TechCrunchオリジナルのタブレットPCのプロトタイプB、ついに完成

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TechCrunchオリジナルの低価格タッチスクリーンPCについて、その後の進捗状況をお知らせする。昨年7月、私は最小限の機能を備え、起動と同時にブラウザが立ち上がるタッチスクリーン・ベースの低価格コンピュータの製造を提案する記事を書いた。これがその最初の記事だ。このタブレットPCをわれわれは部内でCrunchPadと読んでいる。

私が考えたアイディアというのは、できるだけ安く(当初は200ドルと考えたが、どうも現実的には299ドルあたりに落ち着きそうだ)新しいタイプのデバイスを広くユーザーの手に届けるというものだ。テレビを見ながら楽に膝の上に置いて、関連情報をWikipediaやIMDBで調べられるようなサイズでなければならない。また、HuluやJoostでテレビ番組や映画を見るために、Flash動画がスムーズに再生できる必要がある。その他、MySpaceMusicで音楽が聴けること、両親とビデオチャットができるよう、TokBoxが利用できること、 もちろんメールのチェックができること。スペックとしてはそんなところだ。このデバイスで主に使われる人気サービスはFacebook、MySpace、YouTube、Hulu、Wikipedia、Google Docs、Gmailなどになるだろう。

このデバイスはリソースを無用に大食いする機能はスキップし、純粋にアプリケーションを作動させる機能だけに集中する。つまりブラウザさえ動けばよい。ハードウェアは可能な限りローエンドの製品を利用しつつ、インターネットのブラウジングはデスクトップ・マシンなみに快適に実行できなければいけない。

われわれは作動はするものの、たいへん簡単なプロトタイプ Aを8月に完成させた。なかなかブートさせるのが大変だったが、ひとたびブートすれば、最底辺のハードウェアのみを利用しているにもかかわらず、タッチスクリーンもちゃんと作動するウェブ利用のためのタブレットPCとして機能した。ウェブ・サーフィンのテストをしてみた結果、私はこのPCのちゃんと機能するバージョンがどうしても欲しくなった。

8月から非常に多くのことが起きた。まず、われわれはチームリーダ-を得た。Louis Monierだ。Louisは以前、AltaVistaのファウンダー兼CTOで(彼は最初のインターネット検索エンジンの開発者として知られている)、eBay(アドバンスト・テクノロジー・グループの責任者)、Google、Cuilなどにも在籍していた。Louisは昨年秋にCuilを離れたが、それ以後、余暇のプロジェクトとして、外部チームを率いてタブレットPCのプロトタイムづくりを手伝ってくれている。Louisはすっかりこのプロジェクトが気に入っている。彼のような人物の協力を得られたのはわれわれにとって実に幸運だった。

そしてついに、われわれはCrunchPadのプロトタイプBを完成したので、ここで皆さんにご紹介したい。私は写真と実際に作動しているところのビデオを下に掲載した。

CrunchPad プロトタイプB

このデバイスは12インチで横:縦比率が4:3のタッチスクリーンを備えている。(私の考えではこれがウェブ向けにいちばん快適なサイズだ)。CPUはViaNanoで、われわれのテストでは、ほぼIntel Atomと同水準のパフォーマンスだった。メインメモリは1 GBのRAM(われわれの目的には十分すぎるほどの容量)、4GBのflashドライブにOSとブラウザとキャッシュを置く。解像度は1024×768で、ほとんどウェブサイトがスクロールせず全画面で見られる。このデバイスにはwifi、加速度計(縦に置けばより広くウェブページを見ることができる)、カメラ、4セルのバッテリーが備わる。コーデックのライセンス料、筐体の製造価格の見積もりなど諸費用も考慮した原価総額は200ドル強になった。プロトタイプBの原価は実はもっと安かったのだが、スクリーンが少々安物過ぎたので、われわれはもっと高品質(で高価格)の液晶モニタを使うことにした。

DynaceptのDavid Yarnell、Greg Lalierがデザイン、製造した筐体は12.5インチ″ x 9.7インチ″ x 1.3″インチ。設計製造の初期段階であることを考慮して、発熱その他の問題を考慮して安全度を見込み、筐体の厚みは最終的に必要な厚みの2倍としてある。このデバイスの重量は3ポンド。これだけ重くなったのは、外部電源なしでどれくらい駆動できるかテストするために予備バッテリーを登載したせいもある。それでも例の10″ eeePCより2オンス軽い。

次にソフトだが、現在われわれはフルバージョンのUbuntu LinuxとカスタムメイドのWebkitベースのブラウザをインストールしている。開発にいちばん手間がかかったのは各種ドライバとビデオでご覧になれるが、バーチャル・キーボードだった。ソフトの開発はシンガポールに本拠を置くFusion Garage。同社は現在もLouisと協力しながら各種機能やUIの改良のために働いている。

さらに写真。




動作の様子(ビデオ)。


さて、これから?

われわれは「できるかぎり安く、使いやすいウェブサーフィン用タブレットPCの作動するプロトタイプ」を作るという目標をいちおう達成した。ハードウェアはほぼ固まったし、ソフトウェア開発も成功した。しかもここまでたど
着くために、われわれはほんの少しか金を使っていない。

われわれのところにはこのデバイスをすぐにも手に入れたいという読者から何千というコメントやメールが寄せられた。このプロトタイプを作り上げるにあたってはTechCrunchコミュニティーの絶大な協力があった。またViaは全力でこのプロジェクトを支援してくれた。

またこのプロジェクトは投資家からの関心もさまざまに呼び起こしている。さて、ここでわれわれは重大な岐路に立つことになった。このプロジェクトをこのまま実際の製品の生産にまで進めるべきか否か? 実際の製造はプロトタイプの開発とは比較にならないほど大きなプロジェクトになる。そうなればブログとは別にLouisを責任者とする新会社を立ち上げねばならないだろう。われわれはまだ決定を下していない。

[原文へ]

(翻訳:Namekawa, U)