Diggのケビン・ローズはメールについていけない。Twitterのブレイン・クックは人間と話せるまで待てない

次の記事

「MS Office」のオンライン化―「現状破壊的テクノロジー」への対応という難問への挑戦

fowa-panel.jpg

金曜日(2/29)私は、マイアミで行われた「Future of Web Apps」カンファレンスで、楽しいパネルの司会を務めた。感動的なウェブアプリを40分間に考え出す、というのが基本構想。いいアイディアがたくさん出された中で、特に良かったのが、コミュニケーションやメールと電話に関するフラストレーションを解消するテクノロジーにまつわるものだった。日頃われわれが頼っているこうしたコミュニケーションのやり方が崩壊に向かっているに違いないと、パネリストたちが考えていることは明らかだった。(同カンファレンスを報じたCNetのCaroline McCarthyもこう言っている。)

アイディアの多くが、現状のコミュニケーションのボトルネックを回避することについてだった。PownceのLeah Culverは、SMSのテキストメッセージで電話番号を調べる番号案内サービスを考えた。TwitterのBlaine Cookの提案したコールバックサービスは、企業に電話をしたときに、人間が出るまで待たせておけるというもの。つまり、どの部署にかけたいかを指定すると、ソフトウェアが電話をかけて、適切にボタンを押して選択肢をたどっていき、人間オペレーターが出たところでこちらの電話のベルが鳴る。これはすばらしいと思った。

しかし、ブレーンストームに一番時間をかけたアプリは、DiggのKevin Roseが夢見た自分のメールを管理してくれるシステムだった。Kevinは全部のメールには対応しきれてないので、返事を書けない相手に何とか失礼のないようにと、自分のメールデータの一部を共有しようと考えた。コンセプトは、自分のメール利用状況の統計データを公開するサイトを作り、友人たちはそこを見て、全体的に今どのくらいメールの返信が遅れているかを見ることができる(「君のせいじゃない、ボクなんだ」)。

統計データでは、友人が、今日の受信メール通数、返信した数、平均返信時間等を見ることができる。自分がサイトを見るとさらに詳細な情報が表示され、返信をした人、(本来すべきなのに)していない人について、過去のメール履歴に基づいてアラートが出る。メールの優先順位をどうするかについては、誰にたくさんメールを送っているかに基づいて、ユーザーのソーシャルネットワークを分析して決める(XobniがOutlookでやっているのと似ている)。「母親にメールすること」のようなアラートが出る。Matt Mullenwegの提案で、最終的にこのアプリの名前はMail Modelになった(他にはMailr[すでにある]、Mail Stats、Don’tBeAnEmailJerk.comなどが候補にあがった)。

これが本当にサービスとして成立するとは私には思えない。メールに返事をくれない相手をこのボケと思ったときに、自分が待ち行列の300番目にいると知らされても、印象が良くなる気がしない。それでもこのパネルが有益だったと思うのは、ここで提起された問題が、Kevin Roseに限らず誰にでもふりかかってくることだからだ。問題はわれわれがメールに追いつけないことだけではない。途切れのないコミュニケーションに対するわれわれの飽くなき欲求に、メールの方が追いついていないことだ。1ページ目(私のGmailの場合は最新の50通)に入り切らなかったメール は、見失う公算が高い。そして48時間以上たったやりとりは腐っている。

メールはもう使い物にならないのだろうか。どうすればいいのだろうか。

(写真提供:White African)

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)