勇気あるVCはどこへ行った

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pirate-creek.jpgスタートアップの立ち上げが安く上がるようになって、疏外されるベンチャーキャピタリストが増えている。新しいスタートアップへの出資ではエンジェル投資家に出し抜かれ、VCが口上を聞くより早くGoogleに買われてしまうこともある。

事実、エンジェルたちは昨年$26B(260億ドル)をスタートアップに投じていて、これはベンチャーキャピタリストが出資した$29B(290億ドル)に匹適する。しかしながら、ほとんどのエンジェル投資家が出す$20K~$100K(2万~10万ドル←訂正!)と、ベンチャーファームが投じる$2M~$3M(200~300万ドル)とのギャップは広がっている。投資インキュベンター、Y CombinatorのPaul Graham会長は、スタートアップにとって必要なのは、このギャップを埋める中くらいの出資が増えることだという。ウェブスタートアップのほとんどは$2M(200万ドル)も必要としていない。必要なのは$300,000(30万ドル)とか$500,000(50万ドル)だ。しかし、大方のベンチャーキャピタリストは、この手の投資に価値があるとは考えない。

Grahamは、どうして第2のGoogleが出てこないかについて書いた記事で、ベンチャーキャピタリストたちが古い思考を捨てられないことを激しく皮肉っている。Grahamによると、ベンチャーキャピタリストのほとんどは、いいアイディアが降ってきても気が付がないという。以下に抜すいする。

以前はVCを海賊のようだと思っていた。大胆で無節操で。しかし、親しくつきあってみると、実は官僚に近かった。彼らは私が思っていたよりも、まっすぐで、大胆でもなかった(少なくとも、いいVCは)。VC業界が変わったのかもしれない。前はもっと大胆だったのかもしれない。しかし、変わったのはスタートアップの世界であって、彼らではないのではないかと思う。スタートアップを安く始められるということは、平均的な有望株はリスキーだということになるが、既存のVC会社の大半は相変わらず、1985年にハードウェアスタートアップに投資しているかのように動いている。

彼らは、本当に斬新なアイディアには恐れおののいてしまう。ファウンダーがそれを埋め合わせるくらいのいいセールスマンでない限り。

しかし、最大のリターンを生むのは大胆なアイディアだ。真に新しくてすばらしいアイディアは、ほとんどの人にダメだと思われる。そうでなければ、誰かがもうやっている。それでも、大半のVCが総意によって動いている。社内だけでなくVCコミュニティー全体の総意だ。VCがスタートアップを見てどう思うかの最大の要因は、他のVCがどう思うかなのだ。本人たちは気付いていないと思うが、このアルゴリズムによって、あらゆる最高のアイディアを見過ごすことが保証されている。新しいアイディアを気に入る必要のある人が増えるほど、失われる異常値は多くなる。

そんな海賊投資家たちはどこへ行ってしまったのだろうか。まだ何人かは洞くつに隠れているに違いないと思うのだが。

(写真提供: Midnight Creek

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(翻訳:Nob Takahashi)