Kevin Martin
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FCC会長、任期切れを前にポルノ抜きの無料ワイヤレスネット接続プランを提案

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連邦通信委員会(FCC)の任期も残りわずかとなったKevin J. Martin会長が、委員会に足跡を残す今が最後のチャンスとばかりに派手なイニシアチブ推進に励んでいる。大統領選投票日には例えば、テレビ放送デジタル化に伴い開放される「ホワイトスペース」帯域(別名WiFi 2.0)の非ライセンス利用を、FCCが承認。そして今度はポルノの携帯サイトの排除だ。

今月開かれる議会で氏が提案する検討課題には、放送波経由で全アメリカ人にウェブ無料接続を提供する計画も盛り込まれている。ただしポルノは対象外で、成人年齢の人はオプトインを選んで初めてフィルター抜きの生の閲覧環境が受けられる、という内容だ。

携帯端末から放送波でネット接続する場合のみ対象だが、これはFCCによるネット倫理基準の規制に門戸を開く提案と言える。この分野でFCCの権威回復を図るものであり、TV放送にFCCが適用している倫理標準を想起させる。以下のような理由で、これはあんまり良くないアイディアだと思う。;

    1. 公序良俗と言っても何がインで、何がアウトか。FCCは500チャンネル相手でも線引きに手一杯だ。作業は自動フィルター任せにするにしても、FCCには何十億というサイトの風紀を取り締まれる体制がない。

    2. ルールが適用されるのは「AWS-3」バンドという、実際まだ誰も使っていない帯域である。これでは衛星放送やケーブル放送はなんら手を下さず野放しにしたまま、光ファイバーのIPTVだけポルノ禁止にするようなもの。子どものポルノ視聴自体が問題なら、こんなことをしても何ら防止にはならない。

    3. ポルノフィルターはさておき、AWS-3帯域の競売に勝っても、無料のもっと遅い無線ネット接続サービス設営のため放送波の一部利用を諦めるよう義務付けられるのでは入札予定者にとっても放送波の価値ダウンである。最悪、一番の高値を出すはずの入札予定者が、努力・資本をかけるだけの価値ナシと判断し、入札を見合わせる恐れもある。

Martinは本提案が本気で通ると思ってるのだろうか? 単にレジュメにそう書きたいだけなんじゃ? …と、つい思わずにはいられない。いかにも選挙でプラスになりそうな提案なので、Martinは将来政局に打って出る気なのかもね。帯域のこんな細い帯に対し、なぜ今さらこんな提案をするんだろう? 携帯対応サイトのポルノ撲滅を真剣に考えているなら、700 MHz帯域の一連の競売の際に同じルール適用を働きかけてなくてはおかしいが、氏はそれもしなかった。

この提案でもっと興味深いのは、ワイヤレスのネット接続向けに無料の層を設けるという部分だ。これはでも、帯域の競売に勝った業者に無料サービスに一部帯域を出すよう義務付けるより、むしろ経済的インセンティブを設けて働きかける方がやり方としては賢明ではないかと思う。例えば広告費でWeb無料アクセスをサポートする旨、条項に盛り込んだビッドには各25%の割引きを提供する、など。これなら、どの部分を無料にし、どの部分を有料にすべきか、市場原理で自ずから色分けがつくだろう。

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(翻訳:satomi)