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Smuleのバーチャル楽器、OcarinaはiPhoneアプリのお手本

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[CG]マイケル・クライトン死す

Smuleがまたやってくれた。この会社は数ヶ月前、あの天才的なバーチャル・ライターのアプリでiPhoneユーザーの間にブームを巻き起こした。そのSmuleが今度はOcarinaというSNSの要素を加味したバーチャルのオカリナをローンチした。ユーザーは自分で演奏するだけでなく、世界中の他のユーザーの演奏をリアルタイムで聞くことができる。アプリの料金は99セント。ダウンロードはここから

楽器としてのできは完璧だ。App Storeに掃いてすてるほど登場したバーチャル鍵盤やギターよりもiPhoneのスクリーン・サイズに合っていると思う。演奏するには、iPhoneの録音用マイクにそっと息を吹きかけながら、スクリーンに表示される4つの指穴を押さえればよい。Smuleによると、マイクが空気の流れの微妙な変化を感知する。他のiPhoneのオーディオ系アプリとは異なり、事前にサンプリングされた音を再生するわけではなく、この空気の流れと指穴を押さえる動きからリアルタイムで演奏者のニュアンスに忠実な音をその場で生成するのだという。

さらに、ほとんどのiPhoneユーザーはオカリナの演奏の仕方をしらないので、このアプリにはもう一つすばらしい特長がある。ユーザーは世界中の他のユーザーの演奏をリアルタイムで聞くことができる。世界地図を表示させると、3Dの世界の上に、現在作動中のOcarinaのイチが小さな点が点灯する。アプリはその一つをランダムに選んで自動的に演奏の中継を始める。すると演奏地点の地上から一音ごとに小さな光の固まりが立ち上ってくる。演奏が気に入らなければ、ユーザーはnextボタンを押して次のユーザーの演奏に切り替えることができる。(たいていのユーザーの演奏はひどいものだろうから、このボタンはしょっちゅう押されることになるだろう)。



これこそiPhoneの正しい開発戦略というものだ。われわれが9月に指摘したとおり、「ネットワーク効果」を利用することによって、差別化を図ろうとするデベロッパーが少なすぎる。たいていは単にスタンドアローンのアプリを開発するだけにとどまっている。これでは仮に評判が良ければ良いで、すぐにクローンされてしまう。Smuleは最初にこの分野に参入したことによって、クローンに対して差別化ができる。仮にネットワーク機能を付加したオカリナのクローン・アプリがいくつも登場したとしても、Smuleが依然として最大のシェアを確保できるだろうし、他のアプリが追いつくのは困難だろう。Smuleにとって得策なのは、こういったバーチャル楽器のシリーズを次々に制作し、Ocarinaと同じユーザーネットワークを利用して全世界を結ぶ巨大なバーチャルを造り上げるだことだろう。そうなれば他のサービスやアプリがOcarinaに追いつくことはほとんど不可能になる。(それにどうやらSmuleはそういった方向を検討しているようだ。SmuleはChucKというオーディオ用プラットフォームを開発したが、これを他のバーチャル楽器にも利用するつもりらしい)。

ネットワーク効果の利用を試みるiPhoneアプリとしては、他にわれわれが昨日報じたChess With Friendsがある。

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(翻訳:Namekawa, U)