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中国のステルス・スタートアップのQifang、P2P融資を中国本土に持ち込みたい

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qifang.pngピアツーピア融資が、中国にやって来る。今朝、中国系アメリカ人で上海在住の起業家Calvin Chinにインタビューした。彼はQifangという、中国の学生向けローンを扱うP2P融資のステルスサイトに取り組んでいる。(「花」を意味するそのサイト名は、毛沢東の「Bai Hua Qi Fang」、つまり「1000の花を咲かせよう」という言葉から来ている)。中国では消費者融資がまさに始まろうとしているところだ。大学教育のほとんどは、銀行のローンではなく団体借り入れ組合の資金援助を受けている。その団体融資の原動力をQifangを使ってオンラインに持ち込みたい、とChinは考えている。実際、それ以外の消費者金融がないため、米国よりもP2P融資の方が中国やその他の途上国に大きなインパクトを与えるかもしれない。

Chinはミシガン生まれで、エール大学出身。中国に移住する前は銀行といくつかの技術系のスタートアップに勤務していた。そんなChinがQifangを設立したのは2007年8月だ。彼はこの春に中国でサイトをローンチすることを目指している。今のところは、まさに独力の事業だ。彼はこれまでに香港やその他のアジア地域の投資家から$200,000のエンジェル資金を調達しており、現在はシリーズAファイナンスの調達中だ。Qifangは、ProsperやZopaなど既存のP2P融資のスタートアップに着想を得たものだが、中国は中国のやり方でそれを発展させようとしている。Chinはいう:

中国のインターネットはあきれるほどコピーだらけだと強く感じています。また、Qifangは他のモデルからひらめいたものですが、Qifangを他とは違ったより良い、市場にフィットするものにする必要があると思っています。私たちはそれを革新性の活用であると考えています。いいアイデアを取り入れ、違うものに変えることで、中国で成功するようにするのです。

qifang-1-small.png中国にはクレジット記録や大規模な学生ローン市場がなく、インターネット文化がまだ未成熟である上に、規制が厳重だ。そのため、Prosperのビジネスモデルをただ持ってくるだけではうまくいかないだろう。Prosperと同様、投資資金のある個人はサイトに行って融資者として登録することができる。そして、いろいろな借り手のプロフィールを閲覧して、融資する相手を決められる。Prosperと違うのは、Qifangが学生ローンしか始めていないということだ。

ところで、Qifangは中国初のP2P融資サイトというわけではない。より規模の大きいものはPPDaiで、さまざまな分野でP2P融資を提供している(この英語の記事を参照)。しかし、中国では、政府に気に入られなければならないため、学生ローンから始めることはより良い戦略だ、とChinは考えている。教育を促進する手助けとなるものなら何でも官僚に人気があるのだ。

これは大きな市場でもある。中国には2500万人の学生がおり、年平均$700の学費を払っている、とChinは見積もっている。つまり、$17.5B(175億ドル)のローンが見込まれる、ということだ。

qifang-2-small.pngQifangの大部分のローンに対する金利を8~12%とすることをChinは考えているが、それは妥当な数字だ。金利はそれぞれのローンへの融資者数に基づく。サイトでは融資者に対し、リスク軽減のためにローンのポートフォリオに融資するよう勧めている。しかし、各融資者は全資金を単独のローンに投資することも選択できる。中国では個人のクレジット記録がほとんどないため、Qifangは他のものを代用してリスクを計算することにしている。借り手は身分証明のために国民IDカードをスキャンし、学校名、専攻、学年、出身地、両親のIDカードと収入を入力しなければならない。学生が提出する情報が証明され、またローンの支払いが直接教育機関に対して行われるよう、Chinは学校と直接提携関係を作っている。「学生がマカオに逃げて行かないようにね」とChinは笑う。

サイトでは面白い社会計算も起こるだろう。それぞれのローンは借り手の両親の名前で行われるので、返済できなければ、両親が面子を失ってしまうという恥ずかしい結果になるだろう。「中国では、社会のプレッシャーがとても強いんです」とChin。出身地、学校、専攻による債務不履行や不履行率も可視化されるだろう。銀行はこの種の社会のプレッシャーの恩恵を受けない。これが不履行率に効果があるかどうかは一見の価値がある。

中国のような成長途上の経済が金融業のインフラを向上させる場合は、すでに定着した方法に対抗するよりも、P2P融資の方が成長の見込みがある。その意味では、P2P融資は米国よりも中国で成功する可能性があるのかもしれない。

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(翻訳:Megumi H.)