検索エンジン対決―Bing vs. Googleを実例で比較してみた

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これはすばやい対応だった。アイルランドのプログラマーでSEO専門家のPaul SavageがGoogleとBingの検索結果を並べて表示できる初歩的だが役に立つサービスをスタートさせた。ユーザーはページトップの検索ボックスに1度キーワードを入力するだけで、双方の検索が同時に実行でき、どちらがどんな検索結果を提供しているか一目でわかる。われわれはこのツールを利用していろいろな検索をテストしてみた。その結果、GoogleとBingのユーザー体験は大きく異なっていることが検証できた。

– ‘Google&#8217を検索

GoogleはGoogleについてのニュースをトップに表示する。Googleサイト自体へのリンクはその下に来る。ユーザーは多くの場合、すでにGoogleサイト上にいるはずだから、これは理にかなっている。それ以外の検索結果は各国版を含むGoogleの各種サービスだ。面白いのは検索ページを離れずにGoogleの株価を表示するウィジェットが埋め込まれていることだ〔英語版にすると表示される〕。

これに対してBingは左サイドバーにキーワードを付加した検索候補のリストを表示する〔「地域」をアメリカに設定すること〕。検索結果のトップはgoogle.comサイトだが、その下にGoogleの各種サービスへのリンクが表示される。スクリーンショットには写っていないが、右サイドバーにはGoogleと似た検索エンジン(Yahooその他)へのリンクが表示されている。Bingが候補のリストのトップに来ているのはもちろんだ。さらにgoogle.comの項目には、Bingを離れずにGoogleで検索が実行できる検索ボックスまで表示される。また検索履歴もページ内に標示される(オフにすることもできる)。

– ‘TechCrunch’を検索

Googleはtechcrunch.comのトップドメインの下にわれわれのサブドメインのサイトへのリンクを表示する。ただし、われわれの管理するTwitterアカウント、Netvibesのプロフィール、Wikipediaの記事は別項目となっている。これに対してBingは主にサードパーティーのサービスへのリンクを表示する。(Wikipedia、OnSugar、Flux、Blip.tv、AboutUs.org、Facebook、GitHub、Mahaloその他)。われわれTechCrunchの立場からするとBingのやり方はありがたくない。しかもBingでTechCrunchを検索すると左サイドバーの検索候補にわれわれのライバルのブログへのリンクが表示される。良い点としては、TechCrunchに関するWikipediaの記事を即座に開くことができる。もしユーザーが求めているのがTechCrunchというブログに関する情報ならこれは便利だ。

– ‘Linux’を検索

これははっきり言ってGoogleの圧勝。Googleはまず5つのきわめて重要なリンク(Kernel.org、Debian.org、RedHat.com、LinuxJournal.com、LI.org)を表示する。ところがこの5つのリンクはBingではトップ15項目にさえ入ってこない。サイドバーの検索候補も類似キーワードも全然役に立たない。Microsoft完敗。

– ‘Office Space quotes〔映画Office Spaceのセリフ〕’を検索

これはBingが勝った。もっとも全体としてみれば結果はかなり似ている。理由は検索フレーズが3語と長かったからだと思う。(上の例はいずれも1語)。なぜBingの方が優秀だと判断したかというと、このOffice Spaceという映画〔邦題「リストラ・マン にっくきボスをとっちめろ」 劇場未公開〕についてのWikipediaの記事がBingではトップ近くに表示されるのに対して、Googleではどうしたわけか5ページ目に追いやられているからだ。(どちらの検索エンジンもWikipediaには高いランクを与えている)。また、Bingの左サイドバーの検索候補はこういうときに便利だ。‘Office Space関連のサウンドクリップ、WAVファイル、ビデオクリップへのリンクが表示される。このキーワードで検索するユーザーが求めている可能性の高いコンテンツだ。

もちろんこれは科学的な調査ではないし、急いで何か結論に飛びつこうとするのは誤りだろう(結論に飛びつくためのマット〔映画をネタにしたユーモアグッズ〕でもあれば別だが)。しかしSavageのサイトはとりあえず簡単に両者の違いを体感したいユーザーにはかっこうのツールだ。つまり、GoogleとBingは、そもそも利用のフィーリング からして大きく異なることがはっきりと分かる。どちらが優れているかという議論は好きなだけできるだろうが、大切なのは、どちらの検索エンジンもまだまだ大いに改善の余地があるという点だ。ただし、両者のサービスの品質が優劣つけがたいということになると、戦う前からGoogleの勝利は確定したようなものだ。この場合PRにいくら大金を投じても無駄というものである。

とはいえ、私はMichael Arringtongaが昨日の記事それ以前の記事で繰り返し指摘していることにまったく賛成だ。一部から上がっていた「検索ビジネスなど止めた方がよい」という声に耳を貸さず、Microsoftがこの市場に挑戦を続けているのは全く正しい。ぜひともそうあるべきだ。Googleによる検索市場の独占を容認するような意見は有害きわまりない。ユーザー獲得のためにライバルが激しく競いあってこそ、十分なスピードでイノベーションが生まれるのだと私は信じる。

(Via @PatPhelan)

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(翻訳:Namekawa, U)