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Vivatyがブラウザ上での3Dを実現。まずはAIMとFacebookから

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Second Lifeの登場を経て、徐々に昔ながらの普通のブラウザ上でも3Dウェブが利用できるようになってきている。ここで「普通の」というのはWindows上のInternet Explorerのことだが、Vivaty Scenesで3Dウェブが体験できる。このサービスは始まったばかりでWindows版Firefoxにも数週間で対応予定。但しMacについては現在予定にない。

本日(米国時間7/8)サービスを開始したVivaty ScenesはAIMおよびFacebookで利用することができる(現在パブリックベータ)。表示されるのは個人用仮想空間として利用する臨場感のある「部屋」で、種々パーソナルページの3D版となる。この「部屋」にテーマを設定し、家具やその他仮想グッズで装飾を施し、やってきた友人のアバターと会話を楽しむ(友人側にもアプリケーションが必要)。この「部屋」にはFlickrやFacebookから写真を持ってきたり、YouTubeから動画を持ってきてスクリーンに映すことができる。MP3の音楽を流すこともできる。

グラフィックは上に掲載したもので、Club Penguin、Habbo Hotel、あるいはCyworldのプレティーン向けのバーチャル世界といった感じを受けるかもしれない。機能的にはSecond LifeやビデオゲームのSimsの流れを汲むものだ。Vivatyに出資しているのはKleiner PerkinsとMohr Davidow。2007年8月に$9.2M(920万ドル)の追加調達を行い、それに先立つシードラウンドで20万ドルを調達している。CEOのKeith McCurdyは次のように語る。

Second Lifeのように独自アプリケーションを使うのではなく、ウェブブラウザ内で完全な3D体験を可能にしたかったのです。すべての仮想環境(私たちがシーンと呼ぶもの)はURLで指定することができます。

Vivatyのプラットフォームが使えるのなら、ゲームにも変革をもたらすかもしれない。3Dウェブと密接に連携させることも可能だ。通常のURLで対象を指定することができるので、3Dシーンのそれぞれに通常のウェブからリンクすることもできる。「部屋」の中に存在するものにもURLを割り当てることができる。この機能によってVivty Scenesはエキサイティングなものとなっている。ウェブを3D環境に拡張するものと位置づけられる。現在のところVivaty ScenesはAIMないしFacebook上でしか動作しないが、iGoogleやMy Yahoo、あるいは独立したページとして動作させることもできる。

Vivaty Sceneの動作を示すデモビデオを貼っておく。これがすべてウェブ上で動作していることを心に留めてみて欲しい。

McCurdyはかつて、Electronic ArtsのWorldwide Technology部門のVPを努めており、そこでUltima Onlineをスタートした。しかしMcCurdyによれば仮想世界を巨大オンラインビデオゲームとして扱うのは間違いだとのこと。仮想空間を開発したり広げたりするのにSecond Lifeで採用しているパーセルアプローチを深めていくべきだとする。McCurdyは次のようにも言う。

2Dのウェブページを最初から作成する際、それぞれのページのサイズを正確に計算してからページを作ることはないはずだ。ウェブの利点は予め利用するリンクの数など計算しておく必要がない点にある。

Vivatyがすべての「部屋」をホスティングする際に用いるアーキテクチャは、ウェブと同様に分散型のものだ。Vivaty Scenesは普通のJavascriptとPHPで作成され、通常のウェブサーバに置くことができる。McCurdyは再度閉鎖環境のシステムを作りたいとは考えていない。彼は既存のウェブを3D世界に展開させたいと考えている。

収益化の方法としてMcCurdyが考えているのはVivatyのユーザ間で取り引きされることになると考えているバーチャル商品の「仮想キャッシュレジスター」だ。また「部屋」の中で流すビデオ、ポスター、ビルボード、配置する仮想グッズなどに広告を掲載することも考えている。ビデオゲームに広告を掲載する手法と似てはいるが、Vivatyの場合はウェブ上のキャンペーンにリンクすることができる。

スポンサーによるシーンやウェブサイト自体も大きな収益になりそうだ。たとえばTargetはVivatyの技術を使ったTarget and Coke Zero Virtual Dorm Roomという独自のFacebookアプリケーションの提供を開始した。学生に戻った気分でそこらを遊び回ったり自分の部屋を飾り立てたりすることができる。もちろん仮想アイテムギャラリーにはTarget内で使われているものもある。

仮想世界における広告がさほどうまくいっていないのは、既存のウェブやソーシャルネットワークから切り離されているという原因もあるだろう。Vivatyはその推論が正しいことを証明したいと考えている。アプローチを間違えなければ、この手の戦略は生き残っていくものと思う。様子を見てみよう。

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(翻訳:Maeda, H)