MedPedia: 医療検索のWiki化を目指す

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医療業界はイノベーションと進化の上に繁栄する。新しい処置法、薬、疾患、理論などが毎日のように発表される。そんな環境では、ドキュメンテーションへのアクセスを提供するWebサイトが必要であることは明白だ。

MedPediaは、現在開発中の新しいプロジェクトで、一般大衆が利用するコラボレーション的なオンライン医療百科事典を提供する。コンテンツを正しくかつ最新に維持するために、コンテンツの編集者と作成者は医師または医学博士でなければならない。複数の有名な医科大学がMedPediaのコンテンツ作成に協力する…それらはHarvard Medical School、Stanford School of Medicine、UC Berkeley School of Public Health、そしてUniversity of Michigan Medical Schoolだ。MedPediaは国立保健研究所(National Institute of Health, NIH) 、疾病管理センター(Centers for Disease Control, CDC)、連邦医薬管理局(Federal Drug Administration, FDA)などの政府研究機関からのサポートも受ける。これらの機関からのコンテンツを、MedPediaの医療専門家のコミュニティが編集する。

MedPediaは現在非公開ベータで、ライブのプレビューサイトがある。そこにコントリビュータはコンテンツの採用を申請でき、ユーザはフィードバックや提案を提出できる。公開ベータへの移行は2008年後期の予定だ。

このサイトは、疾病、診察検査、処置、投薬、医療施設に関するコンテンツを二つの方法で配備する。まず、各トピックのフロントページは一般大衆向けの分かりやすい言葉で書かれる。これに対し技術ページでは、医療の専門家が専門語を駆使して突っ込んだ議論をする。世界中で、既知の疾病や病状は3万あまり、各年に処方される薬剤は1万種あまり、行われている医学的処置は数千種、医療施設は数百万と言われている。MedPediaは、これらのすべてを対象とする。

WebMDMayoClinicのような既存のリソースとの競合はもちろんある。しかしこれらのサイトもきわめて優秀だが、新しいやり方が登場する余地はつねにある。それは、Britanicaに対するWikipediaが象徴している。後者は250年の歴史を誇る百科事典だ。MedPediaのアドバンテージは、コンテンツの作成者として幅広い人材を揃えていることだ。すなわち、彼らは個々に専門性が高い。わずか数人のサイトお抱え医師が、自分があまり詳しくない分野のコンテンツも手がけるという危うさがない。

この方式は、MedPediaと医療専門家の双方にとって有利だ。MedPediaは彼らの知識と経験から利益を得るし、医師たちは自分の専門分野の知識や技能を磨ける。MedPediaのコントリビュータたちは、“児童の肥満”、“皮膚がん”といった特定の分野に特化した委員会や理事会を設けることができる。その方面の専門家が委員会に参加でき、そのうちの5名が理事会を構成する。彼らは、その分野で生成され編集されたコンテンツを検査する。

MedPediaの創設者は、シリコンバレーのベテラン起業家James Currierである。Currierはクイズと人格テストのサイトTickleを1999年に作り、それをMonsterに約$94M(9400万ドル)で売った(多くのスタッフを最近失い、近く閉鎖すると言われている)。しばらく家族と共に充電期間を過ごした彼は、その後Ooga Labsというインキュベータを始めた。彼はMedPediaのアイデアを、自分がよく医療情報をオンラインで探すことから思いついた。たとえば彼の3歳の息子が急な発熱で緊急医療室に運ばれたときなどだ。

顧問団は、ミシガンメディカルスクールの教授Gilbert S. Omenn、カリフォルニア大学サンフランシスコメディカルスクールの臨床教授Linda Hawes Clever、ハーバード大学医学部前学部長Joseph B. Martin、慈善事業家でLotus Development Corporationを作ったMitch Kaporからなる。KaporはLotus 1-2-3の開発者で、Second Lifeを運営するLinden Labの取締役会会長、Mozilla Corporationの会長、そしてWikimedia Foundationの顧問団のメンバーなどを務めている。

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(翻訳:hiwa)