Mozillaのステルス・データ・プロジェクトはインターネット初の正確なトラフィック・モニタとなるか?

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私のような仕事をしていていちばん困るのは、信頼できるトラフィックその他ウェブサイトの利用状況の数字を見つけるのが難しいことだ。.

しかし今日(米国時間5/13)、MozillaのCEO、John Lillyとエンジニアリング担当VP、Mike Schroepferは、「MozillaがFirefoxの膨大なインストール数を利用してこの問題を解決できるかもしれない」と述べた。

ウェブ統計の現状

現在ウェブのトラフィックを計測する方法は3つある。

最初の方法はユーザーに専用ソフトをインストールしてもらうことだ。AlexaCompeteといったサービスはユーザーにウェブ上の行動をモニタするソフトをインストールしてもらい、そこから送られてくるデータをもとにインターネット全体の動向を推計する。理論的にはこれで正確な推計ができるはずなのだが、過去の実績から。統計的に意味があるような数のユーザーを得るのが難しいことが分かっている。Alexaのデータが信頼性に欠けるのは有名な話だ。Competeはややマシだが、アメリカ国内のユーザーしかモニタしていない。Comscoreもまたこうしたユーザー依存型の統計サイトで、大規模サイトの統計に関しては良い成績を残してきたが、新規サイトについてはまったく当てにならない。(しかもComscoreはデータベースへのアクセス料金がきわめて高い)。

2番目の方法ではウェブサイトから直接トラフィックデータを得る。Quantcastはユーザー調査と(可能な場合)ウェブサイトからの直接モニタした数字とを併せて利用し、トラフィックを推計している。 Comscoreも一部のサイトでこの手法を利用している。

3番目のアプローチはISPからトラフィックの数字を入手しようとする。Hitwiseがこの方法でトラフィックを調査してクライアントに提供している。

以上の方法はどれも正確性では問題を抱えている。(上記のさまざまなサービスの数字がほとんどいつもバラバラで一致しないという事実がそれを物語っている)。要するにインターネットのトラフィックを正確に推計するのに十分な数のユーザーから十分なデータを得るのが非常に難しいのだ。それが私がGoogleがGoogle Analyticsのデータを一般に公開するよう求めている理由だ。多くの人々が公開に同意するのではないだろうか? 自分のサイトのページビューと訪問者数をユーザーに信じてもらうにはそうするのが一番手っ取り早い。

Firefoxならこの問題を解決できる

「このプロジェクトはまだまったくの初期段階だ」とLillyとSchroepferは語っている。実際、まだ正式のプロジェクト名さえなく、Mozilla部内では単に「“Data」と呼ばれているという。しかしアイディアはしごくまっとうなものだ。Firefoxの1億7千万(そこからさらに増加中)のユーザーに呼びかけて、匿名でのウェブ・サーフィン・モニタに協力(オプトイン)してもらう。そして匿名化されたデータを元にあらゆるウェブサイトについての統計的に正確なトラフィック推計を行う、というものだ。

意味のあるデータを得るには、1億7千万ユーザーのごく一部(Lillyによれば1%で十分以上という)がモニタに協力してくれるだけでよい。Firefoxユーザーは全世界に広く分布しているという点も世界的な統計を得るために魅力的なところだ。Firefoxユーザーのうちアメリカ国内の居住者は29%しかいない。国際的にみると、13%はドイツ、6%はフランス、4%はイギリス、等々となっている。Firefoxは現在50の異なる言語で利用できる。

もちろんこのプロジェクトではFirefoxユーザーの行動しかモニタできない。IE、Safari、Operaなどのユーザーの行動は分からないわけだ。Firefoxユーザーはグループとしてインターネットのユーザー全体と比べて特異な偏差があるかもしれない。しかしFirefoxの利用がこれだけメインストリーム化してくると、この可能性はどんどん減ってきている。Mozillaによると、Firefoxは今やブラウザ全体に対して18%のマーケットシェアを持っているという。

もしこのプロジェクトがローンチしたら、間違いなく世界的にもっとも正確なトラフィックデータになるだろう。ぜひとも、なるべく早く実現して欲しいものだ。私はまっさきにユーザー登録する。

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(翻訳:Namekawa, U)