TechCrunch50 セッション3:エンタープライズ

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TechCrunch50、3番目のセッションにはエンタープライズに関係する会社4社が登場した。このパネルのジャッジは、Marc Andreessen、Marc Benioff、Ash Patel、Yossi Vardiの4名。第1セッションはこちら、第2セッションはこちらでお読みいただける。企業情報の後にジャッジのコメントの抜すいがある[英文]。


FairSoftware

FairSoftwareCrunchBase)-FairSoftwareは企業設立に関わる面倒な仕事を、ほとんどのペーパーワークを無くすことによって単純化することを目指している。従来の法人設立手順に従うのではなく、ファウンダーらがFairsoftwareの用意した特別契約に同意することによって、通常よりはるかに多くの自由が与えられる。

セットアップは簡単だ。ファウンダーが会社名を入力し、簡単な説明文を書き、ファウンダー間の持ち分の比率を割り当てるだけ。このソフトウェアには従業員管理ツールもあり、給与の支払い頻度を設定したり、全収入をPayPalアカウントに振替えることもできる。

Fairsoftwareの契約(ソフトウェア権利章典が含まれる)により、このファウンダーら(最終的には従業員も)には「バーチャル株式」が割り当てられる。これは、通常株式と同じ法的制約の対象にはならない。例えば、会社がこのバーチャル株式を、バグを修正してくれた顧客に与えることができる。これは通常株式ではできないことだ。


Yammer

Yammer (CB info) – YammerはTwitterに非常によく似ていて、多くの機能を真似している。しかし、このサービスはビジネス指向で、同僚の間でメッセージのブロードキャストを安全な環境で行うことができる。同サイトが開業する際には、Facebookに似たモデルを採用し、勤め先の企業ネットワークに参加するためには、業務用のメールアドレスで登録することが必要になる。企業は、アクセスするIPの範囲を限定したり、パスワードポリシーを設定することによって、さらに安全性を高めることができる。

Yammerについては、われわれが書いた同社の詳しい記事がここにある。

Blueprint
(By Connective Logic

BluePrintCrunchBase)BluePrintは、マルチコアプロセッサーを活かしたプログラミングを支援することを目的にしている。これは、開発コミュニティで最も難しい(かつ重要な)問題のひとつだ。

マルチコアプロセッサーを使うと、シングルコアプロセッサーよりも速くタスクを完了させることができる。最近は、ほとんどのコンピューターが複数コアで作られているが、開発者はコアの最大能力を引きだしていないことが多い。BluePrintによると、このツールを使えば通常のシングルプロセッサー用のプログラムを最小限のコード変更で変換することができるという。

プレゼンテーションの中でBluePrintのファウンダーらが、ロンドンの大規模なテロリスト監視プログラムで車両のナンバープレートを追跡するところを誇らしげに見せていた。シングルコアでは、要求がピークに達するときにデータ処理が追い付かなかった。しかし、BluePrintのマルチコアスケーリングを使うことによって、アプリケーションがリモートコンピューターのCPUサイクルを有効利用し、タスクを完了することができた。


OpenTrace
(By Rinen)

OpenTraceCrunchBase)- OpenTraceは、あらゆる製品の環境負荷を、製作に関わる要素の負荷を分析することによって測定しようとするもの。例えば、パン製造業者なら、原材料と輸送の環境コストを追跡することによって、パン一斤の環境に与える影響を追うことができる。他に対象になる製品として、SDカードや747ジェット機がある。

製品の分析には、コンピューターを使ってバーコードをスキャンすることができる。OpenTraceでは、データをさまざまな材料の工場にリンクしたビジュアルマップで表示できるほか、通常のリストにソートして出すこともできる。

こうして環境負荷量を標準化して公開することによって、OpenTraceは製造業者にグリーンでいるよう圧力をかけつつ、ライバルよりグリーンな会社にとっては優れたマーケティングツールを与えることになる。


【日本語版編集部より:ジャンプ先ではエキスパートパネルによるディスカッションを原文のままお送りいたします】

Benioff:

Fairsoftwareについて:“ファウンダを削除する”とゴミ箱はある? VCには不可欠だよ。

いちばん強力な部分は、株式の割り当てだと思った。IRの自動化は難しい。セルフサービスは無理だろう。名前はFair SoftwareよりFairSharesがいいね。私なら、やることをもっと絞る。うちのプラットホームの上に作ってくれたら、うちの顧客に売るよ。とてもいいサービスだ。

Yammerについて:まず、私は本当にこの会社がいちばん好きだ。最初の認証には、私ならFacebookを使うね。新たに自作するんじゃなくて。

名前があまり企業っぽくなくて、感謝祭に食べさせられたものを思い出すよ。ロゴはYam(サツマイモ)にするといいね。

Blueprintについて:名前を、itScale on Demand.multicoreとかに変えたほうがいい。サービスとしては非常に難しいだろう。従来の開発モデルによる従来のソフトウェア開発ツールに、横やりを入れようとしてるんだ。やっかい者扱いされかねないね。

OpenTraceについて(日本語で挨拶して):食品のトレーサビリティは、コンセプトとしてとても重要だ。Fairtradeみたいなとこと共同でマーケティングしたいね。これがこのチョコレートの原料のココア豆を摘んだ人の写真です、とかね。消費者向けのインタフェイスをもっと使いやすくしたい。ぼくはiPhoneを使っているが、携帯からもアクセスできるといいね。次の10年のキラーアプリケーションだ。

Yossi Vardi:

Yammerについて:これは社員がボスを監視するための非常に効率的な方法だ。

Blueprintについて:話がよく分からなかった。Arringtonは、聞きづらい英語のアクセントの人をステージに上げるべきでない。

OpenTraceについて:Benioffは私に恥をかかせるために、日本語で話をした。私だって日本語を話せるぞ{と言ってヘブライ語を話す}。

Marc Andreessen:

Blueprintは良いアイデアだ。大きな問題に挑戦している。でも、その問題のやさしい部分を解こうとしているか、それとも難しい部分か?。

このほかのパネルの発言は、今後随時掲載する。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi, hiwa)