あせって今iPhone 3G Sを買うと来年泣きを見るかな??

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iPhone 3G Sはとても良さそうだね。そんなに大きなアップデートではないけど、重要なものがいくつかある。速くなったこと、ストレージの増量、電池寿命が延びた、カメラでビデオ撮影ができる、…。去年のiPhoneからiPhone 3Gへのアップグレードが簡単だったように、今度のアップグレードも超簡単かな? ところがどっこい。

去年のiPhone 3Gへのアップグレードの費用は、At&Tの補助金付きで199ドルと299ドルだった。しかし今年は違う。現在のiPhone 3Gのオーナーは、2年契約の1年ぶんとして399ドルと$499ドルをアップグレードのために払わなければならない。その理由は単純だ: At&Tは2年契約のiPhoneの価格を補助付きで199ドルまで下げている。しかしオーナーがその契約の1年ぶんしか払わなかったら、AT&Tが残りの費用をかぶることになる。そこで、その費用をかぶる代わりに新型機の価格に上乗せしたのだ。昨年そうしなかったのは、最初のiPhoneには補助がなかったからだ。しかし、これは一見理にかなっているようだけど、まずい考え方だ。

AT&Tに対して怒っているiPhoneユーザはとても多い。各地でサービスがお粗末なだけでなく(サンフランシスコもひどいけど、先週ニューヨークにいたときはもっとひどかった)、ほかのプロバイダがとっくに提供している機能の提供をえんえん遅らせているのだ。しかも、Slingのプレーヤによる3G上のストリーミングを、iPhoneにかぎってブロックしたりする…ほかの電話機ならOKなのに。そしてテキストメッセージ機能がないこと(これはほかのキャリアもやっているが、昨年のiPhoneからiPhone 3Gへの移行のときのAT&Tのやり方はひどかった)。AT&Tの悪行は、まだまだほかにもある。

これがなぜ問題かというと、前からAT&T嫌いになっているiPhoneオーナーが、それほど大きなアップデートでもない新型機に対してAT&Tの補助付き価格が相当高いことを知ったら、アップグレードをしない人が増えるかもしれないからだ。ぼくはiPhoneを仕事で使っているし、スピードやパワーは重要だから、アップグレードするだろう。でも、こんなぼくでさえ、心の底には疑問を抱(いだ)いてしまうのだ。去年はまったく疑問を抱かなかったけど。

そしてこの疑問のスケールは、外見以上に大きい。AppleはiPhoneをいつまでもAT&T限定にしておく気はない。来年には別の大手キャリアに対応するかもしれない。今iPhone 3G Sを買った人は、向こう2年間束縛されることになる(あるいは巨額なキャンセル料を払うことに)。今AT&Tは、Appleとの現在の独占的契約を2011年まで延長するよう交渉中だから、それが実現するならiPhone 3G Sへの移行はまあまあ良い。でも今現在、それは実現していないのだから、AT&Tは危険な賭をしていることになる。AT&TとAppleの独占契約は2010年で打ち切る、という発表が明日あるとしたら、アップグレードはノーだ。黙って1年待つね。

だから、AT&Tとしての賢明なやり方は、現在のiPhoneユーザに、和解のシルシとして新規ユーザと同額で3G Sを提供することだ。AT&Tにとっては大きな犠牲かもしれないが、でも大局的に見れば、そう悪い話ではないとぼくは思う。まず、価格を下げても現在のオーナーの全員がアップグレードするわけではない。しかも、一人当たり200ドルの犠牲は、実はそれほど大きな額ではない。200ドルといえば、ぼくのわずか2か月ぶんの料金だ。Appleとの独占契約を失えば、AT&Tはぼくの1200ドル(1年分)あるいはそれ以上を失うことになる。そのほうが、よっぽど大きな損のはずだ。

要するに、現在のiPhoneユーザに対してAT&Tはこう言っているのだ: “これまでずっと弊社と連れ添ってこられたあなた様には、さらに200ドルの上乗せで新型機をご提供いたします”。しかしこの399ドルまたは499ドルは、AppleがiPhoneをAT&T以外のキャリアにも対応させていけば、相当高い買い物になってしまう。ぼくは新型機を欲しいからこそ、この問題で悩むのだ。はたして、この悩みが解決しないまま、今それを買う価値はあるだろうか。

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(翻訳:hiwa)