ジェリー・ヤンは年棒たったの1ドル。それでもアイカーンはその首が欲しい

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ヤフーにとって6月はどう考えても面白い月になるだろう。昨日(米国時間6/3)株主総会召集通知書を提出し、年次株主総会の日付けは8月1日と決まった。 アクティビスト株主カール・アイカーン(Carl Icahn)は既に交代取締役候補のリストを提出し、今度は現CEOジェリー・ヤン(Jerry Yang)の退陣要求である。アイカーンは、最近株主訴訟の中で公開された申し立ての中で、Microsoftとの取り引きをYahooが秘匿して間の詳細について触れている(申し立ての全文はこちらでダウンロードできる)。彼はNew York Timesに次のように語っている。

Yahooがマイクロソフトによる買収を避けるために行ったことの重要性を、まだ誰も理解していないように思います。個人的な見解ではJerryおよび取締役の何人かをやめさせなければ、マイクロソフトとの話が進むことはないと思います。

アイカーンが本当に苛立っているのは、マイクロソフトからの申し出があってからYahooが導入した従業員の引き留め施策だ。これにより、一株31ドルの提案が受け入れられた際の、マイクロソフトによる買収コストが21億ドルも引き上げられることになった(引き留め施策により一株35ドルの場合のコストは24億ドル上がる)。マクロソフトは引き留め施策のために15億ドル支払う用意があった(非公開の申し立て状の中ではマイクロソフトは2007年1月に一株40ドルの提案を行い、そのときはCEOだったTerry Semelが退陣したことに触れている)。年次株主総会が面白くならないわけがない。

アイカーンはヤンの解任を狙っている。但しヤン以上に「安い」CEOを見つけることは不可能だ。Yahooの委任状の届け出によれば、ジェリー・ヤンの2007年のサラリーはわずか1ドルで、他に何の対価も受け取っていない(もちろんYahooの3.9パーセントを所有してはいる)。一方社長のSue Deckerのサラリーは658,000ドルだ。

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但し、サラリーの安さのおかげでヤンを辞めさせるのにもコストがかからなくはなっている。彼の退陣要求が為された場合の退職条件では、わずか2ドルの請求しか行えない。Sue Deckerの場合には160万ドルを取得することになり、加えて出資金の価値増加分およびオプションを併せると670万ドルの権利を有する。トップ5名の退職条件およびオプションの増額分を含めるとほぼ2500万ドルになる。

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アイカーンの振りかざした剣は、何か仕事をすることができるだろうか。マイクロソフトは既に公式に話し合いの場から去っている。株主によるYahoo取締役の交代が現実のものとなれば、交渉が再開されることにはなろう。しかし今度は一株あたり31ドルの提案にはならないだろう。こういう流れはあり得るだろうか。アイカーンはYahoo株の約4パーセントを所有しており、さらに買い足している(あと4%の取得を目指しているようだ)。彼はT. Boone Pickens(最低1千万株を保有するが1%未満)や、ヘッジファンド投資家のJohn Paulson(5000万株を保有しており、これは4%にあたる)などの企業買収の仲間を集めているところだ。しかしそれでも9%から13%の議決権株式を保有するに過ぎない。

アイカーンはYahooにおける最大級の株式所有者の二人を引き込む必要があるだろう。その二人とはCapital Research and ManagementのGordon CrawfordとLegg MasonのBill Millerだ。委任届けによれば5月7日現在、Crawfordは16%、Millerも6.7%を手中にしている。これらを全部加えれば議決権株式の32ないし36%を握ることになる。まだ十分とは言えないが近づいてはいる。設立者のヤンやDavid Filoなどを含めて、Yahoo内部の株式保有率は10%に過ぎない(下の表はクリックして拡大することができる)。

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(翻訳:Maeda, H)