われわれはGoogleで検索するたびに地球を破壊しているのか

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今、Techmemeで一番の話題は、ロンドンのThe Timesが、「Google検索の環境に及ぼす影響」について特集している記事だ。記事中、物理学者のAlex Wissner-Gross(MITのスター卒業生で現在はハーバード大学)は、Google検索1回につき、7gの二酸化炭素を排出するとして、これをやかん一杯のお湯を沸かすのが15gであるのと比較して「明らかな環境影響」であると言っている。

よくなさそうな話だが本当だろうか。

Googleが膨大なエネルギーを消費していることに疑いはない。毎日何億件という検索が行われ、データセンターは世界中に広がっている。が、少し冷静に考えてみよう。

本一冊がおよそ2500グラムのCO2に相当する。Google検索の350倍以上だ。ある推計によると、チーズバーガー1個の二酸化炭素排出量は3600グラムだそうだ。Google検索500回以上。実際、肉は一般に大量の二酸化炭素を排出することで知られており、本気で環境影響を憂慮する人は、毎週食べるハンバーガーを減らして検索を控えめにすればいいだろう(体重も減らせるしね)。

しかし、実はGoogleが何かしら環境に貢献しているとは考えられないだろうか。私が何かを調べるのにクルマで図書館に行くかわりにGoogleを使ったことは数知れない(その都度クルマが出すCO2は、対応するGoogle検索より桁違いに多い)。Google Transitを使って電車やバスの時刻を調べてクルマを使わずに済ませたことは何十回もある。もちろん、数多くのグリーン系の人たちが、炭素クレジットを買えるウェブサイトを見つけるのにも検索エンジンが役立っている。

その記事について私が問題にしていることは、事実が誤っているというのではない。Googleに謎に包まれた邪悪な力のレッテルを貼り、みんながGoogle(あるいはTwitterなどの会社についても書かれていた)を使うたびに、問題を悪化させていると言っていることだ。ある意味で人騒がせなアラーミストだ。Googleが今よりもエネルギー効率を良くする余地はおそらくあるだろうが、この手の記事が人々にインターネットを敬遠させてしまうことを私は恐れている。ガソリンを大食いするSUV(スポーツ用多目的車)と違って、ウェブは人々を繋ぎ人間性を豊かにするものだ。ウェブ企業には何をおいてもカーボンニュートラルになってほしいが、エネルギーに関心のある消費者にブラウザーを怖がらせてはならない。

そしてもう一つ、GoogleよりもThe Timesの報道姿勢で心配なことがある。Alex Wissner-Grossは、CO2Statsというちょっといいベンチャーを共同設立していて、われわれも何度か取り上げたことがある(The Crunchiesのファイナリストにもなった)。このサイトは、 ウェブサイトのグリーン化を促進するために、炭素クレジットのほか、運動を普及するためのバッジも発行している。The Timesは同サイトについてひとこと触れただけで、CO2Statsが営利企業であり単なる情報サイトではないことを書いていない。決して悪意があるとは思わないが、こういう重要な偏見を生む可能性のあるものは、もっと詳しく取り上げるべきだろうと思う。

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(翻訳:Nob Takahashi)