Amazon Web Servicesのビッグユーザーは誰? スタートアップではない。

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Amazonが自社のウェブサービスについて語ることを愛して止まないのは、このおかげでAmazonは無知な大衆にクラウドコンピューティングを持たらした大胆なイノベータで、他社は旧態依然のデータセンターにしがみついているというポジショニングを得られるからだ。ところが、ことAmazon Web Servicesビジネスの実態の詳細となると控え目だ。同サービスはS3 storage serviceEC2 compute cloudSimpleDB online databaseの3サービスからなる。

Amazonは第4期収支報告の中で、Amazon Web Services(AWS)が今やAmazon.com本体以上の処理能力を費していることをほのめかしたが、他にはあまり話がなかった。同期のAmazon全体の収益$5.7B(57億ドル)のうち$131M(1億3100万ドル)に満たないことを考えれば、事業規模が未だに大きいとはいえないことはわかる。しかし収益は少ないとしても、急速に成長していることは間違いない。

では、いったい誰がこのサービスを利用しているのか。Amazonのある上級幹部に聞いたところによると、さまざまなAmazon Web Servicesにわたって6万社の顧客がいて、通常オンデマンドコンピューティングから思い浮かべられるのとは裏腹に、そのほとんどがスタートアップ以外の企業だ。数的にもコンピューター資源の使用量的にも最大の顧客は、銀行や製薬会社などの大企業の一部門で、暫定プロジェクトでAWSを試しに使ったところ、はまってしまったのだという。

これには驚いた。この手の顧客が自社データをホスティングサービスに通すとは予想していなかったからだ。しかし、新しくハードウェアを購入し、データ量の予測もつかない運用に人を配置することに比べれば、このコスト面での有利さは、多くのデータをAmazonに任せようという気にさせるに値する。言うまでもなくデータのセキュリティーに関して最も要求が高いのがこの種の企業。銀行や薬品会社だ。そして扱うべきデータ量は莫大だ。

スタートアップの話ばかりが聞こえてくるのは、彼らの多くがビジネス全体をAmazonに置くようになってきたからであり、クラウドコンピューティングの経済性によってスタートアップにも戦える場が与えられてきた。また、こうした会社は概して自社データの扱いに関してオープンだ。しかし、クラウドコンピューティングは、すでにスタートアップの世界よりもはるかに深く浸透して、大型IT企業の中に信奉者を得てきている。

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(翻訳:Nob Takahashi)