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オンラインビデオ–金はどこにあるんだ?

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Android版とiPhone版のPunch-O-Meter(作者は別?)

オンラインビデオは厳しい現実に直面している。誰も儲けていないし、広告収入も、2008年の$500M(5億ドル)が5年後には$5B(50億ドル)になるという、つい先日までの浮かれた予想が、年内には下方修正されそうだ(これらの数値は8月のeMarketerによる)。

すでに、目に見える動きがいくつかある。YouTubeはビデオ検索の結果を競り売りしているし、今日(米国時間11/13)はYouTube Partnerのビデオのオーバレイ広告をほかのサイト上の埋め込みビデオにも入れると発表した(それまではYouTube上で見るときだけ広告入りだった)。とにかく今YouTubeはエンジン全開、それまでの手かせ足かせを全部外して、恥も外聞も無く売り上げの獲得に躍起になっている。

一方、VeohRevsion3のような小規模なビデオスタートアップは、すでに人減らしと番組減らしでなんとか生き残ろうとしている。

だから、こんなスライドはもう、ごみ箱行きだ:

ビデオの在庫はネット上に山ほどあるが、広告主が広告を出したいものは少ない。YouTubeは毎月50億本以上のビデオをストリーミングしているが、巷の推計では広告があるのはそのわずか3%4%だ。50億の3%だから多いことは多いが、でも広告の売り上げではHuluのような小さなところがYouTubeを追い上げている。Huluはプロが作った映画やテレビ番組しか提供しないので、広告を売りやすい。だから、YouTubeの50億というものすごい数も脅威ではないのだ。

でもオンラインビデオは、テレビ局自身が運営しているものですら、広告収入はふつうの放送に比べてとても少ない。NBCのCEO、Jeff Zuckerがかつて言った「Webはアナログの1ドルをデジタルの1セントに変えてしまう」という恐怖が、真実になりつつある。Web上のオンデマンドビデオの広告管理システムを提供しているBlackArrowのCEO、Dean Denhartは、同じ番組でもふつうに放送されると1時間1000人の視聴者につき平均50セントの広告収入をもたらすが、Web上では同じく1時間1000人あたり5セントにしかならないと言った。

つまりテレビ局などのメディア企業は、同じ視聴率の同じビデオで、従来の放送からはWebの10倍の売り上げを得ていることになる。オンラインビデオのスタートアップたちは、この現状をチャンスと思うかもしれないが、でもオンデマンドはWebだけの得意技ではない。今ケーブル各社は、広告収入だけに依存する無料のオンデマンドチャネルの規模を拡大して、一斉に巻き返しを図りつつある。今拡大しつつあるケーブルのオンデマンドチャネルは、広告がつきやすい良質なビデオを提供するし、上の計算では広告収入もYouTubeなどの10倍だ。YouTube、あるいはHuluは、どうやってケーブルに勝てるのか?

次のスライドは、Denhartが説明用によく使うやつだ。2008年には、彼の推計では合衆国でふつうのテレビの視聴時間が3890億人時間だった。これに対し、オンデマンドテレビは950億人時間、その内訳はライブDVRが590億人時間、視聴者録画DVRが230億人時間、ケーブルと衛星のオンデマンドが60億人時間、オンラインビデオが70億人時間、そしてデジタルのダウンロードが8億人時間だ。テレビやビデオを見ている合衆国の4840億人時間のわずかに1.4%が、オンラインビデオの視聴者だ。〔人時間(person hour):たとえば10人時間は、1人が10時間見た、10人が1時間ずつ見た、5人が2時間ずつ見た、などなど。〕

Denhartの予測では、テレビ/ビデオの全視聴人時間のうち、ユーザ制御型(オンデマンド型)は現在の20%から2010年には32%になる。その中で、オンラインビデオとケーブル&衛星オンデマンドが現状の1.2〜1.4%からそれぞれ2.7%(各140億人時間)に成長する。ではそのとき、どちらが多くの広告収入を獲得しているだろうか?

先月Beet.tvで、オンラインビデオに関する座談会を司会した。そこでもやはり、現在が萌芽期と言えるオンラインビデオ産業は、まだまだ収益モデルを模索中の段階だという議論が優勢だった。座談会の録画クリップを2本、下に埋め込んだので見ていただこう。

最初のクリップでは、Brightcoveの取締役Adam Berryが、ビデオ広告の在庫(プレロール(pre-roll,上映前)、ポストロール(post-roll,上映後)などなど)を意識しすぎるのは間違っていると言っている。むしろメディア各社は、オーディエンスに何を売るのかということを、もっと総合的に考えるべきである。ビデオは、サービス形式〜商品形式の一つにすぎない〔ほかに、いろんな対話型サービスなどもありえる〕。また、第三者が作ったビデオ作品100万本の中に15秒のコマーシャルを入れることに固執するのではなく、オンラインビデオではむしろ、製品に関するストーリーを提供したほうが、消費者の関心やブランドへの愛着を深めることができる。

次のクリップでは、MSNBC.comの社長Charlie Tillinghastが、Web上のビデオスタートアップたちの不吉な出口状況を語る。それは、大手のメディア企業に買われることを期待していても、その価格が安すぎてがっかりしてしまうのだ。スタートアップは、企業価値を高めるために、オーディエンスを構築するだけではもはや不十分である。良い値段で買われるスタートアップは、すでに明白に売り上げがあるか、または、大手が捕まえることのできないニッチのオーディエンスを獲得しているかの、どちらかでなければならない。

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(翻訳:hiwa)