TC50:死者を追悼するためのSNS, Footnote

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TechCrunch50の優勝者はYammer

今度のTechCrunch50大会で文句なくいちばん陰気なプレゼンテーションとして、われわれは新種のSNS、Footnoteを紹介された。それは死者のための場所だ。

もちろん、このサイトをたくさんの幽霊たちが対話的に使っているわけではない。そうではなく、これはソーシャルなスクラップブックで、ユーザは昔の写真や、人にも読ませたい思い出などを投稿し、友だちや家族の一生を表す年表を書き上げる。また、互いにプロフィールを結び付けて、お互いの生前の関係を表すこともできる。

このサイトには、4千3百万点の画像、誕生と死亡の記録、新聞などのデータベースがあり、ユーザはこれを検索してプロフィールに添付する(“アノテート(注釈)する”)素材を見つけ出す(写真にはFacebookふうのタグを付けられる)。

立ち上げ時点でこのサイトには、公開されている死亡記録から作った8千万人の死者のプロフィールがある。一部の審査員はこの点を問題視したが、Footnoteは、いずれにしても元々公開されているデータだと言う。

パネル

Jeff Weiner -興味深いテクノロジだ。いちばんの疑問は、こういった一連の機能はSNSで使うべきか、それとも家系図のサイトで使うべきかだ。家系図サイトにあったほうが、ユーザの操作として自然な気がする。おもしろい機能がたくさんあるね。SNSの上でリアルタイムの追悼式もできる。人よりも情報に駆動されるサイトで、亡くなった人には必ず何かその人を褒めたたえる情報が付いて回る。プレゼンテーションでは、その点が前面に出てなかった。音楽がないのもさみしい。

Don Dodge -これまた意外性のあるすばらしいWebサイトだ。見事に仕上げてあると思う。生きている人も、何かを記念したり、思い出作りをしたがる。そういうことのできるサイトをいくつか見たことがある。それもまた、市場性のあるサイトのタイプだろう。基本要素はLinkedInやFacebookと同じだね。どうやってターゲットを絞り、収益に結び付けるのか?

Footnote – うちは現在、講読制のWebサイトです。すでに4千3百万の画像をデジタイズしていますが、それにアクセスできるのは有料購読者のみです。ペイパービュー、月額制、年額制など、いくつかのタイプを設けてもいいと思います。公開データから8千万のプロフィールを作るのは誰でもできるが、画像の採録は難しいです。インターネットで、あのような画像を見れるのはうちだけです。

Sean Parker -配付はどうやるのか? SNSをやっている企業の多くが、いずれは知名度が上がると思い込んでいる。私は、SNSのビジネスモデルは存在しないと思っている。生きている人間を集めるのでも、十分に難しい。ニッチのSNSは、うまくいかないことが多い。しかも重要なのはコミュニティ機能であり、ソーシャルグラフではないのだ。

Loic Le Meur – 死者のためのSNSというアイデアはいい。カスタマサービスのリクエストが多くないからね。冗談はさておき、家族を世間にさらすのはちょっとどうかな。家族以外のことで、使えるかな?

Footnote – でも全部公開されている記録ですから、社会保障番号を持っていた人なら誰でも載っています。それに、プロフィールを作るのは、あなたをはじめ、その人を知っている人ですよ。

Loic Le Meur – 知らない間に自分の父親の空のプロフィールができているってのが、いやなんだ。家族が、アクセスを制御できるべきじゃないかい。

Sean Parker – Jeffが言いたいのは、こういう情報には賞味期限があるってこと。大きなSNSがすでにいくつかあり、誰かが亡くなったらプロフィールはそのまま残る。それらはいわゆる‘追憶ステート’に置かれる。SNSは死者でいっぱいになる。そのデータ量は、あなたのサイトよりずっと多いだろう。

Loic Le Meur – 私の家族のことがお金になる…ここが問題だね。

Jeff Weiner -しかも、自分が一個の脚注(footnote)として記憶されたい、と思う人はいるかな。

Footnote – 趣旨は、自分の脚注を歴史に残すことなんです。

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(翻訳:hiwa)