われわれが不法行為に対する損害賠償としてFacebookに2500万ドルの支払いを要求する理由

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もう3年近く前になるが、私がTechCrunchをスタートさせたときには、ほんの趣味のつもりだった。私はスタートアップが好きだったし、これについて書くのは面白かった。仕事のつもりではなかった。ところが、この趣味はしだいに本物のビジネスへと成長してきた。今や2週間ごとにきちんと給料を払わねばならないフルタイム、パートタイムの従業員を何人も抱えるようになったし、広告主やスポンサーに対してはプロフェッショナルとして恥ずかしからぬ高いレベルのサービスを提供していく義務がある。われわれは他の スタートアップを買収している(それとたった今発表されたこれ)。要するにTechCrunchは今やシリアスなビジネスなのである。 したがって周囲からも、それにふさわしく扱ってもらう必要がある。われわれはしかるべき敬意をもって扱われることを要求する。

私個人のブランド価値についていえば、この数年でVIPになったと言っても傲慢のそしりは受けないだろう。たとえばForbes誌は最近私をウェブ界のセレブの第2位に挙げたし、Business Weekはウェブでもっとも影響力のある25人のリストに私を入れている。しかも私は無数のJibJabビデオにも現れている。私についてのさらに詳しい情報はTechCrunchのAboutページを読んでいただきたい。エージェントは常に私は個人としてのキャラクターの価値をいっそう慎重に守らなければならないと注意する。特に私のキャラクターを商業的に使用(濫用)するケースにもっと目を光らせるべきだという。

この観点からすると、ここ数ヶ月におけるFacebook内に生じてきたある種の状況について憂慮せざるを得ない。この間、Facebookは、私の明示的な許可なしに、名前と写真を商品の推薦の目的で引用、挿入した広告が数多く掲載されることを許してきた。私は読者から文字通り何十というメールによる問い合わせを受けている。例えば、Blockbusterの「 Movie Clique」というアプリケーションや新しいJackass映画に関わっているのかという問い合わせだ。(答えはどちらもノー)。

これらの広告はサイドバーにもまた私の友達のニュースフィードにも表示されている。下の例を参照

われわれの弁護士の見解では、私の名前と写真を第三者が広告内で許可なく使うことは成文法および慣習法によるパブリシティーに関する権利を侵害するものだという。(われわれはこの問題について過去にはっきりと見解を表明している)。特に、このような広告が私がこれらの製品を推薦しているかのような誤解をユーザーに生じさせるおそれがある点が問題だ。

私が居住するカリフォルニア州において、この種の使用が許されるかどうかを決定するカギとなるのは1971年制定の民事法3344条である。カリフォルニアはおそらく他のどの州に比べてもパブリシティー権の保護に熱心である。これはおそらくカリフォルニアにはエンタテインメント産業に従事する住民の数が多いことと関係があるだろう。法は侵害者に対して実際に生じた損害の賠償、弁護士費用、侵害行為の差し止めによる救済に加えて、損害を特定しない懲罰的損害賠償と1件あたり750ドルの法定損害賠償の責めに任ずることを定めている。ここに定められた侵害行為には、「名前、声、署名、写真または本人に似せた図画」を「その本人の事前の同意なしに、商品あるいはサービスの宣伝、販売、または推薦の意図をもっていかなる製品あるいは商品の中に、または表面に、いかなる様態であれ使用する」ことである。さらに成文法に定められた権利の他に、われわれは慣習法上の救済を受ける権利も有している。

Facebookはおそらくユーザーは自らのキャラクターがこのような方法で利用されることにサービス提供約款に同意したことをもって同意したと論ずるだろう。またFacebookはこうした広告に自分の写真が利用されないようあらかじめ拒否する(オプトアウト)選択肢を示しているとも主張するであろう。われわれの弁護士の意見ではこれらの主張は残念ながらかなり強力な論拠であり、その上Facebook側は法律および事実の詳細な論点よりも全体的、感情的な議論によって陪審員の説得に成功する見込みが高いという。

加えて、残念ながら、損害賠償とはいいながら、Facebookの広告に写真等を使われたことによっていかなる損害が生じたのかを法廷で立証するのはきわめて困難だ。しかしここでわれわれにはFacebookと戦う上でまだとって置きの手が残されていた。それは1件あたり750ドルの法定損害賠償だ。ちょっとコジツケのような気もするが、われわれはかまわず議論を進めるつもりだ。つまり、私の名前や写真が1回表示されるたびに1件の法定損害賠償の対象となるパブリシティー権の侵害が起きたと主張する。われわれが入手した最新のcomScoreのデータによると、私の肖像等が表示された回数は何十万回にも及ぶものと推定できる。これに750ドルをかけるとその額は軽く1億5千万ドル以上になる。

ここに至ってわれわれは、裁判の結果得られはずの額に比べてきわめて一部にしか相当しないが、 2500万ドル相当のFacebook株式(これは従業員向けストックオプションの価格であって、マイクロソフトがつけた150億ドルなどというバカバカしい評価額に基づくものではない)の譲渡を条件に和解する用意があることをFacebookに表明した。またFacebookのすべての新機能発表に際してTechCrunchが独占取材権をもつことも要求した。最近の「Taster’s Choice」の裁判では損害賠償額が1560万ドルと判決されたことを考えれば安いといえるだろう。

ところが、まことに憂慮すべきことに、
事態は公にFacebookを訴える以外ない方向に発展してしまった。われわれは明日(←4月1日)、パブリシティー権に関する損害賠償訴訟に加えて、暴行と精神的打撃による被害に関する民事訴訟も提起する予定だ。裁判に先立つ交渉の過程で、Facebook側の代表で最高プライバシー担当役員のChris Kellyが激高して深刻な事態が生じたのである。われわれれの弁護士がわずか5千万ドルでの和解を提示したのに対して、Kellyは私に対して「訴訟なんか起こしやがったらお前もお前のくだらないブログも穴に埋めてやる」と暴言を吐き、湯気の立っている大豆代用エスプレッソのトリプル・ラテを私にむかってぶちまけた。その結果は私は上半身に広汎な2度の火傷を負った。さらに許しがたいことに、その後Kellyは私を友達リストから削除した。

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(翻訳:Namekawa, U)