、eBayはわずか$20B(200億ドル)ほどの価値しかなかった。ところが現在、それぞれ$40B(400億ドル)弱と、両社はほぼ同規模になっている。入札し、コントロールする存在であり続ける(のにちょうどの)時価総額がeBayにはある。とはいえ、eBayは過渡期にある企業だし、成長に従い自身の問題も抱えている。eBayの長期にわたるCEOは辞任する予定だ。eBayがYahoo買収に乗り出すことはありえないだろう。

ソブリン・ファンド

中国、ノルウェー、中東諸国は、Yahooを現金で買収できるだけの巨額の資産を運用するソブリン・ファンドを持っている。でも、そんなことするだろうか?

Dan Rosensweigはホワイトナイトか?

Dan Rosensweigは2006年、COOだったときにYahooを去り、それ以来、大手プライベート・エクイティ・ファームQuadrangle Groupで働いている。Rosensweigには契約を実現させる動機(勝ち誇ってYahooに戻る)と道具(自由に使える大量の資金)がある。しかし、他のプライベート・エクイティ・ファームに対するのと同様、サブプライム問題による資金調達市場の逼迫が大きく影響していることがわかる。

さて、ここからが面白い。現在耳にする話だと、Yahooのメディア資産をNBC Universal(Music、TC、Sports、Finance、Entertainment、OMG、食品、健康など、Video以外全部)に売却する、というひとつのプランが検討されているのだという。そして残り、つまりYahooの核である検索と広告という資産は、ひと
とめにしてFacebookと合併してしまう。そう、Facebookだ。その場合、Facebookは近い将来公開企業になるのだろう。

その案はなかなか独創的だが、Yahoo株主はMicrosoft株は評価しても、Facebookの未公開株の価値は評価していないので簡単には受け入れないだろう。Yahooを分割して売却することは、非課税ではない取引を意味する。それは現在のMicrosoftの提案ほど魅力的ではない。Rosensweigがその契約を指揮しようとするところ、あるいはそれに近いものをぜひ見てみたいが、ハードルが多すぎる。

ゲーム終了

近く必然的に結果が出てしまうゲームはスーパーボールだけではない。Microsoftと競合する提案が今週出てくるだろうということは明らかになってきた。もしそうだとしても、Microsoftは入札価格を上げるだけだろう。Yahooの運命は決まったようだ――Microsoft帝国の構成員となることに。

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(翻訳:Megumi H.)