誰もがブロガーなんだから、この世にオフレコなんてものはない

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ニューヨークを訪問中のベルギーの政治家についてブログ界とメインストリーム・メディアで一騒動が持ち上がっている。この政治家についての記事を書いたことが原因でブロガーがバーテンダーの職を失ったからだ。私は普段はローカル・ニュースはあまり取り上げない。一部の読者にしか興味が持てないからだ。しかし、今回の事件は多くの読者にとって関心のある話題だと思う。

月曜の夜、現職のベルギーの国防相、Pieter De Cremがニューヨーク市のベルギー・バーに部下を従えてぶらりと入ってきた。De Cremの訪問の後、バーテンダーのNathalie Lubbe Bakkerは(オランダ語で)ブログ記事を書いた。彼女はどうやら、De Cremの酔態に大いに手を焼き、うんざりしたらしい。彼女のブログによると、最悪だったのはDe Cremの補佐官の打ち明け話だった。ベルギー国民の税金を使って参加することになっていたニューヨーク市で行われるはずの会議は、なんとキャンセルされて、ジュネーブで行われることになったというのだ。(ジュネーブはブリュッセルからわずか330マイルしか離れていない)。補佐官によると、一行はキャンセルを知っていが予定を変えずにニューヨークに来た。なぜなら緊張からの息抜きになるし、今までニューヨークに来たことがなかったからだというのだ。

数日後、De Cremの部下の誰かがNathalieのボスに電話をかけた後、彼女は即刻解雇された。De Crem側は電話をした事実を当初否定していた。現在でも、Nathalieがクビになったのが、ブログ記事を書いたせいなのか、電話があったせいなのかはっきりしない。

そのうち、この話はニューヨークのブロガーからメインストリーム・メディアへと広がって、次第に大騒ぎになった。その結果、とうとう国防相は議会でニューヨーク訪問について釈明せざるをえないことになった。昨日(米国時間11/27)、De Cremは議会に対して「ニューヨークに電話をかけたのは事実だが、女性バーテンダーを解雇させようという意図はまったくなかった」と述べた。(それならそれで、そもそも何のために電話したのか疑問になってくる)。

De Cremはまた次のように述べた。

私はこのさささいな出来事を機会に、次のように申し上げたい。われわれの社会に危険な兆候が芽生えているのではないか。現在、われわれは、誰もが好き勝手なことをブログに書き立て、そして一切その責任を取ろうとしない社会に生きている。このような泥仕合は行き過ぎだ。同僚議員諸氏を始め、政府関係者はこのような攻撃からまったく身を守るすべがない。皆さんの誰もが犠牲者になる可能性があるのだ。このような事態に関して皆さんのご一考を煩わせたい。

さらにDe Cremは、「潔白を証明するためにどのような法的措置が可能か弁護士に尋ねている」と付け加えた。

言うまでもなく、ブログを危険視するこの声明に対して、地元では多くの怒り(とからかい)の声が上がった。おかげでDe Cremにとって状況はさらに悪化してしまった。(ドイツの政治家がドイツ語版のwikipedia.deサイトを閉鎖させたときと同じようなことになった)。

人々、ことにその代表である政治家は、コーヒーでも一杯飲んで早く目を覚ました方がいい。世の中は変っているのだ。ブログは今や社会の大きな構成要素になっている。もちろんそれには善悪両面がある。体験して学ぶことだ。それに慣れて呼吸を呑み込めば、むやみに恐れるのではなく、むしろ可能性をより多く見いだすようになるはずだ。

この件に関する意見をお待ちしている。ブログ一般に関する意見でもかまわないので、コメント欄に投稿していただきたい。

(上の写真についてはクレジットがはっきりしない。私はBart ClaeyのFlickr写真で見つけた。彼はこのブログで見つけた)

[原文へ]

(翻訳:Namekawa, U)