TC50: AlfaBeticはブログを無料で世界の言語に翻訳する

次の記事

[CG]どうしたんだよ、アップル!

AlfaBeticはウェブサイトやブログの運営者向け無料サービスで、コンテンツを世界でもっともポピュラーな10の言語に翻訳してくれる。これよって読者となる可能性がある人口は8億4200万人に広がるという。

AlfaBeticはまずテキストをコンピュータ処理する。これはGoogle Translateを始めとする各種ウェブ翻訳サービスに似たシステムだ。この機械翻訳による下訳が出来たあと、AlfaBeticは翻訳されたテキストを人間の翻訳者に有料で翻訳させ、意味の通らない部分がないようにチェックする。Alphabeticは、将来、機械翻訳のプロセスを統計処理によって精度を高め、人手に頼る割合を減らしてコストの低下を図っていくとしている。

このサービスのもっとも驚くべき特長は、コメントが、オリジナルのサイトだけでなく、翻訳されたあらゆるサイトで一環して意味が通ることだ。たとえば、私がTechCrunchロシア版にコメントを残したとすると、TechCrunch.comで英訳版が読めることになる。これらのコメントは機械翻訳だというが、人間が読んで意味が通じて、Alfabeticによると処理にわずか数分しか要しないという。

それぞれの翻訳されたページに表示される広告はAlfaBeticが管理する。広告収入を最大化するために、AlfaBeticでは現地の広告代理店を利用するという。ヨーロッパの一部の国ではうまくいくかもしれないが、残念ながら中国やロシアのような市場ではとうてい有効な戦略とは思えない。Alfabeticはこの広告収入の一部を得るが、翻訳サービス自体は無料だ。コンテンツをどのように配信するかはコンテンツサイトの運営者が決めるモデルのように思えるが、当面、AlfaBeticではシンジケーションについても運営者を手助けしてさまざまなチャンネルに配信を試みるという。(同時に自社のサーバーでもホストする)。

Discussion

Om Malik – どこの翻訳エンジンを使っているのですか。

Alfabetic – 独自の翻訳エンジンを数年がかりで開発しました。とくに話し言葉や政治的な話など、種々の分野に対応できるようなものを製作しました。

Om Malik – 翻訳の正確さはどうですか。

Alfabetic – 場合に寄りますが90%程度でしょうか。政治分野の話題を例にすれば80%ないし90%程度の正確さだと思います。

Om Malik – 翻訳サービスで提供されるコンテンツに、どれだけの広告を実際に集められるのでしょうか。ブロガー側で広告数をコントロールすることはできないようですが。

Alfabetic – パブリッシャー側には一括したシステムを提供しています。つまり我々は収益を最大化するための広告ネットワーク作りに可能な限り注力していくということです。また、翻訳サイトでそのようなネットワークを提供していくには地域毎の広告代理店と提携してパブリッシャーならびに広告出稿者を集めることだと考えています。

Tim O’Reilly – ところで実際にTechCrunchのサイトで運営を行ってみましたね。成果はどうですか。広告収益はどうでしたか。

Alfabetic – 我々が行ったのはテストケースで、公式に運用したわけではありません。よく使われている10ヵ国語に翻訳すると… それぞれの言語による読者が英語の読者数と同じとは言えないと思いますが…。

Tim O’Reilly- インフラについては如何ですか。ホスティングの態様はどうなりますか。Michael(Michael Arrington)は別のドメインを取得する必要がありますか。

Alfabetic – いくつかのパターンを考えています。ブログや運営者によって適するモデルは変わってくると思います。メジャーなポータルサイトの多言語展開についてパートナーシップが取れればと考えています。

Tim O’Reilly – そうするとあなたの側で他の言語に同期作業を行うということですね。

Alfabetic – はい。

Tim O’Reilly – Worldwide Lexiconについてはどうお考えですか。収益化はとくに考えていないようですが。

Alfabetic – Googleが技術分野で大きな力を持っていることはわかっています。私たちは自分たちにできることに全力を集中していくだけです。特定の分野での翻訳精度を上げるためにシステムを強化していきたいと思っています。

Tim O’Reilly – 翻訳のクラウドソーシングを行っていますか。

Alfabetic – 校正を行うための有給スタッフが世界中にいます。

Tim O’Reilly – スケーリングの問題もありますね。誰と組むのかを考える必要がありますね。誰が資金を提供するかとか。

Alfabetic – 私たちは広告収益でやっていくつもりです。

Alfabetic – 尚、我々の翻訳費用は既存翻訳エージェンシーに依頼する場合の10分の1程度です。TechCrunchを翻訳させて頂けるなら、全対象言語込みで1k程度ですが…

Josh Kopelman – MySpaceからの情報ですが、9ヵ国で90%の広告収入を得ているとのことです。さらに展開したところで率が下がるだけではないですか。

Alfabetic – ドイツなどヨーロッパは問題ないでしょうね。中国やロシアなど、世界中の国々でも広告費面で成長しつつあると思います。将来を見据えてということではあります。
Evan Williams – TimとOmの考えは?

Om Malik – たぶんネガティブかな。我々が国際展開するなら今と同じ方式でやりたいと思う。国毎に別の記事が必要になると思う。翻訳というアプローチは巨大メディア企業で必要になるものなんじゃないかな。

Tim O’Reilly – うちもだめかな。経験上、本の出版というのは市場全体で見るととても規模の小さいものなんだ。地元密着型じゃないとだめなことが多い。何かビジネス系開発の道を見つけた方がいいのかもしれないね。

[原文へ]

(翻訳:Namekawa, U、Maeda, H)