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picture-22ウェブ界の話に限定すると、Sears Holdings Corporation(SHC)と聞いて興味を持つ人は少ないかもしれない。現在の経済的環境を考慮すれば、シアーズやKマートの親会社としてネットワーク関連以外にも考えなければならないことはたくさんある。しかしネットワーク方面でも話は進み、明日(米国時間5/8)サイトを立ち上げることになった。

シアーズとKマートは、長く続いている小売店としての歴史の中で、新しくコミュニティを構築するためMySearsMyKmartを構築する。このコミュニティでは、両店舗での買い物をサポートするだけでなく、商品のレーティングやディスカッションを行ってコミュニティにフィードバックすることも目的としている。積極的にコミュニティ形成に資する利用者を獲得することができれば、その人々はやはりシアーズないしKマートに戻ってきてくれるという狙いがあるのだろう。本サイトはこれまでに1年ほどのベータテストを経てきており、まずまずうまくいっているように思える。

知らなかった人も多いかもしれないが、MySearsとMyKmartはともに、ここしばらく種々のテストを行ってきていた。SHCのコミュニティ部門VPであるRob Harles曰く、コミュニティは実験のために運用され始め、そして公式にスタートした今となってもやはり実験的な意味も併せ持つものだとのこと。ただこれまでのところSHCはこの実験による結果に十分満足しているようだ。

このソーシャルネットワークサイトは、消費者レビューを行うViewpointsと共同で構築されている。またHarlesによればSHCはコミュニティで何を行うべきで何を行うことができないかをよく理解しているらしい。つまりFacebookやMySpaceと並ぶ巨大ソーシャルネットワークを構築することなどを目的としているわけではない。そうではなく適切な規模で顧客の囲い込みを目指し、すべての顧客のことをよく知っている小さな街の店主が運営するサイトという雰囲気を目指すものだ。これは世界最大規模の小売店であるKマートを抱える企業としては小さな望みに見えるかもしれない。しかし誇大な夢を描くよりは、着実に地歩を固めることの方が望ましいことではあるだろう。

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SHCは利用者に新たなプロフィール情報を作成させるためにサイトを構築しているのではないというHarlesの話も興味深く感じた。MySearsおよびMyKmartでは他サイトのAPIを積極的に活用して、利用者が既に利用しているソーシャルネットワークをうまく使っていきたいと考えているとのこと。具体的にどのような内容を盛り込んでいくのかについてはコメントしてもらえなかったが、MySearsおよびMyKmartではFacebook Connectなどを使って、Facebookのプロフィール情報を利用していくというような方向性なのだろう。

ソーシャルネットワークのプロジェクトが始まったとき、サイトを訪れるのはシアーズやKマートの顧客層のみだった。つまりは年配の主婦層が主な訪問者だったということだ。しかしここ数ヶ月ではサイトを訪問し、商品の関連情報を求める層が広がってきているとのこと。但しHarlesも、シアーズならびにKマートのネットワークというのは、FacebookないしMySpaceを使いこなす人々の親の世代にとってのソーシャルネットワークへの入り口という意味もあるだろうとしている。

他のサイトで実証済みの要素を導入してサイトを作り上げているに過ぎないという声はあるにしても、古くから小売り業界に君臨する企業が新世代対応を志しているのを見るのは面白い。現在はオンラインにおける顧客からのフィードバックや情報提供が重要である時代なのだ。変貌を続けるウェブの世界にあっても、旧来型産業の巨人は波を逃すまいと努力を続けているわけだ。

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(翻訳:Maeda, H)