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Adobe、ウェブ版Photoshopをローンチ―PicnikのCEOは強気な発言

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この前の記事でそれとなく指摘しておいたが、オンライン写真編集アプリケーションは、PicnikFotoFlexerのようなスタートアップ企業の間の競争が激化するとともに、機能が持続的に向上している。今日(米国時間3/26)、たいへん巨大なライバル、アドビがPhotoshopのウェブ版であるPhotoshop Expressをリリースして市場に参入してきた。これは公開ベータ版で誰でもサインアップできる。

Photoshop Expressは、Photoshopを単にウェブ環境に移植したものではまったくない。デスクトップ版の簡易版と言ってもすでに言い過ぎだろう。そもそもオリジナルのPhotoshopのように対象はプロではなく、一般ユーザーがターゲットのアプリケーションなのだ。

photoshop-leftbar.pngこの違いは、このプロダクトで何が無くなっていて、何が新たに追加されているかを見ればはっきりする。Photoshop Expressには編集機能が17種類しかない。650ドルのデスクトップ版に比べると、ほんの小さな一部だ。それにこの17の機能は、もっぱら画像の調整と効果に偏っている。線を引いたり、テキストを追加したり、図形を作成したりするためのツールはどこにも見当たらない。できることといえば、(たとえば)簡単に赤目を修正し、望ましくない箇所を修正し、彩度やポップカラー、トリミングを変更することだ。

Photoshop Expressで一番革新的な機能といえば、写真に対して適用したフィルター効果をアンドゥーできる機能だ。ユーザーがフィルター処理の後で写真に対して別の変更をした後でも、そのフィルター効果を取り消すことができる。それまでの変更経過を示す各バージョンがひとコマひとコマ表示されるので、このリストから特定のフィルターのチェックを外すと、該当するフィルター処理だけが無効にされる。特定の変更を指定してアンドゥが可能なこの機能は、Photoshopのデスクトップ版できわめて重要な役割を果たしているレイヤ機能がウェブ版ではサポートされていないという残念な事実をかなり埋め合わせてくれる。

Photoshop Expressは、オンライン・ストレージと写真共有サービスの役割を果たすという点でもデスクトップ版のいとことは違っている。ユーザーは写真をウェブ・アプリケーションに2GBまでローカルPCからアップロードすることができる(あるいはFacebook、Photobucket、Picassaなどから直接読み込ませることもできる)。写真のコレクションはプライベートにしておくことも、他人と共有することもできる。エンベッドやスライドショー機能もサポートされている。

アドビがこのアプリケーションをリリースしたのには別の動機もあった。Photoshop Expressを担当する副社長、Doug Mackは、こう言っている。

これはFlexとFlashでできることのベストなサンプルのショーケースです。できればこれが他の開発者への刺激となってほしい。われわれはホスティング・サービスのプラットフォームを構築中で、このプラットフォームにPhotoshop以外の他の製品も載せていく計画です。

つまり、これはアドビにとってほんの手始めということになる。アドビが、何と言うか、オンラインサービスで暴れ始めたことで、Picnicのような雑魚は脅威を感じていないだろうか? PicnikのCEO、Jonathan Sposatoは強気だ。彼は私に古典的な「革新者のジレンマ」の論法でこう語った。

アドビが直面している課題は困難なものです。彼らはウェブ版をプロモートする上で、非常に成功し完成したよいビジネスであるデスクトップ版との共食いを避けるにはどうすればよいかという問題を解決しなければなりません。アドビには守るべきビジネスがあるが、Picnicにはこれから構築すべきビジネスがあります。

なるほど。しかし、既存の製品(Flash, Photoshop, Illustratorなど)を通じたアドビの圧倒的な流通力についてはどうか? Sposatoはこれにも答えを用意していた。

たしかに、彼らの流通力はすごい。それにWindows対Macのアナロジーも確かに生きています。しかし今日のインターネットは、信じられないほど効率的になっています。それによって、伝統的な流通モデルの持つ意味は、ますます小さくなっていると思います。ほとんどのユーザーにとってアプリケーションを変更するコストはきわめて低くなりました。今のユーザーは新しいものをすぐ見つけるし、すぐ試します。

私がクラックを吸って舞い上がってるんじゃないといいんですが、それでも現在の市場は、われわれが最終的に製品の品質と「魅力」(あえて古めかしい言葉を使うと)で勝負できるほどに効率的になっていると信じています。

.いや、Jonathan。君はクラックでラリっているわけじゃない。最も魅力的な製品が勝ちますように。

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(翻訳:Namekawa, U)