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GarageBand Lesson Store:Appleが音楽界に再度革命を引き起こす

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iLife ’09が店頭に並び始めた。最も注目を集めるのはiPhotoに新しく搭載された素晴らしい顔認識機能ということになるだろうが、GarageBandも話題になるに違いないとみている。GarageBandはアーティストから直接にピアノとギターのレッスンを受けることができるというもの。Lesson Storeと呼ばれるAppleのオンライン音楽レッスンストアは、音楽レッスンに革命をもたらし、大人気かつ大いに金になる仕組みを実現するものとなるだろう。GarageBandはMacWorldで発表された。当初感じた疑問は少し試してみるだけで払拭された。これは間違いなく大評判になる。

私は6年間断続的にギターを弾いている(最大限に甘く評価すればまあまあの腕前といったところか)。この6年でさまざまなレッスンツールを試してみた。もっともメジャーなのはオンラインで提供される「タブ譜」だろう。テキストファイルで提供され、普通の楽譜よりも読みやすく、すぐに演奏してみることができる。ただ残念なことにウェブ上で入手できるタブ譜には誤りも非常に多い。またタブ譜掲載サイトはレコードレーベルや音楽出版業界からの、勝手に作成したタブ譜が知的財産権を侵害するという申し出についても常に考慮しておく必要がある。しかしレーベルの許諾の元に出版されるタブ譜にしても、ウェブで入手可能なものと同様に間違いがあることが多く(オリジナルのアーティストによってタブ譜が作成されることはほとんどない)、そのくせに価格だけは恐ろしく高価だ。

タブ譜以外のレッスンツールとしては、アーティストが演奏方法を教示するDVDやVHSテープなどがある。価格も高いのだが、DVDは同じヵ所を何度も繰り返してみたり、音程を替えることなく速度を落としたりするのが難しいのでいらいらすることも多い。アーティストの演奏を見ていると簡単そうなのだが(見ている分にはいつも楽しい)、すぐについていけなくなってしまう。

AppleのLesson Storeはこういった問題を解決する。各レッスンにて曲をセクション毎に分けて、アーティスト自身が演奏方法を詳解してくれる。しかも実際の演奏シーンと平行して行われる(タブ譜と通常の楽譜は切り替えられる)。また楽器上での指の形も図で表示される。実際のアーティストが指導してくれているので、曲の正しい演奏方法を学べることも保証付きだ。

Appleの伝統に則って、インタフェースも素晴らしい。セクションを行き来したり、音程を替えずに再生速度を二分の一にしたり、曲中の好きな部分をマスターするまで何度も繰り返すこともできる。正直な話、これに勝るものなど想像することすらできない。

もちろんLesson Storeがこれで完璧というわけではない。サービス開始時点では、それぞれの楽器用に4曲ずつしか用意されていない。アーティストはSting、Ben Folds、John Fogertyなど大御所がラインアップされているが十分ではない。もっといろいろな曲をラインアップして欲しい。エリック・クラプトン、ジミー・ペイジ、ビリー・ジョエル(ピアノファンの方ようだ)なども欲しい。レッスンの価格は5ドルで、DVDやタブ譜集よりはるかに安く、かつはるかに役立つ。

尚、ラインアップ以外には曲を実際に購入する際のインタフェース部分に不満を感じている。とてもiTunes Storeを展開しているのと同じ企業のものとは思えない。曲を買おうとするとGarageBandアプリケーションから離れざるを得ず、購入毎にクレジットカード番号を尋ねてくるページにリダイレクトされ、ダウンロードするファイルをどのアプリケーションで開くのかを尋ねるダイアログが開く。これが本当にAppleの仕事だろうか。もちろんこれが実験段階にあることは承知しているが、iTunesと比較すると少々ばかばかしくすら感じてしまう。

ラインアップできるアーティスト数にもよるが、Lesson Storeでは1曲あたり5ドルの価格以上のものを得ることのできる仕組みだ。楽器入門者はMacを選ぶべきだというムードも生じる(まだそうなっていないとすれば)。Appleのパソコンシェアを押し上げることになるだろう。Rockしたい人はぜひともLesson Storeの世界へ!(訳注:AC/DCの「For Those About to Rock (We Salute You)」より)。

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(翻訳:Maeda, H)