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TechCrunch 50セッション4: 広告とeコマース

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TechCrunch 50の第四セッションでは、3社がステージ上で広告の改良について論じた。別の1社は、メールの上手な管理とメールの肥大化を防ぐ方法を述べた。パネリストは5人:起業家Marc Andreessen、MySpaceのCEO Chris DeWolfe、Salesforce.comの会長でCEO Marc Benioff、企業家Yossi Vardi、Yahooのオーディエンス部門担当執行副社長Ash Patel。各企業の記事の末尾に、パネリストのコメントがある。

Burt

Burt Copybox

Burt’s (CB) のCopyboxは、“コピーライターのPhotoshop”を目指している。オンライン広告を簡単に作れて、それを見るユーザに合わせて語句などを自動変更できるというツールだ。

Copyboxのサービスは“キャンバス”というものをユーザに提供し、ユーザはそこに特定の広告のためのテキストを入力する。キャンバスの右には“オペレーティングシステム”、“MySpace”、“天気予報”などの変項(広告の中で個人対応で変わる部分)が並んでいて、関連のテキストを広告を見る人に合わせてキャンバスの中で変えられる。

たとえば広告主がMacという言葉のあるテキストをキャンバスに入れたとしよう。その言葉を高輝度表示にしてからユーザが右側の変項の一つをクリックすると。だれかがWindowsマシンの上でそのサイトにアクセスするたびに、そのMacという言葉はWindowsに置き換わる。どういうことかというと、要するに誰がどこでその広告を見ているか、今世の中で何が起きているか、などによって、広告の内容が変わるのだ。

Copyboxによれば、広告がそうやって個人に語りかけなかったのは、今までコピーライターとプログラマの両者が互いに断絶していたからだ。しかしCopyboxを使えば、コピーライターがプログラマのやることを、単純なワープロふうのボックスと、変項に付いているドロップダウンメニューでできる。これで、ユーザ対応で変化する広告の完成だ。

パネリストの意見

MySpaceのCEO Chris DeWolfeやそのほかのパネリストたちは、Copyboxに将来性を感じたが、大手の広告代理店ではなく小さいところに合っていると見た。大手は、すでに類似のシステムを使っているから。

Yossi VardiはGoogleのコードサービスcode.Googleをずばり挙げた。それによってプログラマとコピーライターの共働が容易になっているから、Copyboxにとっては強敵である。

Adgregate Markets

Adgregate Markets (CB)は広告の表示とeコマースを結び付ける。そのスペースの中では、Adgregate Marketsが元の表示広告を置換し、ユーザを広告掲載ページからサードパーティーのお店へ連れていき、広告されていた品物を購入できる。ユーザが見ているメインページは、最初のページのままだ。

Adgregate Marketsの製品は、広告掲載サイトのアドオンとして動くウィジェットだ。ユーザがその広告ウィジェットを見て品物を買いたくなったら、広告の下にある説明ボタンをクリックし、“ショッピングカートに加える”をクリックして買い物をする。それ以降は、ユーザはウィジェット上でクレジットカード情報を入力して支払いを済ませるか、またはほかの広告を見て買い物を続ける。

買い物をしている間のウィジェットはセキュリティが確保されている。広告はセキュアでないサイトにも掲載できるが、そこからの買い物の過程はセキュアだ、と同社は言う。

Adgregate Marketsのサービスの中で、広告ユニットの全体を作ることもできる。またユーザは広告掲載ページの上の広告ユニットの必要サイズの仕様に正確に合わせて、今見ているWeb上でウィジェットを作れる。一度動きだしたら、それはそのサイトの上で生きつづける。

広告の到達範囲を広げるために、広告掲載者はウィジェットを“掴んで”そのコードを自分のサイトのほかのページに埋め込める。その場合の収益は、広告掲載者、広告主、Adgregate Marketsの三者が分け合う。

パネリストの意見

スタートアップにとっていちばん重要な要素は、市場のニーズに対応していてお金になる良いアイデアだ。というわけで、Adgregate Marketsに対してはパネリストたちの沈黙シーンが多かった。

MySpaceのChris DeWolfeは、Adgregate Marketsのアイデアは、広告掲載者と広告主の両方を引きつけるような強力なビジネスモデルを持ったところでなら、どこででも使えると指摘した。

AdRocket

Burt Copybox

メールによるニューズレターの問題を解決するという触れ込みのAdRocket (CB)は、ニューズレターメールの発行者にメールで上手に儲ける方法を教える。

AdRocketによると、メールのニューズレター広告のほとんどがターゲットを絞りきれず、ユーザのほとんどがそういう広告をブロックし、したがって広告はしたけど売り上げに結びつかない場合がほとんどである。

解決策としてAdRocketは、The New York TimesやCNETのような大手のニューズレタープロバイダと提携して、購読者の消費者としての特性やキーワードなどをニューズレターの購読者から集めることを狙う。一度集めたら(プライバシーの問題を避けるために匿名で行う)、売り上げに結びつきそうで該当の広告ユニットのあるキーワードが示される。それ以降は、広告の数と売り上げの可能性に基づいたスコアが決められ、広告主はそれらの広告をニューズレターに挿入し、売り上げの増大を期待する。

パネリストの意見

MySpaceのChris DeWolfeとMarc Andreessenは、AdRocketには“配付性”の点で問題があると指摘した。同社の顧客企業のニューズレターが実際にユーザに届いたことを、どうやって確認するのか?

Mark BennioffとAsh Patelは、ニューズレターのサイズそのものはAdRocketが思っているほど問題ではないと言った。むしろパネリストたちは、同社はまず小さなニューズレター会社に焦点を当て、その後、成長とともに徐々に大手を顧客にしていったほうがいいと考えている。

OtherInbox

Burt Copybox

OtherInbox (CB)はメールの過負荷対策を提言する。同社によると、ニューズレター、新製品案内など、メールを使うサービスに登録するユーザの増加と共に、インボックスの中は不要なメールによる慢性的な洪水状態になり、効率の足を引っ張る。

対策としてユーザはOtherInboxに登録し(無料)、いろんなサービスための空のメールアドレスを作る。たとえば製品案内のメールをAmazonから受け取りたいなら、”amazon@yourname.otherinbox.com”というOtherInboxのアカウントを作り、Amazonからのメールだけをそのアドレスで受け取る。そのほかの会社に対しても、同じことができる。

OtherInboxを開くと、ユーザが空のメールアドレスを登録した各サイトが、ページの左側にフォルダとして表示される。そしてフォルダをクリックすれば、読みたいメールを読める。

しかしOtherInboxの用途はお店からのDMやニューズレター対策だけではない。とにかく、何でもいいから、自分がフィルタしたいメールのためにOtherInbox上に専用のメールアドレスを作れるのだ。

もっと便利なことに、OtherInboxはもうすぐ、各ユーザ宛ての商品出荷案内、領収書、督促状などを分類して受信〜保存するサービスを開始する。しかもそれらの書類メールの日付を、Google CalendarやiCalなどのカレンダーアプリケーションに載せてくれる。

スパム対策としては、OtherInboxは“ブロック”ボタンを使う。このボタンを押すと、特定のインボックスのすべてのスパムを消去し、そのアドレスを無効にするから、彼らからのスパムメールはもう二度と受信しない。

OtherInboxは現在非公開ベータだが、もうすぐ公開ベータに移る。

パネリストの意見

プレゼンを終わったOtherInboxに、満場の拍手が降り注いだ。メールをいろんなインボックスに振り分けるというアイデアに、みんな感動したのだ。

パネルは、同社を作った人物とYahooの執行副社長Ash Patelとの言い合いに支配された。後者は、そんなのすでにYahoo Mailにあると言う。OtherInboxの創業者はこれに同意せず、Yahoo Mailよりもうちのはずっとずっと高機能多機能だと言う。

そのほかのパネリストたちは、グッドアイデアだという点で意見が一致。Mark Benioffは、ロサンゼルスなどに出張するときこのサービスを使ってメールや旅程を管理したいと言った。

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(翻訳:hiwa)