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アメリカ人にも融資というKivaの路線拡大, やっぱり反発を招く

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少額融資の対象を合衆国の起業家にも広げるというKiva.org決定を本誌が取材したとき、KivaのCEO Premal Shahは、コミュニティ内部での反発を心配していた。合衆国の借り手にも融資することによって、それはKivaの基本理念に反するという批判を招くだろうということが、Shahは分かっていた。元々Kivaは、庶民が金融機関になかなかアクセスできない第三世界での開発振興を目指しているからだ。

Shahの予想は当たったようだ。今では、”Kivaの不幸な貸し手たち(Unhappy Kiva Lenders)”と名乗る貸し手集団が、融資対象を合衆国の起業家たちに拡大することに対し、怒りをぶつけている。この、全世界にちらばる計375名の貸し手を集めた集団は、ホームページでこう主張している: “合衆国の借り手も対象に含めることによってKivaはその独自性を損壊した。それは、開発途上国の貧困状況にある起業家たちに少額だが効果の大きい援助をすることにあったはずだ。”

このホームページの語調はたいへん厳しくて、Kivaのこの決定を“恥知らずでけがらわしい”とののしり、Kivaの本来の使命に反すると言っている。そして、最近Kivaに融資を申し込んだ合衆国の起業家の例を挙げている: 大学卒で専攻は建築、Webサイトデザインの会社を興したいのだそうだ。融資希望額は7000ドルだが、このグループによれば、それは、地球上のそのほかの場所なら起業希望者7名から10名ぐらいに融資できる額だという。

明文化されているKivaの使命は、”貸し付けを通じて人びとを結びつけ、貧困の解消を目指す”だ。反対グループは、低開発国の人たちと違ってアメリカ人は貧困ではないからこの使命に当てはまらないと主張する。

**合衆国の借り手たちは、子どもを小学校に通わせる金に困っていない。**自分の家を建てる金にも困っていない。**病人が最小限の治療を受けるために何マイルも歩かなければならないこともない。アメリカ人は高度な医療に、場合によっては無料でアクセスできる。**アメリカにはまともに機能する法律と司法機関がある。**アメリカ人は警察や消防の恩恵を享受している。**アメリカでは公共交通機関が健全に稼働し安価である。**アメリカ人にとっては、電気、水道、安全な食品、屋内のトイレなどが当たり前のものとしてある。**

…しかしShahは、今のような金融危機と貸し渋りがないころでも、資金繰りに苦慮する経営者が合衆国には1000万人以上いた、だから少額融資の必要性は大きい、と主張する。もちろん、今では彼らの苦境はさらに厳しい。合衆国の零細企業でも、とくに財務履歴が立派でないところは、どこからも資金を融資/投資してもらえない。しかも零細〜中小企業の支援や起業家に対する援助は、雇用の創出と経済の回復につながるから、アメリカにおいても、Kivaのような少額融資の対象としてきわめて妥当である。

言い換えると、Kivaのような革新的な少額融資サービスは、これまでのアメリカに欠けていたものであると同時に、今まさに、多くのアメリカ人起業家/経営者が砂漠の小さなオアシスのように必死で求めているものだ。しかも、アメリカ人にも貸すとなったら、全世界的に(とくにアメリカで)貸し手の増加が期待できるし、その結果、Kivaの低開発国対応も今後一層手厚くなりうる。そして資金の回転も良くなり、貸し手も満足するだろう。

Kiva.orgには今、公式の見解を求めている。

[原文へ]

(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))