私はiPhone教信者

次の記事

Paltalk、多人数ビデオ・チャットのウェブ版を提供へ

スティーブ・ジョブズの基調講演を何度も見てつくづく思うのは、あの男には聴衆を手玉に取って自分の意のままに従わせる能力が備わってるということだ。かく言う自分も毎度喜んでその術中に身を投げ出している。 – そして時には(いや、これは毎度ではないが)二日酔いのように翌日ふと我に返り、なんでまた氏が説きくどくことならどんな言葉でも自分の人生永久に変えてしまうほど重要だと思ってたんだっけ?…と、いくら考えても思い出せなかったりする。

ステージに上がり、すべての視線を一身に浴びるスティーブ・ジョブズは術に長けたカリスマだ。昨日(米国時間6/9)のように、Appleデベロッパーの群れを念入りに詰め込んだ会場が彼を盛り上げると、それを見守る報道陣はいともたやすく熱狂の神輿に乗せられてしまう。対面で会うと、そこまでカリスマティックな人では全くない。だからたぶんアップルもジョブズがトップ在任中は、デイブ・ワイナーが書いてるように重大ニュースのテレビ中継は絶対やらないんだろう(25年来一度も)。 単に、動画で見てもこの男の磁力は生で見るのと同じには全然伝わらないのだ。

そんなわけで、「アップルは“身の丈”以上にマスコミに騒がれ、しかも迎合する報道が多いのではないか」というCharles Cooperの意見には同意だが、彼とみんなはもっと(かなり)大きなポイントを見逃していると思う。:アップル、そしてスティーブ・ジョブズのようなやり方でわれわれのイマジネーションを掻き立てるハイテク企業はかつてなかった。 アップルは洗練、デザイン、ポテンシャルを大事にする。だからこそ、みんなに愛されているのだ。

WWDCのiPhone 3G発表のニュースから24時間近く経った今、間違いなく言えるのはこの度のアップル祭りでは二日酔いに当たらなかったということだ。 iPhoneは1年前の発売当初から完璧に近いモバイル端末だった。無論、Blackberry 8800と並べた比較記事で書いたように、欠陥もあった。

が、その欠陥も消え、今や完璧に位置情報が把握でき、デベロッパーにオープンで、エンタープライズの利用にも便利な、3倍速くデータが動かせる端末となった。しかも値段はずっと安い。はい、リアルのキーボードは付いていないので、そこがまだ克服できない人もいるのは事実。バッテリー寿命も良くない。でも、ネガティブなこと書くと言っても、それぐらいしか思い当たらない。

iPhoneとその歴史的位置づけについて今日はGillmor Gangで大討論となった。一番面白いと思った部分は「クローズド 対 オープン」の命題。結局、iPhoneのライバルはWindows MobileとかRIMとかよりも、グーグルが今度出すAndroidという超オープンなモバイルプラットフォーム、との思いが強いので。

iPhoneはクローズドなシステムである。そのハードとプラットフォームはロックダウンされており、社外デベロッパー向けには厳しいルールが敷かれている。Androidは何でもかんでもオープンだ。で、オープンなことは常にベターなはず、だよね?

ところがMac対Windowsを見てもそうだし、後のiPod対その他大勢の戦いもそうだが、クローズドでうまくいくこともあるのだ。 ユーザーはシンプルさとエレガンスのためなら価格とフレキシビリティも引き換えにする。自分がソフト開発中なら、幅広い端末とテクノロジー、ソフトウェアプロバイダに縦断的に対応するものを作るのは至難の業だろう。その点、システムの両エンドと、その間のもの全てをコントロールした方が簡単だ。

なんだかんだ言ってもAndroidの方がiPhoneよりずっと大きな市場シェアを握る可能性もあることは認めざるを得ない。が、それでもiPhone利用者の方がずっとハッピーだと私は言うだけのことは言うだろう。たとえアップルが、その小さなユーザーベースから鼻持ちならぬほど大きな利益を回収していても。

私がiPhoneを愛する理由は、テクノロジー全般が好きな理由、子供の頃ディズニーランドが大好きだった理由と同じである。-自分のイマジネーションを掻き立て、次にどんなマジックが出てくるか楽しみなところが好きなのだ。それに、単に使えるしね。

この新型iPhoneは前のiPhoneと同様、こちらが期待するもの全てをたっぷり届けてくれた。もう次に何が来るか見たくて待ち切れない気分だ。

[原文へ]

(翻訳:satomi)