Kutanoは競合他社の多いコメントサービスに遅まきながら新規参入

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オンラインのコメントサービスが、どこも同じ壁にぶつかるのはなぜだろう? 今日(米国時間3/2)は、どんなWebページに対しても、そのページの横でユーザがコメントを読む・書く・検索することができるブラウザアドオンKutanoがDEMOでデビューした。世界の15億7400万のインターネットユーザの1/3以上がコメントを書いたりフォーラムで発言したりしている中で、Kutanoは、オンラインディスカッションのための無料でオープンなステージを提供するという成長トレンドに乗じようとする、スタートアップたちの、ひしめき合う大群の仲間入りをしたことになる。

本誌の昨年秋の記事にもあるように、ユーザがWebページに対する自由なコメントを共有化できるためのアドオンやサービスはたくさんあるが、どれも利用者数が少ない。

Kutanoの技術には、それまでになかった目新しさというものがないようだ。Internet ExplorerやFirefoxのユーザが(2009年の第二四半期にはSafariとLinuxバージョンも提供)無料のアドオンKutanoをダウンロードすると、折りたためる“ウィンドウ”がブラウザの右に出て、今見ているWebページの(URLではなく)具体的な話題に関連した議論や情報を表示する。そこにユーザは、そのWebサイトに関するコメントを書き込んだり、既存のコメントの検索、情報の交換などができる(Reframe Itに相当似ている)。これで議論に広がりができるが、会話がちぐはぐになるおそれもある。

Kutanoは、スワヒリ語で「大勢の人(crowd)」とか「人びとの集まり(gathering)」という意味だが、FacebookやTwitterへのアクセスを内蔵しているので、ユーザはコメントをこれらのSNSにブロードキャストできる。Kutanoでユーザは特定の話題に関するコメントを作れるが、コメントをRSSフィードでフォローするとか、GmailやFacebookのコンタクト(アドレス情報)をアプリケーションの中へアップロードするといったソーシャルな機能は、競合相手のReframe Itのほうが充実している。

Kutanoはまちがいなく、そのほかのコメントアプリケーションやWeb注釈アプリケーションが経験したのと同じ障害物にぶつかるだろう。KutanoのユーザからのコメントのあるWebサイトに出会う可能性は低いから、サイドパネルはあまり役に立たない。Reframe Itの場合と同じく、KutanoのコメントもKutanoを自分のブラウザにダウンロードしたユーザにしか見えない。それに、無料でオープンなコメント機能はいろんなブログやメディアサイトが標準で提供しているから、ユーザは別のアドオンを使わず、各サイトが提供しているコメント機能や議論を利用しがちだ。たとえば、The New York Timesの記事に関するコメントや議論を、その当のサイト以外の場所で読みたい/書きたいという人がいるとは、思えないのだが…。

〔訳注:そうじゃなくて、この種のアプリのキモは、特定のサイトやコンテンツではなく、具体的な主題…パワハラならパワハラ…に関するサイト横断的/コンテンツ横断的な、幅広い議論を読める・書けるという点にある。だから、うまくいけばおもしろくて便利なものになる。Googleの検索結果をいちいち訪ねても、各サイト/コンテンツ間での横断的な会話はないからね。〕

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(翻訳:hiwa)