Facebookプラットフォームは繁盛しているが、前途は平坦ではない

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Facebookのデベロッパーのコミュニティーは繁盛しているが、不確定な要素が大いにあって、未来への道は必ずしも平坦ではない。そういったところが今日「Web2.0 Expo」で開かれた「Facebookプラットフォーム:Facebook経済での成功の方法を探る」と題されたセッションのコンセンサスだった。

セッションの口火を切ったのは、Facebookの開発者の実際の売り上げがどれほどかを巡る意見の相違だった。VenturehacksNaval Ravikantは2008年の総売り上げは$100M(1億ドル)と推定したのに対してRenkooのJoyce ParkとVideoEggのMatt Sanchezは今年の売り上げの予測として$10-35M(1千万から3500万ドル)という低い数値を上げた。

しかしパネリストの意見が全員一致したのはFacebookのCPMが悲惨なほど安い、という点だった。おそらく平均は15セント前後だろうという。デベロッパーは他の収入の道を探っている―バーチャル・アイテムの販売や有料のプレミアム・サービスなど―が以前としてプラットフォームからの売り上げの80%は広告だ。

バイラルなプロモーションのチャンネルをブロックしたFacebookの最近の措置で、デベロッパー、なかでもSlideのFunWallのように常に頻繁に利用されるわけではないアプリケーションがいっそう苦しくなったという点でもパネリストの意見が一致していた。

長期的に考えると、Scrabulousのように利用時間の長いアプリケーションの方が、熱心なユーザーをより多く集められるだけでなく、CPM自体は他と同様に低くても、直接の収益化の機会をより多く提供するので、うまくやれるだろう。Ravikantは「旅行、出会い系、本、ゲームなどの分野のアプリケーションは未来が明るい。しかし、それ以外は全部ダメじゃないか」と指摘した。

熱心なユーザーを多く集めることができないアプリケーションからデベロッパーが遠ざかるという傾向は出ているものの、インディーのデベロッパーにとってはFacebookがやはりいちばん魅力あるプラットフォームであるという点には変わりがない。つまり数人の小さなスタートアップのチームなら数日でアプリケーションを書き上げて、そこそこの額の小切手を受け取ることができる。しかし大手企業の場合、Facebookアプリに時間と金を投資しても、十分な見返りが得られる可能性はほとんどない。Ravikantは収益化が困難なうえにユーザーベースが不安定なことをあげて、Facebookアプリに何千万ドルというような大金を投じてもムダだと指摘した。これはもっともだが、というのはインディーのスタートアップがユーザーが長時間熱中するようなアプリケーションを提供できる可能性は過去の実績からいってもかなり低いので、スタートアップにも同様の困難がつきまとうのではないかと私は感じた。

パネルのコンセンサスはFacebookは引き続きデベロッパーのための強力なインフラの整備を続ける必要がある、というものだった。Parkは、Facebookはバイラルなプロモーションに関する制限のいくつを撤廃すべきだと示唆した。この制限で多くの正当なアプリケーションの成長が妨げられているという。(Facebookのバイラルなプロモーションの機能〔ユーザーが友達にアプリケーションのインストールを勧めることができる、など〕がそもそもこのプラットフォームにデベロッパーを引き寄せた最初の理由だった)。

ParkはまたFacebookが各種の制限をもっと明確化し、公平に適用すべきただと論じた。現状では不正を行う誘惑が大きすぎるという。ただし、Facebookがサードパーティーのアプリケーションと直接競合するようなアプリケーションを投入してくるという可能性についてはパネリストの誰も深刻な懸念もっていないようだった。Facebookの体質は本質的にプラットフォームの提供者であり、アプリケーション開発者ではないから、ということだった。

Ravikantは特にFacebookが使いやすいマイクロペイメント〔少額の決済〕システムを提供するよう強く要望した。彼は「これによって収益化プロセスが革新され、ひいてはFacebook自体のビジネスの改善につながる」と論じた。たしかに、アプリケーションがバイラルな拡散によって急成長することに制限を加えている以上、デベロッパーがアプリケーションを収益化する方法を改善するのはFacebookにとって現在もっとも重要な課題かもしれない。

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(翻訳:Namekawa, U)