商標戦争:Intelは中国人経営の旅行代理店だと思われたくない

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この二つのロゴが、同じに見える? カリフォルニア州サンタクララの、中国系アメリカ人や在米中国人のための小さな旅行代理店であるIntellife Travelと、ご存じコンピュータのチップを作っているIntel社を混同する可能性が、小指の先ほどでもあるだろうか?

もちろんぼくも混同しない。でも、Intelの商標担当弁護士たちそう言ってごらん。彼らは9月18日にIntellifeを、“IntelがIntellifeのサービスの提供者またはスポンサーであるとの誤解を招き”そして“INTEL商標の価値の低下を招いている”と言って訴訟した。商標をめぐる訴訟には、重要なのとくだらないのがある。今回のは後者のようだ。これは、ScrabulousはScrabbleのすべてを無断借用しているのケースとは違う。同じシラブルが二つあるだけだ。われわれが入手した訴状をこの記事の下に埋め込んだから、ひまな人は見て。

Zhangと、Intelが使っている外部の法律事務所…この訴状の著者…との間の通信も入手した。それを見ると、一見人畜無害で事務的な質問がやがて本格的な訴訟に発展していく過程が分かる。それに、Intelのような大企業が商標やそのほかの知的財産を守ると称して毎度のように駆使する、いじめのテクニックも分かる。しょせんIntellifeは従業員二人の会社だから、年商400億ドルの巨人企業Intelに対抗できない。でも今のところIntellifeはがんばっている。ところで社名は、“知的で国際的なライフスタイル, Intelligent International Lifestyle”という意味だ。

訴状が提出されるほぼ1年前の2007年8月に、Intellifeの社長でオーナーのFaith Zhangは、Intelが使っている外部弁護士の一人であるRaffi Zerounialから、一見したところ平凡で事務的な手紙を受け取った。Intelの商標が損傷されていないか調べたいので、御社がIntellifeの名前で市場に提供している製品やサービスについて詳しく知りたい、と書いてある。

そのすぐ翌日にZhangは、自分の名前で返事を出した:

Intellife Travel, Inc.は、合衆国と大陸中国との間の航空券を専門に扱っている旅行代理店です。弊社は今後も、弊社の顧客に、最良の航空券予約経験を提供すべく、注力して参る所存でございます。わたくしどもの知るかぎり、Intelは旅行代理店業務を行っておりません。というより、お手紙を受け取るまでは、わたくしどもも、また弊社のどのお客さまも、弊社の社名とIntel Corporationを関連付けたことはございません。

この手紙により、弊社の活動と今後について、明確にご理解いただけることと存じます。弊社のWebサイトhttp://www.intellifetravel.comをご覧になれば、さらに詳しくお分かりいただけると存じます。わたくしどもには決して、そして断じて、Intelのブランドを利用して利益を得る意図はございません。この問題が解決した旨のお手紙をいただければ、幸甚でございます。

その月が終わるより前に、彼はIntelの弁護士からもう一通の手紙を受け取った(下の二つ目の文書)。それは、あまりフレンドリーではなかった。弁護士はZhangに、法的行為に至らないために会社の名前を変えろと示唆していた:

IntelによるINTELブランドの使用は、計算機、通信、ネットワーキング、およびインターネットの分野にまたがっております。さらにINTELブランドは、家電製品、出版、金融、および、メインの商材ではない宣伝素材としての衣料、旅行用品、筆記用具、その他の文房具、高級玩具、ゴルフボール、などなど、多様なノベルティグッズにも使われております。

どうやらIntelのブランドは旅行カバンからゴルフボールまでの、あらゆる物をカバーしているようだ。そこでZhangは、自分も弁護士に頼もうと決めた。その弁護士からの手紙(下の三つ目の文書)は、強い口調でIntellifeはその社名を維持する権利があると述べていた。その論拠として挙げられているのは、二社が類似の製品やサービスを扱っていないこと、両社のロゴがまったく似ていないこと、消費者が二社を混同したという証拠がないこと、そして商標は“その全体を見るべきであり、‘切り刻んだ’部品を見るべきではない”と。

それで一件落着のように思えた。だがその安堵も1年しか持たなかった。1年後にIntellifeは訴訟を決断した。なぜ決断まで1年も要したのか? 誰がそんなこと知るか。たぶんIntelは、先に手を付けなければならない商標訴訟のバックログを山のように抱えていたのだろう。

訴状

Intelからの(初期の)二度目の手紙

Intellifeの弁護士からの返事

[原文へ]
(翻訳:hiwa)