Facebook、独自の写真配信ネットワーク、Haystackを完成―収益性の改善に寄与か?

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Gideon Yu解雇をめぐる失態の陰に隠れてしまった感があったが、先週、Facebookがメディアにリークした情報には一つ興味深いものが含まれていた。FacebookはEBITDA(金利・税・減価償却控除前利益)ベースで5四半期続けて黒字化を達成しているが、キャッシュフローベースで黒字化するのは2010年以降になるというのだ。この食い違いはどこから来るのか? 考えられる答えは一つしかない。Facebookはなにか長期にわたって減価償却しなければならない巨大な買い物をしているのだ。もし購入した年度に経費として一括償却できるなら、これまでにもっと大きな赤字が計上されている代わりにキャシュフローでの黒字化はもっと早く達成できたはずだ。しかし会計規則のせいで、キャッシュは今期に払わねばならなかったが、経費として計上するのは減価償却により後で行わねばならないのだ。報道陣にリークされた2008年の財務データの速報によると、EBITDAに比べてキャッシュフローは$200M(2億ドル)のマイナスだった。

それでは一体何を買ったのか? 膨大なページビューを維持し、そして何より写真を配信するための装置一式に違いない。昨年10月、Facebookがドバイで資金調達を試みていた際、われわれは、一式 $2M(200万ドル)のNetAppシステム多数を含むストレージのために大量の資金が必要とされていることを次のように指摘した。

専門家によると、Facebookは電気代だけで月に$1M(100万ドル)支払っているという。さらにインターネットの帯域に$500,000(50万ドル)かそこらかかる。同社は今年から来年にかけて5万台のサーバの購入にあてるために$100M(1億ドル)を用意している。 さらに情報源によれば、Facebookはユーザーの生成するコンテンツを格納するために毎週NetApp 3070ストレージ・システム、1セットを購入しているという。このシステムは最高$2M(200万ドル)するので、トータルはあっという間に巨額になる。今年、NetAppだけでも$30M(3千万ドル)を使ったものとみられている。これに加えて、オフィスやデータセンターの賃貸料が$15M(1500万ドル)必要とされる。

われわれが2月の記事で指摘したとおり、Facebookの写真アプリケーションはウェブ上で最大だ(それに比べたら他の活動は小さい)。8億5千万枚を超える写真が毎月アップロードされるのだから、ストレージと帯域幅がものすごい勢い食い尽くされるのも当然だ。しかもFacebookの成長の大部分が来ているのが比較的貧しい地域であるため、そこでの写真配信はますます大きな負担となる(そのような地域は収入に貢献しない)。

Haystack登場

HaystackはFacebookが写真のストレージと配信のコストを大きく引き下げようとする試みだ。この新インフラの開発は最近ついに完了した。 技術的な概要はNiall Kennedyの記事を参照。なぜHaystackが今までFacebookが利用してきたサードパーティーのシステムに比べてはるかに効率的なのか説明されている。また2008年のJason Sobelのこちらの説明も参考になる。

ただし、Haystackがどれほどコスト削減に寄与するのか、特にアジアではどうなのか、まだ不明だ。しかし正しい方向への一歩であることは確かだ。いずれにせよ、来年のFacebookのキャッシュフローが黒字化するという見通しにHaystackの効果が織り込まれていることは間違いあるまい。

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(翻訳:Namekawa, U)