Payoneerのバーチャル米国銀行口座で、海外送金がカンタンに

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前回私がPayoneerについて記事を書いたとき、同社は$3M(300万ドル)を追加調達し、クライアントにiStockPhotoが加わったところだった。今日(米国時間7/9)Payoneerは「Payoneer Virtual US Account」(バーチャル米国銀行口座)を初公開する。米国外の支払い先への現金支払いを容易にするサービスだ。

この新サービスを使うと、米国外在住のPayoneerカード保有者は、米国銀行口座を持っていなくても、Automated Clearing House(ACH、自動決済機関)による入出金が可能になる。

しくみはこうだ。Payoneerが米国銀行に主口座を作り、その下に大量の子口座を用意する。ACHによる資金移動の際には、この子口座がそれぞれ専用の支店コードと口座番号で参照される。子口座に対して入金があれると、対応するカードにPayoneerが資金を入金する。

名称とは裏腹に、この口座は全くバーチャルではない。Payoneerがこれをバーチャル口座と呼んでいる理由は、この口座がPayoneerのカードに資金を送るためだけに使われるからだ。バーチャル口座を振替え等に使うことはできないし、利息も付かない。細かいことを言うようだが、もうちょっといいネーミングができなかったのか。

このPayoneer Virtual US Account、いったい何が魅力なのかと思う人もいるだろうが、米国外在住で支払いを受け取る人にとっては、非常に重要であることは間違いない。典型例として次の筋書きをみてほしい。

あなたがロシアに住むアフィリエート販売員で、PayPalアカウントにその月の手数料が振り込まれたところだとしよう。Payoneerを使えばこうなる。自分のPayPalアカウントから自分のPayoneer Virtual US Accountに直接ACH送金することができる。その資金は直ちにPayoneerのデビットMasterCardアカウントで利用可能になり、モスクワのATMでいつでも現金を引き出せるようになり、またMasterCardのPOS端末のある店(デパート、スーパー等)でカード支払いも出来る。

PayoneerのVirtual US Accountプログラムは未だにパイロットテスト段階であり、Payoneerが資金の入金元と送金先を確認できる一部のカード保有者だけが利用できる。

このサービスが海外での支払い受取りに有効であることは間違いないが、PayPals、LinkShares、iStockPhotosなどの「恩恵」なしには成功が望めない、という厄介なところがある。最大の懸念はマネーロンダリング規制に関わる問題だ。できればこの問題には自分では手を染めずに済ましたいところ。PayPalらによる「恩恵」が必要なのは、同社らが、一部の国からのACH送金を禁じることを規定するように利用規約を改訂済み(あるいは将来容易に改訂可能)だからだ。

Payoneerのシステムと方法論が、国際協定問題に正面から取り組むように作られているという事実は、この件の役に立つはずだ。Payoneerがこの仕組みにVurtual US Accountを含めるよう拡張することにゴーサインを出していれば、当初から特に注意して監視してきた同社の取引銀行が満足行くように、規定遵守問題に対処することができたはずだ。

多くのインターネットスタートアップが米国市場と米国ユーザーに焦点を合わせている。その結果米国ユーザーにとって当たり前の製品やサービスを、海外のユーザーが利用できないということが頻繁に起きている。だからPayoneerのような会社が、海外の受取人のための支払いや換金を楽にするのは良いことだ。簡単ではないだろうが、見返りは十分に大きいはずだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)