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CitiのMahaney「Googleの首位堅持にはディスプレイ広告売上増が必須」

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10年前、ネット業界のトップカンパニーはAOL、Amazon、eBay、Yahooだった。 デジタル配信やクラウドコンピューティング分野強化で企業刷新を図るアマゾン以外の企業はすべて、沿道に転落した。大きな市場の変化に順応できなかったのがその原因だ。 AOLにとってそれはブロードバンドへの移行だった。eBayにとってそれはオンラインで買いたい商品探しの主要手段に検索が台頭したことだった。 難を逃れたAmazonでさえ、それなりに暗い時期はあった。

今のネット市場のリーダーのグーグルにとって、問題は次なる市場やプラットフォームの潮流に乗り遅れるかどうか、次の潮流をなんとか先取りして首位(および株式市場のプレミアム)を保持できるかどうか。 長期的プラットフォームの転換は今始まったばかりのものも。例えばモバイルWeb、クラウドコンピューティングへの転換は、どちらもグーグルがリソースを大量に注ぎ込んでいる分野だ。

しかし短期的に見た場合、グーグルにとって最大の成長機会は、検索広告における独占をディスプレイ広告にも拡大することにある。 CitiアナリストのMark Mahaneyが昨日(米国時間6/19)発表した報告書の中で、こうしたグーグルの成長機会、首位転落絶対阻止には何が必要か詳しく解説している。

グーグルの昨年の売上高は$16.6B(166億ドル)。その大多数は検索とコンテキスト連動型広告からの収入だ。

Mahaneyの推定ではディスプレイ広告市場におけるシェアを1%伸ばすごとに、グーグルの売上は約$200M(2億ドル)増え、純利益は$50M(5000万ドル)増えるという。つまりディスプレイ広告市場で10%のシェアを確保できると、同社の売上は約$2B(20億ドル)、利益は$500M(5億ドル)増える計算。 こんなに増えたところで2007年の同社利益$4.2B(42億ドル)に引き比べたら、たった12%の伸びに過ぎないが、今の市場プレミアムをキープするにはやはりディスプレイ広告に確固たる足場を確立する必要がありそうだ。

グーグルがディスプレイ広告からより多くの利益を出す方法は2つ。YouTube、Google Images、Google Mapsなど自社のサイトでディズプレイ広告を売ることと、あと他サイトに出稿するディスプレイ広告については、$3.2B(32億ドル)で買収したDoubleClickを通して行うことができる。

ただし、グーグルにとってディスプレイ広告分野で主要プレーヤーになる唯一最大の好機はDoubleClickではなく、YouTubeにある。少なくとも短期的にはそうだ。Mahaneyの予想ではグーグルが2009年YouTubeで販売可能なディスプレイ広告(動画広告含む)は$500M(5億ドル)相当。これに対し2009年DoubleClickから入る氏の予想売上高はたった$280M(2億8000万ドル)とある。 グーグルにはさらにGoogle Images、Google Maps、Google Videos、Google Financeから別途$265M(2億6500万ドル)入る可能性も(全部デカデカ広告で埋めればの話だが)。

こうした数字は以下のように弾き出した。 まずMySpaceの推定$1.13のCPMをYouTubeに応用し、ページビュー成長率を50%として計算式に入れ、レベニューシェア分40%を引く。すると出てくる答えは$491M(4億9100万ドル)のディスプレイ広告売上高。

これまでグーグルは市場シェア獲得のためYouTubeからの売上強化は犠牲にしてきた。そうした背景を考えると、これはアグレッシブな数字かもしれない。事実、MahaneyがYouTube動画トップ100を分析してみたところ、現時点で広告を出している動画はわずか28%で、そのうちインタラクティブなオーバーレイ広告は1点だけだった(残りはバナー広告かAdSense)。

氏は同じCPMをGoogle Images、Maps、Videos、Financeにも応用している。これもやはりMySpace並みに広告を出せるだけ出すと、せっかくの各種サービスも敬遠する人も出そうだ。

DoubleClickから入る推定$280M(2億8000万ドル)を加味し、全部ひとつにまとめると来年グーグルには$1B(10億ドル)の収入がエキストラで入る、という仮定に。 グーグルの利益全体に比べたら大した額ではないかもしれないが、それがあることで投資家もグーグルがリーダーシップを手放さないと納得し出す材料にはなるだろう。

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(翻訳:satomi)