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安い?高い? Live Currentがインドのクリケット配信権を$50Mで確保

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一瞬、1994年のルパード・マードックのルールブックかと思う契約。当時の相場で$1.6B(16億ドル)というべらぼうな金でNFL放映権をFoxに獲得したマードックのごとく、Live Current Media向こう10年間で$50M(5000万ドル)という巨額を投じ、Indian Premier League(IPL)公式コンテンツのネット独占放映権を確保した。

IPLはインドのクリケット新リーグで、普通より試合時間を刈り込んでファンが気軽に楽しめるようにしたバージョン。初試合は明日(米国時間4/18)始まる。

インドおよび海外でもクリケットは大人気。ファンは世界中に散在するので、ネット配信の素材としてクリケットは完璧なスポーツだ。Live Current Mediaの推計では、ファン人口は世界10億人に上るという。IPLは今の勢いでいけば今年既に$2B(20億ドル)の総売上げが見込まれている。

この独占配信契約の一環でLive Currentは今後、IPL(IPLT20.com)とインドクリケット協会(Board of Control for Cricket:BCCI.tv)の公式サイトの製作・運営も担当する。さらにLive Currentでは公式フォト、ビデオ作品、ライブ得点スコア表、試合結果集計、ファンタジー・クリケット・リーグ、チケット販売、ファン世論調査、コンテストなどを行うオンライン独占権の確保のため、IPLに年間$3M(300万ドル)、 BCCIに$2M(200万ドル)を支払う予定。

ドメインネームが専門のLive Current Mediaは昨年収入高$900M(9億ドル)、純損失$2M(200万ドル)。そんな同社にとってこれはかなり大きな負担だ。基本的にこのカナダ企業はOTC(店頭市場)の時価総額$51M(5100万ドル)を丸々このディールに投じるのだ。

cricket-image.pngだが、Live Currentではcricket.comも所有しており、そちらには本契約でコンテンツの種が撒かれることになる。

最近Current Live Mediaが買収したAuctomaticの元CEO Kulveer Taggarはこの契約交渉をまとめた社内のチャンピオンの一人。その氏が取材でこう話してくれた。:

Cricket.comではくクリケットファンが国籍やリーグに関わりなく誰でも楽しめるサイトづくりを目指しています。熱狂的ファンなら別のリーグの試合も観たいと思うだろうし、クリケットのニュースなら片っ端からフォローしたいと思うでしょう。それをお届けするのがCricket.comです。今回のIPLとBCCIとの契約は大きな意味を持つもの。これを通してLive Currentでは他のクリケット団体とも話し合いを進め、コンテンツ、メディア使用許可・配信でしかるべき協力関係を築いていきたいと考えています。

今は疑問の余地なく世界中の多国籍企業が高度成長中のインド市場をターゲットにする方策を模索しています。そんな中、クリケットはインドの大多数が関心を持って関わる数少ないチャンネルのひとつ。リーグ協賛企業にペプシ、ホンダ、シティバンクのような企業が入っているのも驚くには当たらず、これはインドの地域限定の現象ではないのです。この市場に参入するのは世界で活躍する大手ビジネス・プレーヤーですよ。

氏は、Cricket.com開設は晩夏か初秋ぐらいになる見通しだという。とどのつまりはCricket.comに独占コンテンツを確保するための契約というわけだ。それにしてはCurrent Live Mediaも権利獲得に張り込み過ぎじゃないだろうか? Taggarはこう主張する。:

最近ESPNがCricinfo.comのサイトを買収しましたが、あれもやはり$50M(5000万ドル)以上でしたよね。サイトはなるほどトラフィックは大きいんですが、あれだけ払った割にはあそこのサイトにはコンテンツ独占配信権が無いんですよ。

つまり言い換えると氏はESPN.comに勝負を挑む気らしい。これが引き金になって他スポーツリーグのネット独占配信権にも競り合いが始まるのか? それとも、こんな大金が通用するのはクリケットだけなのか? その辺のこともジックリ考えながらCricket.comの立ち上げを待つことにしよう。それまでファンはクリケットのことならなんでも揃う「Cricketwires」というDiggライクな新サイトの方も要チェックだ。

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(翻訳:satomi)